goo blog サービス終了のお知らせ 

こだわりの小市民レビュー~映画・小説・ニュースからダイエット・環境問題まで

レコーディングダイエットでフルマラソン完走。その他サブカルチャー、環境問題もあり。役に立つこだわり記事にご期待を!

あわや壊滅

2009年03月06日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
「都市一つ壊滅したかも」小惑星あわや激突…豪学者が観測(読売新聞) - goo ニュース

 こんなニュースを見ると人類などいつでも滅亡と紙一重なのかも…と思いますね。

 実際のところ10km級の小惑星が接近しても直前まで発見できないのかもと思います。その時はその時で仕方ないのでしょうし、対策が無理ならそのまま何も知らず、「突然」滅びた方が人類は幸せなのかもしれません。

 小惑星や彗星衝突テーマの映画や小説は多いですね。
「アルマゲドン」「ディープインパクト」「メテオ」…
記憶に新しいところでは伊坂幸太郎著「週末のフール」などですが、今月末公開の「フィッシュストーリー」もそんなテーマです。

妖星ゴラス [DVD]

東宝

このアイテムの詳細を見る


 「妖星ゴラス」もそのテーマです。
50年近く前の作品ですが、今なお異彩を放っているSF映画です。円谷英二の特撮、本多猪四郎の演出ともさえていますが今なおインパクト大の映画ですね。

 地球の軌道を動かして「妖星」の衝突を逃れる…
荒唐無稽とは言うもののすごい発想だし、これこそセンスオブワンダーそのものだと思います。

新規モニター登録







ムクドリと私説博物誌

2009年02月28日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
私説博物誌 (新潮文庫 つ 4-10)
筒井 康隆
新潮社

このアイテムの詳細を見る


 先日、ムクドリの大群に遭遇しました。

 300羽程度だと思われますが、国道沿いのかなり交通量が多いところです。
市民農園でつがい数羽を見たり、収穫物に被害を受けたりしました(昨夏のスイカ被害はこいつかも…)が、こんな大集団ははじめて見ました。

 プチ「鳥」(アルフレッド・ヒッチコック作品)体験でした。

鳥 (ユニバーサル・セレクション2008年第5弾) 【初回生産限定】 [DVD]

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

このアイテムの詳細を見る


 映画「鳥」はもはやクラッシックに属する作品ですが、不条理ホラーあるいはSFとして今見ても新鮮な作品です。
 未見の人は是非見てください

 ところでちょっと調べてみると、ムクドリについては全国各地で結構被害がでており困っているところも多いようですね。
 都市部の被害は「糞害」と「騒音」のようですが、今回の集団程度でもかなりうるさくて確かに不快です。数羽なら可愛いですむのかもしれませんが、ある一定以上の集団になると威圧感を感じます。

 新潟の長岡市では録音したムクドリの鳴き声で集まってこなくしたようですが、他の場所へ移動しただけなのでほとんど解決にはなっていません。

 前回紹介したシカ被害のように、結局駆除するしかないのかもしれません。

 シカほど顕著な被害を与えている訳ではないでしょうが、少なくとも薄っぺらいパフォーマンス的な自然保護よりは食用にする研究をした方が現実的なのかもしれません。食べても上手い鳥ではないでしょうがカラスよりはましなような気もします。

 冒頭紹介の「私説博物誌」(筒井康隆著)は博物誌エッセイの傑作だと思います。天王寺動物園園長だった父親の話や奇奇怪怪な動植物…
 奇をてらった近年の作風とは全く異なり、生物に関心がある人にはお勧めの内容になっています。

 ムクドリが食べられないかな~と考えた私が、真っ先に思い出した本がこの本でした。戦後すぐ病死したゾウの肉を食べた人を描いた映画「象を食った連中」の紹介があったので。

新規モニター登録









ジーザス・クライスト・トリックスター

2009年02月22日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
ジーザス・クライスト・トリックスター (新潮文庫―筒井康隆劇場)
筒井 康隆
新潮社

このアイテムの詳細を見る


 この本は初出の昭和57年に購入して読みました。
今日の紹介は他の短編も含む文庫ですが、以前読んだものにはカセットテープがついていて舞台の感じが良く分かりました。

 筒井作品の舞台は「12人の浮かれる男」しか見たことはありませんが、筒井康隆自らが「ジーザス・クライスト」を演じるこの作品は、当時の10台で鑑賞眼が未熟だった私にとって衝撃的でした。

 「トリックスター」という文化人類学用語などももちろん知りませんでしたが、イエスをトリックスターに見立てるのは、「人間とは何か」を考える上でむしろ非常に役立ちました。

「まことにまことに汝らに告ぐ。お前ら皆アホじゃ。」

 という登場時のフレーズも良く覚えています。
マグダラのマリアの描写や「JCカード」など小道具も筒井ワールド満開です。「ジーザス・クライスト・スーパースター」のパロディなのですが、筒井康隆でしか入る事ができない領域で勝負するのが本作です。

新規モニター登録






悪魔の辞典と筒井康隆

2009年02月12日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
筒井版 悪魔の辞典〈完全補注〉上 (講談社プラスアルファ文庫)
アンブローズ・ビアス
講談社

このアイテムの詳細を見る


 「悪魔の辞典」は筒井康隆著「欠陥大百科」での引用から読んでみたいと思っていました。

 筒井康隆自らが訳した文庫版を見てすぐ購入。
これは上巻で下巻はMからZです。著者アンブローズ・ビアス、「ビアスの笑いは根底に憎悪や嫌悪感を持つ苦い笑いである」と語る訳者筒井康隆。

 こねくり回した黒い笑いを消化&昇華させえるのは筒井康隆しかいない事を確認できた1作です。原作はほぼ100年前の小説?ですが、全然古くなっていませんね。

 黒い笑いには活力をもらえませんが、自虐感に浸りました…
 この種の書物を笑って読むには、心の余裕が無さ過ぎるのが今の心境です。年を食っても弾む心で知的に楽しみたいものです。

新規モニター登録






壊れかた指南

2009年01月14日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
壊れかた指南
筒井 康隆
文藝春秋

このアイテムの詳細を見る


 筒井康隆の新刊本を久しぶりに読みました。

 「壊れかた指南」、昔からの筒井ファンならこのタイトルから大体、内容は想像できるはず。良くも悪くも想像通りの内容でした。

 80年代前半までは切れ味鋭いブラックなSFを連発していましたが、確か1981年の「宇宙衛生博覧会」発刊の時に「売れる小説はこれで終わり」とコメントされていたのを思い出します。

 才能が枯れたのか、書くのがいやになったのか?
それは作者本人にしかわからない事です。
 
 それ以降は文房具が主人公の「虚航船団」、不条理もの「虚人たち」…
ブラックSFを楽しみにしているファンからは淋しい作品群でしたし、例の断筆騒動や近年のTV出演などもあまりファンとしては嬉しいものではありませんね。

 この「壊れかた指南」、そういう意味では久しぶりの筒井節です。
老境に達してきたので不条理にも「老い」を感じてしまいますが、もちろんそれは意図して執筆されていると思います。

新規モニター登録







復活の日と感染列島

2009年01月13日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
復活の日 DTSプレミアムBOX [DVD]

パイオニアLDC

このアイテムの詳細を見る


 今週土曜日17日(土)公開の「感染列島」、試写会で観てきました。

 ちょっと長すぎるかなという感じで、もっとしぼって2時間以内の作品にした方が完成度が高まったような気がします。
 カンニング竹山氏が良い役してました。

 さてとにかくウィルスの描き方が甘かったかな…という印象はぬぐえません。
ぐいぐい引っ張って魅せる力はありますが、こんなところからマスク防御するの?医者がこんな予防体制でいいの?そもそもこんな簡易マスクでいいの?など疑問が多くて映画の世界に没入できませんでした。

 リアリティを高めるにはもっと恐怖を増幅させる演出をしても良かったと思います。最近のハリウッド映画によく見られる「徹底した絶望」までを実感させる程の完成度にはなっていません。
 ウィルス源探し(の旅?)も唐突でかなり違和感あります。

 小松左京の「復活の日」をまた読んでみたくなりました。「復活の日」では南極に残された人以外、人類は滅びます。
 今日紹介の映画の方はエンターテイメントとして美化され過ぎている部分は原作の良さを損なっています。しかし、映像美というか草刈正雄が陽を背に歩く姿は芸術的ですらありました。
 
 「復活の日」はウィルス+核戦争の恐怖も訴求する見事なストーリーです。「感染列島」に興味がある方は観る値打ちがある作品です。

 しかし、この映画を観ると、通勤の電車の中での他人の咳には間違いなく気になりだしますよ…

新規モニター登録







ハプニング

2009年01月08日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
ハプニング (特別編) [DVD]

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

このアイテムの詳細を見る


 「ハプニング」、明日9日にDVD発売されますが昨年夏に劇場で観てきました。

 絶望感あふれる作品ですね。どうも観た人の評価はあまり高くありませんが、私は以下のような感想です。

1.何の先入観もなく素直に観るべき

 「シックスセンス」のM・ナイト・シャマラン監督作品です。
映画にホラー的なサスペンスやトリッキーなものを求めるシャマラン監督ファンには、出演俳優の演技が稚拙だとか、演出に奇をてらい過ぎだ と言う人が多いようです。確かにそれはそうかもしれません。

 しかし私はそんなマニアックな目で見るよりも単純に「人類への警鐘」としてこの作品を観ました。
 人類が滅びるのならこのようなシチュエーションが最も現実的では…とさえ思わせる映画的説得力があります。
 そういう意味ではかなりの傑作と言えます。

2.ハリウッド作品なのに何の希望もないのには理由が?

 あまりにも絶望的です…
 救いはラスト近くの新しい命の誕生ですが、罪悪感のあまり救済的シーンを無理やり入れたと言う感じでした。

 私は、センスオブワンダーの度合いが大きいほど影響力が強く、良い映画だと思っています。
この映画は観る人を不安に陥れるという意味でのセンスオブワンダーにあふれて?います。

 しかしこの「ハプニング」、あまりにも簡単に人が死にすぎます…
原因は自然(生命体としての地球?)が人類を滅ぼそうとする、ある方法で人類を狂わせて「自殺」させるというもの。あまりにもリアルすぎる描写で目を覆うくらいショッキングです。現実の社会生活に悪影響を与えるのではないかと思うくらい。
 増えすぎた動物が自殺する「レミング 死の行進」を想起しました。

 なぜこの残酷描写がPG12なのでしょうか?「ミスト」はR15でしたが。
私は「ミスト」よりも子どもに見せられないな~と思いました。年齢制限を決める団体(映倫?)の基準がわかりませんね。ちゃんと観ていないのではないかと思います。

 「クローバーフィールド」「ミスト」に続きこの「ハプニング」、結構似ている部分があります。SFではありませんが、アカデミー賞受賞の「ノーカントリー」も絶望的な作品でした。

 ハリウッド資本が夢や希望ではなく、圧倒的映像的リアルさを駆使してこのような作品群を公開するのは何か理由があるのではないかと…
 もしかすると近い将来本当にくる「破滅」に備えて映画という形で人々に免疫をつけさせようとしている?…そんな気にすらなってきます。

 考えすぎであれば良いのですが

 まあ多分考えすぎでしょう。
 所詮は映画なのでね。でも怖いです

新規モニター登録







アポロとザ・ムーン

2009年01月06日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
アポロって本当に月に行ったの? (朝日文庫)
エム・ハーガ
朝日新聞社

このアイテムの詳細を見る


 アポロが月面着陸して、のべ12人の人類が月面を歩いてから40年。

 来週末に「ザ・ムーン」という映画が公開されますが、2005年まで凍結保存されていたフィルムを使っている事に少しビックリしました。

 月面着陸は当時生の映像で中継を見たのですが、科学力に驚いたと言うよりも東宝SF映画で宇宙を見慣れた子どもにとっては意外と地味でつまらなかった事を良く覚えています。

 「アポロはほんとうに月に行ったのか?」

 一種、都市伝説のようになっていますが、この本にあるように人類が月に行ったのは言うまでもなく事実です。40年経ってもなお、かんたんに月へはいけない事を証明しています。

 しかし、先程「報道ステーション」で元飛行士のインタビューを放送していました。「帰還後何をやってもうまくいかず自信をなくした」とコメントしていました。宇宙飛行士が何らかの力によって宗教がかるお話は良く聞きますが、非常に人間的なコメントでした。

 当時の宇宙飛行士といえば常人を超越した体力と知力を持っていたはず。
常人またはそれ以下の私なぞ悩んで当然だなと変なところで納得しました。

新規モニター登録







ハンコック

2009年01月02日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
ハンコック エクステンデッド・コレクターズ・エディション 【Amazon.co.jp 限定リバーシブル・ジャケット仕様】 [DVD]

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

このアイテムの詳細を見る


 昨日は「アイアムレジェンド」でしたが、今日は同じウィル・スミス主演「ハンコック」を紹介します。

「ハンコック」はDVDが今月末に出る作品ですが、最近では珍しい映画オリジナルストーリーです。ネタ切れがひどいのか、ハリウッドも邦画もリメイクが多いのでその意味では新鮮な映画でした。

 ハンコックと言われればジャズピアニストのハービー・ハンコックを思い出しますが、全く関係ありません。内容的にこれも同じウィル・スミス主演作品「インディペンデンス・デイ」のような有無を言わせぬ痛快感を期待していましたが、この映画はダメでしたね。主演のスミスに頼りすぎています。

 なぜだかよく分からないが、絶対的な力を持つ「スーパーヒーロー」。
 なぜその力を持つのか…その謎解きに興味と期待を持ちますが、単に「神が与えた人類への保険」というセリフ一言で終わらせてしまわれました…
 演出製作側が意外性を持たようとしたと思わせる第二のハンコック出現もしらけ~でした。

 いくら特撮が優れていても、特撮はあくまで演出の要素=引き立て役です。
円谷英二監督が言っていた映像造りの約束事をこの映画の監督はあまり理解していないと思います。
 紀元前から活躍し、不死不老だという設定もご都合主義の極み。
「神の保険」ならなぜ原爆投下や大戦を止めなかったのか…
 いくら娯楽映画でも、説得力がなければ映画の中に入れません。
ポップなミュージッククリップとしてみればまだ良いのかもしれませんが。

新規モニター登録







アイ・アム・レジェンド

2009年01月01日 | SFモノ・・・センスオブワンダーを楽しむ
アイ・アム・レジェンド 特別版 [DVD]

ワーナー・ホーム・ビデオ

このアイテムの詳細を見る


 明けましておめでとうございます。
本年も色々な映画や本のレビューを中心に綴っていきます。

 新年第1号は、ウィル・スミス主演「アイ・アム・レジェンド」です。

 DVD鑑賞しましたが想像していたよりも面白かったですね。「ハンコック」などよりはるかに正統SFでスタンダードに楽しめました。ゾンビのような感染者の描写も結構リアルで本当にこんな形で人類は終焉を迎えるのかも…と思わせる力がありました。

 元旦早々、終末モノSFの紹介になってしまいましたが、昨年2008年はこの種の作品が多かったと思います。「クローバーフィールド」、「ミスト」、「ハプニング」作風や評価の度合いも違いますが、私には似たようなメッセージを感じます。

 もしかすると世界の終焉が本当に近々にあることをその筋の人は察知しており、映画と言う形で免疫を与えようとしているのかも…と考えてしまいます。

 しかし、もう少し人類破滅に至らしめる恐ろしいウィルスの正体を描いてもらいたかったですね。小松左京の「復活の日」の方がその意味では親切でした。この映画もリメイク作品なので旧作の「地球最後の男」も見てみたいです。

新規モニター登録