登校拒否・不登校に学ぶ フレンズネットワーク くまもと  【不登校 命を守る 子の反応】  一人で悩まないで!  

不登校から学んで、子どもたちを取り巻く環境を改善しようと1997年に設立した団体です。その活動や想い等をつづります。

親の会 会報「ふれんず」158号より

2023-12-25 09:46:26 | 会報「ふれんず」から

11年前の会報から一部をご紹介します。

フレンズ親の会 

第155回 フレンズ親の会      2012年11月10日(土)
参加者17名(初参加2名)     ウェルパルくまもと 1階

 木々が色づきそして葉を落とす今の頃は、人の温もりがちょっと嬉しかったりします。親の会で自分のことを話し、そして人の話をたくさん聴いて、少し心が軽くなって帰られたらいいなと思います。今回は中学生の子どもを持った方の話が多く出されました。  

1 親は言いたいのを我慢

:中3の息子です。1学期から学校に行けなくなり、2学期は行けたり行けなかったりです。担任は1時間でもいいから来るように言われます。親としては欠席日数ばかり気になっています。あまり学校のことを言わないように、イライラしないようにと心がけていますが、子どもの顔を見るとつい言ってしまいます。朝起きられず、何とか起きてご飯を食べても「きつい、胸が苦しい」と学校に行けなかったりします。息子は「起きろ起きろとうるさく言わんで、僕は行こうと思っていた。ちょっと黙っとって」と言うので、私は言いたい気持ちを我慢しています。

:中2の子どもです。中1の10月より行きしぶるようになり11月から行けなくなりました。朝は起きてきてご飯を食べて、母親が仕事にいくのを見送ってくれます。最初は私も何があったんだろうと、泣きながら聞いたりしていましたが、フレンズで「子どもも辛いのだから言わない方がいい」と聞いたので我慢しています。今は行ったり行かなかったりしています。子どもがちょっとでも行くと親も欲が出て、つい「もっと」と言ってしまう…。家ではゲームばかりしているので心配ですが、今はゲームしか出来ない時期なんだと思い我慢しています。

:中2の娘です。保健室登校をしています。給食の時は他の色々な先生も保険室に食べにきたりして楽しそうです。また時には校長先生が数学を教えてくれて分かりやすいと言っています。夫もそのまま卒業しても良いのではないかと言うし、私も開き直ったつもりだったのに、そんなに保健室に行けるのなら教室にいけばいいのにと思ったり、このままでいいのか、さて勉強はどうしましょうという感じです。

D :保健室登校が出来るようになるまでどれくらいかかりましたか?
   
:中2の6月の試験を保健室で受けて、それからです。夏休みはアメリカに行ったり、帰ってから光を当てる治療のため1ヶ月間入院し、院内学級で勉強したりして、そこで色々な子どもがいることも分かったようでした。午後は病院から保健室登校していました。以前は疲れていて何も出来ませんでしたが、今は少しずつ元気が出てきているようです。先日は91才のおむすびの達人の講演会をスタッフとして手伝って、充実感が得られたようです。せっかく学校に行っていないんだから、何かコミュニケーションの場がないかなと思っています。

D :Aさんの子どもさんは今はまだ疲れていて、学校に行けるような段階ではないような気がします。わたしも子どもが不登校をした経験があるのですが、ある発達小児科の先生が「不登校の子どもたちは炭坑のカナリヤみたいな役割を果たしている。カナリヤがいち早く危険を知らせてくれる。また、学校で嫌なことを繰り返し経験することによって、子どもに『学校に行くな』と脳が命令しているのだから、行かせるのは無理です。そして、疲れきった脳に無理して勉強をさせたりすると、勉強そのものに拒否反応がでて、勉強ができなくなる」と言われました。この話を聞いてわたしはこの子には休養が必要だと気づき、無理に起こさないようになりました。

:言わない方がいいと分かっているのですが、受験を控えているから言ってしまうのですよね。学校に行くようには言わないが、勉強はするように言っています。

 

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会報「ふれんず」282号より

2023-12-21 17:31:40 | 会報「ふれんず」から

第12回 くまもと子ども・若者‘よりそい’シンポジウム に参加して
11月19日(日)13:00~16:00 パレアホール 参加者 会場86名 ズーム47名 フレンズ6名

【第一部】 基調講演  13:10~14:00 (第二部を長くしたいと、田中氏が10分短縮された)
「スマホの向こう側」 ~インターネット世界に出された声なき声~
講師  熊本市立帯山中学校 教頭  田中 慎一朗 氏
 <講演概要>
・声なき声(非音声言語)は器官や身体の動きに現れる。だから、腹痛や立ち歩き方などで子どものSOSを感じ取り、そばに居つづけることが大事。
・ゲームやネット、よく分からないのに、頭から否定するのはよくない。依存している子を丸ごと受けとめる。会ったことがない相手だからこそ、苦しい時に相談しやすかったり、反応が必ず返ってくるので承認欲求が満たされる。今の大人が子どもの頃にはなかったものを、大人が理解するのは難しい。
・「リハビリテーション」とは逆の「ハビリテーション」という、その子が元々持っている特徴や機能を生かしながら、それを発達させていこうとするやり方が、私(田中氏)は好きです。 
・小、中学生、合計6000人余りへの、感じていることや相談対象などを尋ねたアンケート結果では、子どもの多くは、大人に相談したいと思っているが、頼れる人がいなくてネットで知り合った人に頼ってしまうようだ。信頼関係を築くことが、とても大事。

【第二部】  パネルディスカッション 14:10~15:20
子どもから学ぶ声なき声の聞き方~帯中はうすの取組を通して~
コーディネーター 田中 慎一朗 氏  
パネリスト スクールカウンセラー宮地 啓悟 氏  ・現役の中高生3人
<発言の抜粋>
・ネットは楽しい。色んな情報を得られる。・目の前に便利な物があるので、使っているだけ。
・大人から一方的に言われるのがイヤ。・否定から入らないで欲しい。
・危ないこともあるかもしれないけど、だからこそ大人が親身になってくれることもある。
・分からないならき訊いて。関心があるなら、ちゃんと聴いて。
・心配してくれる人がほしい。反応してほしい。

【第三部】  各機関との交流会       15:30~16:00 
  私たちのブースには、小学生のお母さんが1人来られました。「担任に対しトラウマがあったが、良い担任の時は再登校していたけど、先生が替わってまた行けなくなった。家でゲームをしている。何か良い居場所はないか知りたいが、役所で親身に相談にのってもらえなかった。中学生になるときのことが心配」などと話されました。
   
信頼できる人はいるので支援を諦めないで欲しいことや、焦らないでお子さんの気持ちをちゃんと聴いて、自分の気持ちも大事にして話し合ってみたらと伝え、会報などを渡した。

 

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会報ふれんず282号 より 

2023-12-11 20:06:46 | 会報「ふれんず」から

1 ご家族を親の会へ紹介できたらと

 

支援: 初めて参加しました。スクールソーシャルワーカーをしております。私自身は不登校               の経験はありませんが、が不登校だった事があります。仕事上、いろいろな相談を受ける中で、ご家族を親の会へ紹介できたらと思って今回参加しました。

支援: 私は、発達障がい当事者の会の運営をしています。私自身、不登校はしていません。学校は行けてました。自分が子どもだった時は、不登校や登校拒否という言葉は知らなかったです。

C : 熊本市内にスクールソーシャルワーカーは何人いるのですか?

支援: 16名です。私は、今は13校担当しています。相談の内容は不登校が多いです。

私も高校生の時、先生との折り合いが悪く、期待に答えられず、行きたくない事もありましたが、学校に行かないのは良くないと思っていました。
 自分が大学生で家を出てた頃、後で知ったのですが、妹が不登校になりました。理由は友達に「何か匂う」と言われたからのようでした。高3で転校したけど、親が薦めた学校は本人の気持ちではなかったようで、その後もあまり行けなかったです。
 親が自分の育て方が悪いと悩んでました。ひきこもるのが心配とか、高校くらいは出てないと、とか、でも心が病むのも心配とか言ってました。

C : もう成人になられてますよね。今は、お元気ですか?

支援: 自動車学校へ行って、その頃から元気になりました。別の場所があると思ったようで  す。

支援: 私はフリースクールでも支援しているのですが、いつも悩むのは、子ども、親、先生で思いが違うので、対応が難しいところです。
 子ども達の中には、やっとの思いで来て、中に入れない子もいます。来れば登校扱いになるので、5分でもいいから来たら出席にします。ズームでサポートすることもあり、何とか出席になるようにしてます。

C : 出席日数に関係なく卒業はできますよね?

支援: やはり、受験の時大事になるので。

C : 子どもさん次第で求めるものが違うと思います。ありがたいと思う子もいれば、場合によってはうっとおしいと思う子も、いるかもですね。

支援:そうですね、そこは悩みます。




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