11年前の会報から一部をご紹介します。
フレンズ親の会
第155回 フレンズ親の会 2012年11月10日(土)
参加者17名(初参加2名) ウェルパルくまもと 1階
木々が色づきそして葉を落とす今の頃は、人の温もりがちょっと嬉しかったりします。親の会で自分のことを話し、そして人の話をたくさん聴いて、少し心が軽くなって帰られたらいいなと思います。今回は中学生の子どもを持った方の話が多く出されました。
1 親は言いたいのを我慢
A母:中3の息子です。1学期から学校に行けなくなり、2学期は行けたり行けなかったりです。担任は1時間でもいいから来るように言われます。親としては欠席日数ばかり気になっています。あまり学校のことを言わないように、イライラしないようにと心がけていますが、子どもの顔を見るとつい言ってしまいます。朝起きられず、何とか起きてご飯を食べても「きつい、胸が苦しい」と学校に行けなかったりします。息子は「起きろ起きろとうるさく言わんで、僕は行こうと思っていた。ちょっと黙っとって」と言うので、私は言いたい気持ちを我慢しています。
B母:中2の子どもです。中1の10月より行きしぶるようになり11月から行けなくなりました。朝は起きてきてご飯を食べて、母親が仕事にいくのを見送ってくれます。最初は私も何があったんだろうと、泣きながら聞いたりしていましたが、フレンズで「子どもも辛いのだから言わない方がいい」と聞いたので我慢しています。今は行ったり行かなかったりしています。子どもがちょっとでも行くと親も欲が出て、つい「もっと」と言ってしまう…。家ではゲームばかりしているので心配ですが、今はゲームしか出来ない時期なんだと思い我慢しています。
C母:中2の娘です。保健室登校をしています。給食の時は他の色々な先生も保険室に食べにきたりして楽しそうです。また時には校長先生が数学を教えてくれて分かりやすいと言っています。夫もそのまま卒業しても良いのではないかと言うし、私も開き直ったつもりだったのに、そんなに保健室に行けるのなら教室にいけばいいのにと思ったり、このままでいいのか、さて勉強はどうしましょうという感じです。
D :保健室登校が出来るようになるまでどれくらいかかりましたか?
C母:中2の6月の試験を保健室で受けて、それからです。夏休みはアメリカに行ったり、帰ってから光を当てる治療のため1ヶ月間入院し、院内学級で勉強したりして、そこで色々な子どもがいることも分かったようでした。午後は病院から保健室登校していました。以前は疲れていて何も出来ませんでしたが、今は少しずつ元気が出てきているようです。先日は91才のおむすびの達人の講演会をスタッフとして手伝って、充実感が得られたようです。せっかく学校に行っていないんだから、何かコミュニケーションの場がないかなと思っています。
D :Aさんの子どもさんは今はまだ疲れていて、学校に行けるような段階ではないような気がします。わたしも子どもが不登校をした経験があるのですが、ある発達小児科の先生が「不登校の子どもたちは炭坑のカナリヤみたいな役割を果たしている。カナリヤがいち早く危険を知らせてくれる。また、学校で嫌なことを繰り返し経験することによって、子どもに『学校に行くな』と脳が命令しているのだから、行かせるのは無理です。そして、疲れきった脳に無理して勉強をさせたりすると、勉強そのものに拒否反応がでて、勉強ができなくなる」と言われました。この話を聞いてわたしはこの子には休養が必要だと気づき、無理に起こさないようになりました。
A母:言わない方がいいと分かっているのですが、受験を控えているから言ってしまうのですよね。学校に行くようには言わないが、勉強はするように言っています。