風景写真春秋

残日録代わりの風景写真です。
もちろん「日残りて、昏るるに未だ遠し」という意味合いです。

平泉寺白山神社・苔 その2

2015-06-23 | 北陸
 福井県勝山市、平泉寺白山神社です。
 美しい苔の境内をめぐります。

①~⑤拝殿のまわりの苔は特に見事。
 雨は柔らかい苔の上に静かに音もなく降り続いている。










⑥拝殿は青い金属板葺きで、飾りも彫刻もない簡素な建物。


⑦⑧「街道をゆく」の中で、「広い境内ぜんたいが、冬ふとんを敷きつめたようなぶあつい苔でおおわれている」とあるが、それ以降35年の間に、苔は減っていったようで、今はじゅうたん程度だ。




⑨杉の根元に幼苗が育っている。


⑩~⑭ところで、ここの苔はどうして今なお、こんなに美しく育ち、保たれているのだろうか。
 地区の人たちがボランティアで清掃などしているようだが、京都の苔寺のような、専門の職人が入っていることもないようだ。
 北陸のまたこの奥越地方の湿度、温度、降水量、日照時間などの諸条件がいいのだろうか。
 最近作られた市の関与する「白山平泉寺歴史探遊館」で職員に聞いても、また調べても分からなかった。










⑮⑯京都、三千院の往生極楽院に似た感じだが、苔の広がりとまわりの静けさが違うようだ。




⑰⑱この境域と背後に広がる豊かな森は、白山国立公園の区域に含まれている。
 熊出没注意との看板を見ながら森の中の道を歩く。
 静かな、いやこの看板を見てからは、いくぶん不気味な道になってきた(^^;)。




 この日は終日雨。
 一般客は少なく、観光バスもポツリポツリとやってくる状態でした。
 その人たちが足早にやってきて帰って行くと、すぐさま境域に静けさが戻ってきます。

 国の史跡「白山平泉寺旧境内」は、東西1.2km、南北1kmという範囲に広がり、六千の坊院があったとされています。
 発掘されているのは、広大な旧境内の約1%程度にすぎませんが、中世の巨大宗教都市の概観は、またの機会に訪れてゆっくりと見たいと思っています。

 次回は、長谷寺・あじさいです。
 

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