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ゴンノリンの雄叫び

とかく此の世は住み辛い

海を飛ぶ夢 THE SEA INSIDE

2006-11-03 23:09:51 | 人生の大団円

日本尊厳死協会の 『相談員』 になりました。 選ばれたとか、依頼されたとかですとチョッとはカッコいいんですけど・・・・・応募したら全員当選(?)しちゃいました。


まぁね、その程度のものではありますが、立派な委嘱状と身分証明書を戴き、緊張しているところです。


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時を同じくして、 『海を飛ぶ夢 (The Sea Inside)』 というスペイン映画を観ました。 2005年のアカデミィ外国語映画賞を受賞した佳作です。 若い時の事故がもとで、首から下が完全麻痺状態のまま二十数年間過ごした男が、尊厳死(安楽死)を求めて裁判を起こす、実話に基づいた物語です。

スペインでも我が国同様、尊厳死とか安楽死とかまだまだはタブー視されているようで、なかなか大っぴらに話せないテーマのようです。

然しながらチョッと見方を変えて、「『尊厳ある生』 とはなにか?」と問われたら、皆さん如何お答えになりますか? 映画のテーマは尊厳死なのですが、この映画は 『尊厳ある生き方とは何か』 を強烈に問いかけてきます。 

尊厳死、或いはその究極にある安楽死を求めるのではなく、我々人間は、尊厳ある 『生』 を希求しているのです。 『生』 とは尊厳に裏打ちされたものでなければならず、尊厳を失った 『生』 は最早 『生』 足りえないのです。


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世界一の長寿国になった日本は、ただ目出度い目出度いと、ノーテンキに無為徒食していてよろしいのでしょうか? 介護がビジネスとなる社会、福祉が金儲けにつながる社会  ・・・・・  一歩下がって冷静に見詰めると、些か異常に映ります。

前にも書きました。 六十過ぎたら身の回りの整理を始めましょう。 死を恐れ忌み嫌うことなく、真正面から向き合って、どのような死に際を迎えたいか、一度冷静に、そして楽しく考えてみましょう。

世界一のお金持ちにだって、お隣の国の将軍様にだって、死は誰にだって例外なく等しく訪れるのです。


Time flies!

2006-07-01 12:00:00 | 人生の大団円

外国の方からお手紙を頂きました。 "Time flies!" って書いてありました。

けふから七月、今年ももう半年経ってしまいました。 正に 『光陰矢の如し』 です。 アッという間に夏が過ぎ、樹々の葉が散り冬がくる・・・・・そして又新しい年が静かに巡ってまいります。 

季節は誰にでも公平で、ビル・ゲイツにも、今将に餓死せんとしているアフリカの子ども達にも、等しく巡ってまいります。 そして・・・・・

その先に待つものは・・・・・『死』、 誰にでも等しく公平に訪れます。 『死』 を忌み嫌うことなく直視して受け入れることができれば、心の平穏が保たれます。

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人間、齢六十を過ぎたら、静かに余生を送る準備作業に入りましょう。 
人間、齢七十を過ぎたら、第一線から一歩下がりましょう。 
人間、齢八十を過ぎたら、徒に老醜を晒すことなく、全て社会の一線から身を引いて、静かに来し方を振り返りつつ、連れ合いとお茶でも酌み交わしましょう。 

これだけで世の中の嫌な事柄の大半は無くなること必定です。 今時の若いモンには任せられない、って古今東西言われ続けてきましたが、これは幻想です。

今時の若いモン、立派です。 任せましょう・・・・・見守りましょう・・・・・ 


死ぬる季節は死ぬがよく候

2006-06-14 18:20:05 | 人生の大団円

良寛和尚のことは何も存じません。 が、この言葉だけは何故か記憶に残っています。

十数年前から、日本尊厳死協会の会員になりました。 

『ただ生かすため』 だけの延命治療に前々から疑問をもっておりましたが、直接のきっかけは、リュゥマチを患った母が、五年間寝たきりの闘病生活の後他界したことでした。 幸い母は最期まで意識は明瞭で、「絶対に治ってみせる」と言い続けました。 然しながらその間、若し同じような状況に陥ったら、若し意識が混濁するような状態になったとしたら、自分なら如何するかと、自問自答しつづけました。

尊厳死、或いはもう少し話を先へ進めて、安楽死・・・・・こういったことは、長い間タブー視されてきました。 然し最近では、徐々に、というかやっとというか、話題にすることに抵抗感が少なくなってきたように思えます。

益々延びる寿命、益々高騰する医療費・・・・・長寿が必ずしも目出度いとばかりはいえないような状況になりつつある現在、どのように『死に際』を迎えたらよいのか、嫌でも考えざるを得ません。

誰にでも等しく、そして必ず訪れる『死』を正視し、『死に際』にいかように備えるか、齢六十を過ぎてよく考えます。 これからも折に触れ、書き綴っていきたいと思います。 

皆さんは如何お考えですか?

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ブログを始めた当初から書いてみたかったテーマです。 考えが纏まらず、まだまだ先と思っておりましたが、指揮者岩城宏之氏の訃報に接し、急遽アップしてしまいました。 先を急がず、ゆっくりと考えてまいります。