日本尊厳死協会の 『相談員』 になりました。 選ばれたとか、依頼されたとかですとチョッとはカッコいいんですけど・・・・・応募したら全員当選(?)しちゃいました。

まぁね、その程度のものではありますが、立派な委嘱状と身分証明書を戴き、緊張しているところです。

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時を同じくして、 『海を飛ぶ夢 (The Sea Inside)』 というスペイン映画を観ました。 2005年のアカデミィ外国語映画賞を受賞した佳作です。 若い時の事故がもとで、首から下が完全麻痺状態のまま二十数年間過ごした男が、尊厳死(安楽死)を求めて裁判を起こす、実話に基づいた物語です。
スペインでも我が国同様、尊厳死とか安楽死とかまだまだはタブー視されているようで、なかなか大っぴらに話せないテーマのようです。
然しながらチョッと見方を変えて、「『尊厳ある生』 とはなにか?」と問われたら、皆さん如何お答えになりますか? 映画のテーマは尊厳死なのですが、この映画は 『尊厳ある生き方とは何か』 を強烈に問いかけてきます。
尊厳死、或いはその究極にある安楽死を求めるのではなく、我々人間は、尊厳ある 『生』 を希求しているのです。 『生』 とは尊厳に裏打ちされたものでなければならず、尊厳を失った 『生』 は最早 『生』 足りえないのです。
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世界一の長寿国になった日本は、ただ目出度い目出度いと、ノーテンキに無為徒食していてよろしいのでしょうか? 介護がビジネスとなる社会、福祉が金儲けにつながる社会 ・・・・・ 一歩下がって冷静に見詰めると、些か異常に映ります。
前にも書きました。 六十過ぎたら身の回りの整理を始めましょう。 死を恐れ忌み嫌うことなく、真正面から向き合って、どのような死に際を迎えたいか、一度冷静に、そして楽しく考えてみましょう。
世界一のお金持ちにだって、お隣の国の将軍様にだって、死は誰にだって例外なく等しく訪れるのです。