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至誠惻怛(しせいそくだつ)=真心と慈愛の精神

式年荒神神楽

2008-11-03 | 地方民俗
 真庭市五名の高下山之城公会堂で、1日夕方から式年荒神神楽が催された。これは中国道北房IC近くの八幡神社に祀ってある荒神の鎮魂行事で、13年(数え年なので実質12年)ごとに行われている。従来は当屋の家で開かれていたが公会堂ができたため、今回はそこで行われた。荒神の化身である「蛇」の魂を鎮める神事に、備中神楽「天の岩戸開き」「大国主命の国ゆずり」「素戔鳴命の大蛇退治」の3編が加えられ、夜半まで演じられた。ともすれば備中神楽がメーンに思われがちだが、主旨は荒神の鎮魂で、主役は氏子が藁(わら)で作った「蛇」。公会堂で魂を慰められた「蛇」は、翌日氏子によって神社に運ばれ、荒神の祠(ほこら)そばの大木に掲げられた。
 
高天ケ原から追われて出雲の国に舞い降りた素戔嗚命(すさのおのみこと)は、足名槌(あしなづち)、手名槌(てなづち)夫妻に出会う。「大蛇が娘を…」という夫妻の嘆きに、素戔嗚は「大蛇を退治するから娘を妻に」と所望する。
 
 
しずしずと現れた夫妻の娘。素戔嗚命と意気投合し、ふたりで舞う。そして、奇稲田姫(くしいなだひめ)となる。
 
 
人気者の酒造りの神、松尾明神の登場。太鼓太夫と面白おかしく掛け合い漫才を繰りひろげる。アドリブ満載。地名や時事を織り込んで演歌も歌う。造った酒を大蛇に飲ませ、酔ったところを素戔嗚命が討つ。
 
  一段落し、紅白のもち投げ
  「蛇」が神殿にそなえられる
 
 
  「蛇」の魂を鎮める神事
 
  「蛇」が運び出されて最後の神事

 
           一夜明けた「蛇」。まるで生きているかのようだ。
 
   神社へ
   大木に吊り下げる
  首がおちないよう、しっかり固定