ありそうでなさそうな話

　実際、或る会社であった出来事です。
主人公Ａさんは、昨日の深酒がたたってイマイチ仕事が手につきません。
書類作成もはかどらず、書損の山。
そこで、気分転換に席を離れシュレッダーの所で、
その書類の処分に取り掛かりました。
季節は、真夏。室内は、エアコンがきいているとはいえ、
ワイシャツ一枚、ネクタイは、少々ゆるめのいでたち。
そんな時、ハプニングは起こったんです。
想像してみてください。
二日酔い気味のサラリーマンが壁に手をもたれかけて、
空いた手で書類をシュレッダーにかけている風景を。
　Ａさんがついウトウトしてしまった時、
機械と言う猛獣がパックリと彼のネクタイをくわえ込んでしまったのです。
突然、猛烈な力で引っ張られ彼の首は絞められていきます。
周囲の者は、誰一人気がつきません。
最悪の場面が迫ってきます。
　ところが、一転機械は、動きを停止したのです。
彼が引き込まれないようにと、無我夢中で両手で精一杯踏ん張ったところに、
停止ボタンがたまたま位置していたのでした。
何はともあれ、犠牲者は、ネクタイのみでよかったです。

　　　　　　　くれぐれも、シュレッダーとネクタイの取り合わせにご用心！