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つづれづれ

毎日の記録。

子供時代

2008-12-13 22:22:15 | 
幸田文「みそっかす」を読書中。

今と昔とでは、家族の中で子供の存在がこんなにも違ったのかと驚かされた。

私はあまり子供の好きにさせるのは良くないと思っていて、
親が行儀だとか時間だとか行動を見てあげなくてはいけないという持論がある。

子供であるという制約をつけるべき、とも思う。
大人とは横に並べない、同じことはできないということ。

なんでそう思うようになったのか・・・
きっとそう育てられたからかな。
大人と子供をきちんと区別して生活する。
特に私は曾祖母もいる四代同居の家族で小さい頃を育ったこともあって、そう思うのかもしれない。

守られて、分けられるから、大人を尊敬したり怖がったりできたのだと思う。

読了☆

2008-11-23 19:51:53 | 
「<女性職>の時代」を読み終わった。
例えなども若い女性が読みやすいようになっている。

本を出版していて反響もありそうなので、著者も信頼できる気がした

共感関係、信頼関係。
キーパーソン。

女性に限らずに、仕事をしていくのに重要になることが書かれている。
仕事を通して気づくことであって、特別なことを言っているわけではないが、女性をターゲットにしてこういう風にまとめるのはすごいなぁと思った。

自分ができることを積み上げていくこと、能動的に利益を得るように仕向ける。
一貫しているのは、ソフトインテリジェンス


次は幸田文「みそっかす」を読もうかな

読む予定☆

2008-11-14 23:03:03 | 
<女性職>の時代 ソフトインテリジェンスの力

読んでみようと思う。
最近、職場でイライラを表に出したり、語気が強まったりすることが気になっていた。反省はするけど・・・。

働き方の良いヒントがあるかもしれない。
意見を出したり、仕事の流れを組み立てたり、周りの気持ちも巻き込んで仕事に向かったりと、ちゃんとした役割を果たせるようになりたいと思う。

蒲公英草紙 恩田陸

2008-11-13 23:45:38 | 
読みきった。
だらだらと部屋に放ってあった本を、やっと読み終える。

文庫本のカバーは黄色の鮮やかな目を惹くものだ
日本的なファンタジーで、村や集落、丘、槙村家、遠目、聡子お嬢様、西洋、病気、お屋敷など書かれるフレーズもなんだか雰囲気がある。

今まであまり読まなかったジャンルだが、案外グイグイと読めた。

これでやっと次の本が買える

カフーを待ちわびて

2008-08-25 22:50:01 | 


秋の虫の声を聞きながら花火を見た。「夏の終わり」を感じる。
日が沈むとちゃんと気温が下がるんだもの

この土地で過ごす3度目の夏が終わる。最後の夏だ(←甲子園みたい
サザンの曲が心にしみてみたり、夕焼け空を見上げてみたり。


「カフーを待ちわびて 原田マハ」

まさにスローライフな与那喜島。この間観た「ニライカナイからの手紙」の風景のような、青い海と広い空と風と花とキレイな砂と・・・、とてもいい場所だ。

心に残った文章

①『明青は海に向かって、ひとつ大きくため息をついた。
  幸とふたりでいても、他の誰かといても、ひとりになればなおさら、明青の心は幸でいっぱいになっていた。妖精のような身体の感触を思い出して、胸の奥を熱くしていた。まるでほかに考えることがなくなってしまったかのように。』

②『自分はいずれ、何もかも失うだろう。
  何を失っても、もう怖くなかった。
  けれど、失ってはいけない、たったひとつのものがある。
  それが、幸だった。』

③『自分に嘘をついている。
  タバコを足元のぽつんと捨てて、明青は夜空を仰いだ。
  もっと、幸のことを知りたい。
  幸のすべてを、知りたいのだ。過去も未来も、その心も、その身体の隅々までも。
  それができなくてこんなにむしゃくしゃしているのだ。
  わかってる。
  幸が、ほしい。
  それがたったひとつ、欲しいものなんだ。』

明青のストレートな気持ちの現れる部分は、ぐっときた。自分の中で抑えている気持ちを思い出すからだ。

and more

2008-08-24 00:12:13 | 


1日遊んで帰宅。ぐったりだが、なんとかを立ち上げた。


お盆の間に本を2冊読んだ。
①第1回「日本ラブストーリー大賞」大賞受賞  カフーを待ちわびて原田マハ
②ゆれる 西川美和

今日買ったのが、「蒲公英草子恩田陸」だ。
恩田さんの作品は「夜のピクニック」を読んだことがある。
宮城県出身の40代の女性であることをプロフィールを見て知った。なんだか気になる。

ゆれる夕日

2008-08-20 22:16:16 | 


あっという間に読んでしまった。
「ゆれる 西川美和」

すでにオダギリジョーのイメージは頭にあった。
文庫本の表紙になっている吊り橋のイメージも強くあった。

しかし、このお話で印象的なのは事件の内容ではなく、故郷に残してきた猛の人間関係だった。
寂れていく故郷。実家。年老いる父、中年になる兄。幼友達(元彼女)。

時間が止まっているような、でも確実に古びていっている。
田舎の閉塞感がたまらなく嫌だが、都会での生活はどこか寂しい。
逃げてきたもののはずだが、手にしそびれたもののような気がする。

私も都会に憧れて上京し、1人暮らしの自由さや選択肢の多さを実感した。
それとともに、何が確かなものなのかを自分で決めなくてはいけない不安感も味わった。
まだそういったことに自分で決着を付けられないでいるが、こういう経験をできることは悪いことではないと思う。

西の魔女が死んだ

2008-08-08 22:36:52 | 


思ったよりもさっぱりと読めた。
途切れ途切れに読んだから気持ちの盛り上がりに欠けたのかもしれない


心に残る文章は多かった

①おばあちゃんから「自分の場所」(杉林と竹林の間の陽の当たる場所)をもらった時にまいが思った、
 『この場所をもっと居心地良くしよう。』

②おばあちゃんと一緒に寝た翌朝、鶏が死んでしまったことを思い出して、
 『まいもようやく思い出した。今日は昨日の続きだった。』

③まいが持つゲンジさんへの疑惑と嫌悪についておばあちゃんが言った、
 『「そうでしょうか。
  私はまた新しい恨みや憎しみに支配されるだけだと思いますけれど」
  おばあちゃんはまいの手を優しくなでた。
  「そういうエネルギーの動きは、ひどく人を疲れさせると思いませんか?」』

④ゲンジさんへの潔癖すぎる思い、まいがおばあちゃんに言ってしまった
 『「わたしはそういうことに動揺せずに、平気になんか、絶対なれない。
  わたしはあの人を好きになんか、絶対なれない。
  あんな汚らしいやつ、もう、もう、死んでしまったらいいのに」』

⑤気まずさと、わくわくを伝えたい思いとの間で
 『まいは声が上ずらないように気をつけた。
  まだ完全におばあちゃんと和解したわけではないのだから。
  ああ、こういうことって、なんてわずらわしいのだろう。』


共感するとともに、読みながら自分を客観的にも見ることができた。
現代の物語でありながら、普遍的なものを教えてくれる

花まんま 朱川湊人

2008-07-26 23:09:46 | 


夏は夕焼け空がとても綺麗だ。
日が暮れるのに時間がかかるから、だんだん変化する空を買物途中や何かの帰り道なんかにじっくりと見ることができる

涼しい喫茶店や風が吹く浜辺で、まったりとそういう空を見たい


『花まんま』を読み終わった。

文庫本の表紙からは想像しなかった内容だ。
まず「トカビの夜」を読み始めたが、怖くて自分の部屋で読むことはできなかった。それだけ、身近に感じることができる怖さがあったのかもしれない。というより、暗いところは何かがいそうで怖いと思うような部分(小学生くらいで卒業する)が私の中にずっと残っているのかな
その後、新幹線の中で読み進めていくと、案外その世界観にはまり惹き付けられていった。
時代や地域柄顕著な貧富の差・差別などに焦点があてられている。

関西も、下町も、昭和30~40年代も、雰囲気に懐かしさを感じることはできないが、怪しいものや濃い人間模様を覗く面白さがある「笑ゥせぇるすまん」、「アウターゾーン」みたいな楽しみ方をした。

ただ、「妖精生物」は違和感があった。

コニャックなんてどんな味

2005-03-08 23:43:41 | 
アンドレイ・クルコフの「ペンギンの憂鬱」を読み終わった

ヴィクトルは、ウクライナの首都キエフに住む独身男だ。物書を仕事とし、1年前に動物園から引き取った皇帝ペンギンのミーシャと暮らしている。想像しがたい設定だが、ミーシャがソファのうしろに立っている様子やヴィクトルに擦り寄ってくる動き、またヴィクトルがコーヒーやコニャックを飲む姿などがだんだんとリアルに思い浮かべられるようになる。コニャックなんてどんな味がするのかも知らないのに。不思議な日常が送られているのだ。

ヴィクトルに新しい仕事が依頼されるところから話が展開する。その仕事は、新聞に載せる「まだ生きている人の追悼記事」を書くことだ。この仕事を始めてから、ヴィクトルの周りでは何か恐ろしいことが起きはじめる。会おうとしていた記者が殺されたり、記事に書いた議員が死んだりするのだ。まあ、これは始まりだったのだけれど。
このミステリーな出来事が非日常的で、夢か幻か、はたまた大きく仕組まれたドッキリかぐらいに思ったりもしたが、ウクライナでは案外これが日常みたいなのだ。この本を読んでいる最中、新聞でウクライナで起こった小説のような事件を知った。5年前にクチマ前政権を批判していたジャーナリストが暗殺されており、最近になって事件解明のカギを握るとみられていた元内相が自殺したというのだ。うわっ。「真実は小説よりも奇なり」ってやつですかね。自分が話半分で読んでいた部分が、リアリティーを持っていたことに驚いた。

話を通して一番気に入っているのは、ヴィクトルのテンションの低さだ。ペンギン並のテンションの低さ(笑)引用なんてしてみると、「自分の本心を欺いていると云うかすかな自識はあったにしろ、兎に角自殺する程に思いつめた事もなく、又自分の気持ちにどこか食い違ったらしいところもあって、当時の一切の事が、何となく他人事のようにばかり感じられていた。」(内田百「冥途」-山高帽子)という感じがずっとしていた。

ラストは、今までのことは何だったのだろうかと取り残されてしまった。ペンギンのようにちょこんと。こういう終わり方は嫌いではない