さて、このブログは「ガラスブロックにくびったけ」と銘打っていますので、今回はガラスブロックとは何ぞや?を書いていこうと思います。
ガラスブロックはこちらです。
誰もが一度は目にしたことがあるのではないかと思います。
構造としては、箱形のガラスを2つ作って合わせ、高温で溶着しブロックにしたものです。それを積み上げて壁材として用いられます。
ガラスブロックを建築部材として用いるメリットは2つあります。
①断熱・遮音効果が高い
ガラスブロックの内部は空洞になっており、0.3気圧程度と真空に近いため、断熱・遮音効果のある室内環境を作ることができます。寒暖差のある日本の気候にもぴったりですね。
②採光性がよい。
ガラスブロックはその名の通りガラスなので、室内に光を採り入れることができます。階段の踊り場に用いられていることがよくあるのですが、この場合は採光性を期待してのものでしょうね。ちなみに私も出展したマニアフェスタの会場になっているアーツ千代田3331(旧千代田区立練成中学校)の階段にもガラスブロックがあります。
また、タイプにもよるのですが完全な透明ガラスではないものが多いため、室内を見通すことができないので、光は採り入れつつ視線を遮りプライバシー確保ができます。公衆トイレにあるガラスブロックは、複雑なパターンのものを用いることで中の様子がほぼ見えないようにしている場合が多いですね。それもそのはず、通常のガラスですけすけでは、落ち着いてお花も摘めないですからね。
さて、東洋には陰と陽の考え方があるように、物事にはメリットがあればデメリットもあります。
①崩壊しないよう固定が必要
ガラスブロックはレンガと同じように、壁材に用いる場合は崩壊しないよう固定が必要です。ガラスブロック同士を繋ぐ格子のように見える部分はモルタル(コンクリートの親戚みたいなもの)で、ブロックを積むだけでは完成しません。このあたりは職人さんの仕事なのですが、昨今ガラスブロックの施工数が少なくなっているため職人さんの数も減り高齢化が進んでいると2月のマニアフェスタの来場者さまが教えてくださいました。
②費用がかかる
ガラスブロックを使用した壁の施工は、お金がかかるそうです。贅沢に壁一面をガラスブロック仕上げにした建物は多くが商業施設や企業のもので、一般家屋は玄関横や壁のアクセントとして一つないしは二つ程度の用途がほとんどです(それも魅力的なんですけどね)。
メリットも魅力もあるガラスブロックですが、前述したように最近は施工数も減り、古い建物にあるガラスブロックもいつかはなくなっていきます。今あるガラスブロックを記録し魅力を発信していくことで、ガラスブロックのある風景を残すお手伝いを微力ながらできたらいいと今は思っています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます