現代画報 成人式

今日、街を歩いていると華やかな振り袖を身に纏った女性達をあちこちで見掛け
た。暦を思い返し、「あぁ、成人式か」などと思いながら、慌ただしい毎日に自
分が流されていることを再確認する。

毎年この日の夕方には“どこそこの成人式が荒れた”というニュースがお決まりで流れる。
そのニュースを見る度に、はしゃぐ新成人相手にむきになっている方がどうかと思うのは私だけだろうか。

新成人は20年間、自分達が“子供”であるが故に多くの事に耐えて来たのだ。成
人式を迎える時も、多くが学生である彼らはまだ周囲に守られている。だから、
何から守られているのかすら知る由もないまま、『解禁』の喜びに沸くのだろう。

それでいいじゃないか、と思う。地域毎に行われる成人式は、青春時代を共にし
た同級生たちが会する絶好の機会だし、青春を共にした仲間と大手を振って大人
と同じ事ができるこの日は、楽しくて仕方がないはずだ。

だからこの日は『大人の最初の日』でなく『子供の最後の日』と考えた方が良いのでは
と思う。そうすれば、カリカリする方の気も少しは休まるかもしれない。

さて、人生における『青春』の次の時代は『赤夏』だそうだ。
社会に出、経験した事のない程の荒波に揉まる時期である。
それを迎える前の新成人達には大いに遊んで、エネルギーを蓄えて欲しい。


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