栃木県壬生町
■親抱きの松(壬生町上稲葉)
南北朝の頃、宇都宮城主公綱の家来、南条左衛門が戦死し、妻登美留は宇都宮に預けた娘を訪ねて稲葉まで来たが病に倒れてしまいました。村人の知らせで娘が駆けつけたとき、母はすでになくなっていた。娘は母の霊を弔い念仏三昧に明け暮れていたが、悲しみのあまり病になり母の後を追うように死んでしまいました。村人はこの母子を弔うため墓を築き、松の木を植えましたが、いつしか娘の墓に植えた松が、母の墓に植えた松を抱くように生い茂ったという言い伝えがあります。
壬生町観光協会作成 散策コースパンフより