福島第一原発の事故後、4月から5月頃からだったはずです。
東北や関東の下水処理場において、下水処理により生じる汚泥が放射能を帯びて
いるということが発覚しました。事故後、放射性ヨウ素や放射性セシウムが原子
炉から放出されていたことから当然予想できたことでしたが、この問題が一般の
人に知らされたのは、この頃のメディアの報道後でした。
原発事故前は、下水汚泥は脱水(乾燥)後、焼却され、その焼却灰を民間の建築
業者に引き取ってもらい、セメントに混ぜて再利用されていました。
事故後、下水汚泥や焼却灰から放射能が検出されてからは、業者が放射能汚染を
恐れて汚泥焼却灰を引き取らなくなってしまいました。
藤沢市の下水処理場(2ヶ所)では、放射能を帯びた汚泥や焼却灰は下水処理場
の施設内に保管されています。
下水処理場を見学した藤沢市会議員のブログによると、1日に数トンの汚泥焼却
灰が発生するので、袋詰めされて施設内に置かれているとのことです。
7月で約260トンの汚泥焼却灰が溜まっており、発生量を考えると、敷地内
の建物を使って保管すると年度内にはいっぱいになってしまうようです。
http://blog.goo.ne.jp/naoko_1958/e/fbe439f1fe675635d12e36d31569106a
下水汚泥の焼却灰260tの放射性セシウムの量はどのくらいでしょうか?
・汚泥焼却灰の放射能を5000[Bq/kg]と仮定しますと、
5000*260*1000=1.3x10の9乗 [Bq]
となります。
次に放射性セシウム137のみが含まれると仮定しますと、
・セシウム137:1g当りの原子数
アボガドロ数/Cs原子量=1gあたりの原子数
6.02x10の23乗/137 =4.39x10の21乗
となります。
そして、セシウム137:1gあたりの放射能は
1gあたりの原子数*1秒当たりの崩壊数=1gあたりの放射能
4.39x10の21乗 *log2/(0.951x10の9乗)=1.389x10の12乗[Bq]
となります。
すると、下水汚泥焼却灰260tに含まれるセシウム137の重量は
1.3x10の9乗/1.389x10の12乗=9.359x10の-4乗 [g]
=0.9359 [mg]
となります。
結局260トンの焼却灰の中に放射性セシウムが約1mgと算定されます。
おそらく通常の化学的分析では検出できないような僅かな重量なのです。
このような僅かな量の放射性物質であっても、発生した放射線は生体
の細胞自体や細胞内のDNAを傷つけます。
一時には僅かな放射線量でも、長い年月、放射線を浴び続けると、細胞
が受ける傷も積み重なってゆきます。細胞自身の働きによって修復される
傷もありますが、傷が残る場合もあります。
長年月の放射線被爆の影響については知見がなく、原発事故によって
撒き散らかされた放射性物質が今後、人間や生態系にどのような影響する
かは全く予想できませんが、影響が全くないとは言えないはずです。
従って下水汚泥として捕集された放射性物質は、放射能が十分減衰する
まで保管するしかないと考えます。
セシウム137の半減期は30年ですので、何年保管すればよいのか
見当がつきませんが、放射性物質を安易に環境に排出することは、後世
の人々と自然環境に得体の知れない災厄をもたらすことになります。
東北や関東の下水処理場において、下水処理により生じる汚泥が放射能を帯びて
いるということが発覚しました。事故後、放射性ヨウ素や放射性セシウムが原子
炉から放出されていたことから当然予想できたことでしたが、この問題が一般の
人に知らされたのは、この頃のメディアの報道後でした。
原発事故前は、下水汚泥は脱水(乾燥)後、焼却され、その焼却灰を民間の建築
業者に引き取ってもらい、セメントに混ぜて再利用されていました。
事故後、下水汚泥や焼却灰から放射能が検出されてからは、業者が放射能汚染を
恐れて汚泥焼却灰を引き取らなくなってしまいました。
藤沢市の下水処理場(2ヶ所)では、放射能を帯びた汚泥や焼却灰は下水処理場
の施設内に保管されています。
下水処理場を見学した藤沢市会議員のブログによると、1日に数トンの汚泥焼却
灰が発生するので、袋詰めされて施設内に置かれているとのことです。
7月で約260トンの汚泥焼却灰が溜まっており、発生量を考えると、敷地内
の建物を使って保管すると年度内にはいっぱいになってしまうようです。
http://blog.goo.ne.jp/naoko_1958/e/fbe439f1fe675635d12e36d31569106a
下水汚泥の焼却灰260tの放射性セシウムの量はどのくらいでしょうか?
・汚泥焼却灰の放射能を5000[Bq/kg]と仮定しますと、
5000*260*1000=1.3x10の9乗 [Bq]
となります。
次に放射性セシウム137のみが含まれると仮定しますと、
・セシウム137:1g当りの原子数
アボガドロ数/Cs原子量=1gあたりの原子数
6.02x10の23乗/137 =4.39x10の21乗
となります。
そして、セシウム137:1gあたりの放射能は
1gあたりの原子数*1秒当たりの崩壊数=1gあたりの放射能
4.39x10の21乗 *log2/(0.951x10の9乗)=1.389x10の12乗[Bq]
となります。
すると、下水汚泥焼却灰260tに含まれるセシウム137の重量は
1.3x10の9乗/1.389x10の12乗=9.359x10の-4乗 [g]
=0.9359 [mg]
となります。
結局260トンの焼却灰の中に放射性セシウムが約1mgと算定されます。
おそらく通常の化学的分析では検出できないような僅かな重量なのです。
このような僅かな量の放射性物質であっても、発生した放射線は生体
の細胞自体や細胞内のDNAを傷つけます。
一時には僅かな放射線量でも、長い年月、放射線を浴び続けると、細胞
が受ける傷も積み重なってゆきます。細胞自身の働きによって修復される
傷もありますが、傷が残る場合もあります。
長年月の放射線被爆の影響については知見がなく、原発事故によって
撒き散らかされた放射性物質が今後、人間や生態系にどのような影響する
かは全く予想できませんが、影響が全くないとは言えないはずです。
従って下水汚泥として捕集された放射性物質は、放射能が十分減衰する
まで保管するしかないと考えます。
セシウム137の半減期は30年ですので、何年保管すればよいのか
見当がつきませんが、放射性物質を安易に環境に排出することは、後世
の人々と自然環境に得体の知れない災厄をもたらすことになります。
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