【立秋】原爆詩一八一人集から(中日春秋)
「上記の詩集から、吉田美和子さんの詩です。」
ふいに サイレンの響きとはちがう
無数の唸りが
私の耳の中を揺さぶっていく
あの日 あの時
母の温もりの中で
守られていた小さな生命が
声ひとつ
あげる間もなく
吹き飛ばされ 風と化していった
「まだ生まれるまでもまく、誰にも会わずに消えてしまった命もあった。
そういう命のことをどう表現したらいいのだろう?」
「上記の詩集から、吉田美和子さんの詩です。」
ふいに サイレンの響きとはちがう
無数の唸りが
私の耳の中を揺さぶっていく
あの日 あの時
母の温もりの中で
守られていた小さな生命が
声ひとつ
あげる間もなく
吹き飛ばされ 風と化していった
「まだ生まれるまでもまく、誰にも会わずに消えてしまった命もあった。
そういう命のことをどう表現したらいいのだろう?」