昨年、20年以上前に買って、読まずに埋もれていた「細雪」を読んで思った。
1日1ページでも読んでいれば、3年で読めたのに・・・。
少年老い易く、学成り難し、なんて言葉を思い出せる頃には、いずれのおんときやら、
思い出してばかりの頃になると、やっとしみじみとしみてくる。
あなや、もののあはれか。
さて。
虚数の情緒というぶあつい本が今手元にあるのだが、ぶあついけれど、1000頁ない。
つまり、細雪よりも短い。
1日1ページがんばろう。
でも、たまたま開いたページにアレフゼロの話が、あ、これ昨年、もう高校数学ばかりではいやだと思って、現代数学のみんなのため版みたいなのを読んで、驚いたあいつだ。
偶数と自然数の数は同じって考える。
nと2nって、1対1に対応するから、数は同じなんだという考え方。
捉え方なのかな、それとも事実なのかな。
うまい言葉もある。
濃度が同じという言い方をされると、なんか、確かに、そんな気がしてくるではないか。
ま、そんな与太話はさておき。
あらためて、1ページめ。
いや、これはいいよ。
まるで、「先生」の授業を聴いているみたいなんだよ。
「先生」というのは、もちろん先生とは違う。
分かってくれるかな、分かってもらえないかな。
学校や予備校の授業をするのが先生とは限らないんだよ。
お仕事ですからね。お金もらってやってるから、プロなんだ。でもそれは先生とは違う。
斎藤先生じゃなくて、斎藤さんでほんとはいいんだと思う。
でも、この人は、確かに、先生なんだ。
そんな気がして引き込まれてしまった。
なんか1ページ目からじ~んとしてしまった。