セミとそれから…

最近、職場のまわりにある木々にセミがたくさんいるらしく、

セミの鳴き声のシャワーを浴びながら、建物に入っていく。

今日はある違いが起こった。


それはいつもの鳴き声と違う、一見防犯ブザーにありそうな音だ。

子供達が近くで遊んでいたので、防犯ブザーと思ったり、

それでもいつまでも音がするからセミ？と思ったり。

それで、結局セミの不思議な鳴き声らしいと結論づいたけれど、

あの鳴き方は警戒していたのかな？？



ところで、よく職場にみえるお客様・Ａさんが支払いをすませたあとに声をひそめて

「実は…お話したいことがあります」

と神妙な顔をして話を切り出した。

「どうしましたか？」

のような返事をして、ああ、この人は長く同じ場所で働いているから

そろそろ他へ転勤するのかなと思った。


「体調不良でをやめることにしました」

今日、月末じゃんと思い、

「今月いっぱいでですか」

と聞いた。

「いえ、月までです。

こちらで長くお世話になったのでーーーーー」

「そうでしたかあ…」

「カエルさんは？」

「私ですか？私は修行に行ってまして、

今月戻ってきましたので、しばらくいますよ」



そんな感じの会話をしていたら、職場の人に愛の告白の手紙をもらったかと

思われていたらしい

まさかまさか、そんなわけないですよ

相手は既婚者。

妻帯者ですよ。

と話をした。

勤務中に告白した勇敢な人だと思われていたらしいですぞ、Ａさん




今日、花子とアンで、かよちゃんは告白されたけれど

残念ながらカエルちゃんはモテませんよ




Ａさんはちょうど同じ階にＡさんのお客さんが来ていたので

やめるというのを聞こえないように、小声で私に教えてくれたので

それが他の人から見て、ラブに見えたようだ

もしかしたら、私が姿を消していたので、

私も体調を崩していなくなっていたのかと思って「カエルさんは？」

と聞いたのかもしれないね。


Ａさんの仕事は土日休みではなさそうだし、

ノルマもきっとあるでしょうから大変なお仕事だ。

私が来て最初の頃に、Ａさんが来て

「あれ？新顔だね」と言ったのを覚えている。

そう言ってくれる人は初めてだから、今も覚えているよ。

戻ってきてからも、何か一声かけてくれた気がするなあ。

後にも先にも今のところいないんでね。

まだやめる月まで少しあるから、それまでに新しい所を見つけられるといいね。

それとも、もうすでに見つかっているのかもね。