川内村・葛尾村・浪江町津島地区では、あぶくま山間地域の夏季涼しい気候を利用して、品質の良いサヤインゲンが栽培されています。
ところが、今年の夏は記録的な酷暑!6月下旬から8月にかけて、平年よりも気温が2℃から5℃位高く推移しました。
2010アメダスデータより 観測地点:川内
サヤインゲンは、花が咲くころに高温に遭うと、花粉の稔性が低下したり、花粉管の伸長が阻害されることが知られています。このため、完全に受精することができなかった莢は変形してしまいます。
通常ならば、一定の太さでまっすぐ伸びるはずの莢が、途中から太くなり、まるで野球のバットのような様子になることから、「バットさや」と呼んでいなす。
莢の半ばまでは何とか受精しても、残り半分の胚珠まで花粉管が届かなかったのでしょうか。
今年はこの「バットさや」がとても多く、ちゃんとした品質の莢がとても少なくなってしまいました。
サヤインゲンの収穫は、10月下旬まで続きます。サヤインゲンにとっては厳しい残暑がまだまだ続くようですが、何とか品質のよい莢ができると良いですね。