【1974年】 イタリア
【出演者】 ジャンカルロ・ジャンニーニ マリアンジェラ・メラート
『高校教師』でドロンの若い友人役だったジャンカルロ・ジャンニーニの『流されて』を観てみました。
「70年代シチュエーションドラマの代表作!」というものです。
≪こんなお話≫
船旅の途中、ボートで遠出した上流階級の人妻ラファエラと使用人ジェナリーノが遭難してしまう。2人は無人島にたどり着くが、文明と隔離された環境の中でやがて立場が逆転する。上流階級の裕福な生活に慣れきり気位が高くわがままなラファエラ。無人島での生活により、2人は本能のおもむくままにセックスの世界へと惹かれていく。男の野生的な逞しさと強さの前に、女は愛の奴隷と変貌を遂げる。しかし、ヨットに救出された2人の選択は…。
立場の逆転で男性優位な作りではなく、女流監督ならではの描写で、本能のおもむくままに、男と女の真実の愛が描きだされている。
「解説より」
う~ん……
お話としてはこれで間違いないんだけど。
この解説だと、すごくえっちな話に思えてしまう。
そうじゃないんだよね。
ラファエラはこの人
大柄だし迫力あります。
わがままな設定であるのはたしか。
これがまさに「70年代」であるのは、漂流する前のヨット上での友人たちの、イタリア共産党についての会話。
(けっこう長い)
ブルジョワとプロレタリアートということになる。
だから、役柄の設定もそこからきてる。
この時代のイタリアの政治なんて知らなかったので、ちょっと困ってしまった。
どうやら、イタリア共産党がとても人気のあった時代らしい。
1972年~1984年まで党首だった、エンリコ・ベルリンゲルは貴族出身であるにもかかわらず党首になり、容貌と出身から「プリンス」といわれ、慕われていたということ。そして、ブレジネフのソ連を公然と批判する立場をとっていた。
カンタンにいうとこんなこと。
この人がエンリコ・ベルリンゲル
さて、ジェナリーノ役のジャンカルロはどんなかというと…ちょっと驚くよ!!
これ。
漂流してるときも
島に着いても
まったく………
原始人のようだ。
そして、かなり暴力的。
殴ったあとに優しくしたい……とかいうのだが。
このあたりだとちょっと面影があるかな??
捜索が来たとき、彼女はあなたといたいから帰りたくないといい、彼は、その気持ちを証明するために帰ると言うのだった。
ジェナリーノはこのご主人が自分にくれた、ラファエラを助けたお礼のお金全てで、この指輪を買ってラファエラにプレゼントするのだが…
こちらはラファエラのご主人。
ふたりのあいだに何かあったことは気づいているけど、見てみぬふり。
一方のジョナリーノは奥さんに強く責められつつも元の鞘に。
というお話。
ジャンカルロがもうちょっと爽やかだったらよかったんだけど…
リメイクの「スウェプト・アウェイ」マドンナ・ガイリッチー版でジュゼッペ役をやってるのがジャンカルロの息子のアドリアーノ
【出演者】 ジャンカルロ・ジャンニーニ マリアンジェラ・メラート
『高校教師』でドロンの若い友人役だったジャンカルロ・ジャンニーニの『流されて』を観てみました。
「70年代シチュエーションドラマの代表作!」というものです。
≪こんなお話≫
船旅の途中、ボートで遠出した上流階級の人妻ラファエラと使用人ジェナリーノが遭難してしまう。2人は無人島にたどり着くが、文明と隔離された環境の中でやがて立場が逆転する。上流階級の裕福な生活に慣れきり気位が高くわがままなラファエラ。無人島での生活により、2人は本能のおもむくままにセックスの世界へと惹かれていく。男の野生的な逞しさと強さの前に、女は愛の奴隷と変貌を遂げる。しかし、ヨットに救出された2人の選択は…。
立場の逆転で男性優位な作りではなく、女流監督ならではの描写で、本能のおもむくままに、男と女の真実の愛が描きだされている。
「解説より」
う~ん……
お話としてはこれで間違いないんだけど。
この解説だと、すごくえっちな話に思えてしまう。
そうじゃないんだよね。
ラファエラはこの人
大柄だし迫力あります。
わがままな設定であるのはたしか。
これがまさに「70年代」であるのは、漂流する前のヨット上での友人たちの、イタリア共産党についての会話。
(けっこう長い)
ブルジョワとプロレタリアートということになる。
だから、役柄の設定もそこからきてる。
この時代のイタリアの政治なんて知らなかったので、ちょっと困ってしまった。
どうやら、イタリア共産党がとても人気のあった時代らしい。
1972年~1984年まで党首だった、エンリコ・ベルリンゲルは貴族出身であるにもかかわらず党首になり、容貌と出身から「プリンス」といわれ、慕われていたということ。そして、ブレジネフのソ連を公然と批判する立場をとっていた。
カンタンにいうとこんなこと。
この人がエンリコ・ベルリンゲル
さて、ジェナリーノ役のジャンカルロはどんなかというと…ちょっと驚くよ!!
これ。
漂流してるときも
島に着いても
まったく………
原始人のようだ。
そして、かなり暴力的。
殴ったあとに優しくしたい……とかいうのだが。
このあたりだとちょっと面影があるかな??
捜索が来たとき、彼女はあなたといたいから帰りたくないといい、彼は、その気持ちを証明するために帰ると言うのだった。
ジェナリーノはこのご主人が自分にくれた、ラファエラを助けたお礼のお金全てで、この指輪を買ってラファエラにプレゼントするのだが…
こちらはラファエラのご主人。
ふたりのあいだに何かあったことは気づいているけど、見てみぬふり。
一方のジョナリーノは奥さんに強く責められつつも元の鞘に。
というお話。
ジャンカルロがもうちょっと爽やかだったらよかったんだけど…
リメイクの「スウェプト・アウェイ」マドンナ・ガイリッチー版でジュゼッペ役をやってるのがジャンカルロの息子のアドリアーノ
ショッキュゥゥ~~ひゅるるるぅ~~
外国映画って、けっこ政治色を出すものが多いよね。その点日本映画って、その辺りはタブーにしているのか、淡泊な気がする。
貴族出身の政治家の方が、断然かっこいいぞ。
70年代の映画って、今見直すとおもしろそう。
断然スマートだよね!!
悲しいかな、ヨーロッパの政党に関してはほとんど知識ないので、わかりにくかったです。
ジャンカルロこんなだったんだよねぇ……
でも、がまんして、次、息子いきます。