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還暦から始めて10年。三百名山登頂を果たし、妻と記念撮影する今井理之さん
岩手、宮城県境の栗駒山頂(今井さん提供)
岩手、宮城県境の栗駒山頂(今井さん提供)
還暦で始め、三百名山登頂
ひざがガクガクして、体が前に進まない。「こんなに体力がなくなっているなんて」。60歳の初夏、初めての尾瀬で、自らの衰えにぼうぜんとした。それから10年・・・・・・。
東京都日野市の今井理之(さとし)さん(71)は、日本百名山のすべての頂を踏むと、歩みをゆるめず二百名山や日本山岳会が選定した三百名山に挑戦。昨年秋、栗駒山頂に妻の由美子さん(68)と立ち、百、二百、三百名山のすべてを踏破した。
「知識も技術もない初心者が還暦から登山を始め、ここまで来られたのも、気力が続いたから」。日に焼けた顔にしわを刻んで、今井さんが笑った。
大学時代から、これといった運動はしていなかった。就職した日本貿易振興機構(JETRO)では、休日返上で働いてきた。転機は57歳のとき。愛知県で大学教員になり、自分の時間がとれるようになった。
尾瀬のまばゆいばかりの自然にみせられ、60代の目標を百名山と定めた。
最初は初心者向きの伊吹山(滋賀県・1377メートル)へ。3時間歩いただけで、1週間は筋肉痛が抜けなかった。週2、3回、1時間の散歩を課した。
ガイドブックや地図を集め、ネットでも調べた上で、自力で山へ。最初は不安も大きく、しょっちゅう道に迷い、急すぎると、ひざに痛みもはしった。
1カ月も間をあけると明らかに体がなまる。シーズンオフも、当時の自宅に近い、愛知県の標高629メートル・猿投山に幾度も登った。
なるべく日帰りで、荷物は極力軽く、5、6キロほど。経験を積むにつれ、ひざが痛まない歩行ペースも体得。道迷いも減った。
険しい岩場や沢の渡渉など、机上の調査で不安があればガイド付きの登山で。単独行の際は、他の登山者が多い週末を選び、雨天を避けた。
最近、登る山の選定過程や登山口までのアプローチなど、ガイドブックにはない記述を心がけた登山記録をブログ「シトサの山歩記」で公開。山の会の仲間との登山も楽しむ。「体力の衰えも感じますが、レベルに合った山登りを続けていきます」と今井さん。今も山梨百名山などに挑戦中だ。
(斉藤健一郎)◆ご意見・体験はseikatsu@asahi.com
(以上、平成24年6月15日付け、朝日新聞掲載の記事より転載)
上記の日付の朝刊に、山の話題の連載が始まったのを見つけた。
昨今の登山者の高年齢化・初心者化を危惧する声もある中、面白いかもしれないと思い連載をコピーさせてもらうことにした。
私は自分で思うに少し変わった人間で、山であれば何でも好きである。
高かろうが低かろうが、中央の誇る山々だろうが、津山の里山だろうが・・・。
最近は、登ったり登らなかったり、登らなかったり・・・登らなかったり・・・なのだが。
とりあえず、日々連載を追ってゆきたいと思っている。
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