【アン・バートンの至芸 の巻】
■深夜ラジオでレインソング集をやっていました。
ひとりごと 老けたみたいに
時には嫌になる なんにもうまくいかない
仏頂面しか することがない
雨の日と月曜日は いつも嫌になるの
あたしの ブルースっていう感じ
(詞:ロジャー・ニコルス、曲:ポール・ウイリアムス)
■カーペンターズもいいけれど、わたしのなかの「雨の日と月曜日は」は、このアルバム。
【アン・バートンの至芸 の巻】
【どの定石も使い方がある の巻】
■「AI(人工知能)の考え方」を少し復習しておきましょう。
■テーマ図は
・昭和期から連綿と続いてきた「星に三々入りからの手順=人間の場合」
・3年前に登場した新型AIの「星に三々入りからの手順=AIの場合」
▲▼二つの図をよく眺めてください。どこがどう違いますか?
■上の図(旧定石)は白4と二目のアタマを押さえています。黒は5、7、そして絶対とされてきた9、11のハネツギ。黒は10目強の地を「稼ぎ」、白は10、12とカケツギで「外が厚い」。これが相場の分かれとされてきました。
■ところがです。絶対とされてきた黒9、黒11の「ハネツギは損」とAI先生は見ているようなのです。
■この図なら、黒9を打たずに黒A、白Bで先手を取り、他の大きな手へ。つまり早い段階の三々入り(ダイレクト三々)は「稼ぎ」ではなく、「荒らし」なのでしょう。 黒Cに手が回れば、白の厚みもぼやけてしまいます。
■下の図(AI定石)を見てください。白4は、ゆるめて先手を取るための手。白は、6の位置にノビる手もあります。図は最近のプロの碁でよく見られますが、変化もあります。
■と言っても、われらのヘボ碁では、どちらがいい、悪い、というほどの問題ではないように思います。それよりも……。
◇
■もう一度、二つの図をじっと見てください。 気が付きましたか?
■上の図は、左辺(図の上の方)に白の勢力ができました。
■下の図は、下辺(図の右の方)に白の勢力ができました。
■左上スミあるいは右下スミの石との関係を考えると、どう打てば白模様が大きくなりますか? 例えば左上スミの星あたりにあるのは白石か? 黒石か? あるいは石がないのか? 石がない状態で、いきなり左下スミの星に三々入りするのが、AI流です。過去、人間はこういう打ち方は悪いとしてきたのですが……。
■「盤の全体を見て、定石を選択する」ということは、こういうことなのでしょうね。
■これをしっかり考えて打つのか、部分だけを見てポンポン打つのか。カベを破れる人と破れない人の違い、ではないでしょうか。
久しぶりの「カベ突破劇場」もとい「カベ突破道場」でした。
それではまた次回をお楽しみに、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ!
「どの映画にも見所がある」
――淀川長治(1909~98年)の言葉
【最強最悪にして最上の接待 の巻】
■まず日経ビジネス電子版2019年5月28日記事から (必要箇所のみ抜粋した。本題に興味のある方はネットニュースでどうぞ)
令和初の国賓として25日に来日した米トランプ大統領がこのほど、大統領専用機で日本を去った。3泊4日と今までと比べて長めの滞在で日米首脳会談のほか、ゴルフや大相撲観戦などのイベントをこなし、日米関係の親密ぶりをアピールした。
今回の来日に際し、警察庁は前回より4000人増やした約2万5000人の警察官を投入すると明らかにしている。
パレスホテルのウェブサイトを調べたところ、5月25~28日までは「大型団体の宿泊がある」と記載されていた。試みに、2020年の同時期で調べてみると、大人2名、1泊朝食付きスイートで宿泊代はおよそ15万円から30万円くらいまで。国賓を1人招くのに要する政府の支出は2500万円といわれている。
■さて、ワシントンに戻ったトランプは29日、「大成功の旅だった」とツイッターに投稿した。
◇
■偏屈ジイ、つぶやく(弥次喜多問答抄)――
■地球全体を何度も廃墟にできる核のボタンを持ち歩いている男が、忖度で「豪勢な観光旅行」をプレゼントされ、大満足だったらしい。
(そりゃ、誰だって何でも言う事をきくだろ)
■「夫人が一緒に土俵に上がるかもしれん」「その時、審判や警備の親方たちの反応は?」「相撲協会の慌てぶりは?」などと、秘かに不謹慎な妄想を描いていたが、期待外れ?に終わった。
(見所は、そこぐらいしかなかったもんな)
■収穫といえば、新しいエンペラー夫妻が毅然たる態度と品格を持って対応したことのみか。
(取り巻き連中はといえば、最強[最悪?]の男に卑屈なまでの言いなりだったよな)
■国賓1人に「2500万円」とすると、1日当たり625万円となるか?
(そんなんじゃ、とても済まないだろ。自動車会社の元CEOも公金を堂々と使える立場だったら良かったのにな)
■ま、全体的によかったね。
(それは重畳。めでたし、めでたし)
▲この10年20年と世話になってきた「壊れかけのradio」たち。左の小さい方が古く、京都→大阪→松山→大阪→東京→大阪で一緒に過ごしました。髭面だった30代後半のわたしが、プリクラの中で残っています。ボタンダウンにネクタイ、マウンテンパーカーと髭。バブル崩壊後、京都にいた頃です。
【好きなことで身を立てた芸術家の皆さんへ の巻】
■「お祭り」に水を差すようで申し訳ありません。抽象的にしか書けない無力を嘆いていても仕方がないので、あえて書いてみます。
◇
■わたしは昔から無党派・無宗教で、今は白髪交じりのノンセクトラジカル(屁理屈オジサン)である。従って「年号」にも「パフォーマンス大統領来日」にも興味がない。ほぼ無関心といってもいい。しかし、決してあなどっているわけではない。ショウペンハウエル、ニーチェ、オルティガの指摘のように、現代は大衆のチカラで動いてしまう世の中だから。
■公益財団法人の伝統競技団体も、特殊法人の国有放送も、所詮は「世界の警察官?」のシモベでしかなかったことを露呈させてしまった。ここまでのメディアの報道基調も、民放各社は堅苦しく論じるには値しないエンタメ一色だし、新聞各紙もまだ何を書くべきかが手探りの状態で迷走している。
■焦点は、祭りの後の寂しさ。トランプ帰国後のこの国の動向である。1000兆円超の借金と、100兆円超の支出によって、いま何が起きようとしているのか。不気味に思っていても、誰も本気で止めようとしない当事者不在。目前の信号や目前の先行車しか見えていない未熟運転を野放しにしているかのようでもある。
■哲学者は?詩人は?作家は?その他立派なヒトたちは? 一体何をしているのか。メッセージでなく、自分の専門分野で何かやろうという気概はあるのか。手をこまぬいているのか。そもそもマインドがないのか。政治家や活動家になりそこねて?芸術家になってしまった人の出番は、今しかないのではあるまいか。
■昨日購入した日本文学全集。正宗白鳥(明治12~昭和37年)が無頼派作品に寄せた一文を読んでいて、ハッとした。いつの時代も、見えないものを見ようとしているヒトは、いるにはいる。それが表に出てくるか、くすぶって終わるのか。その国の民度は常に試されているのである。
♪ 世の中はとても臆病な猫だから
他愛のない嘘をいつもついている
包帯のような嘘を見破ることで
学者は世間を見たような気になる
(作詞作曲・中島みゆき)
【バラが咲いた、ボクの庭じゃないけれど の巻】
■ご近所のバラが満開です。
■うらやましいけれど、あれこれ忙しくてチャレンジできません。ねえ、ワン、ニャン。
■今日は昼間、35度ぐらいになるとか。体感したいので、京都に行こうかしらん。