囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

余光を分つ

2020年12月31日 | 雑観の森/政治・経済・社会

 

善政とは何ぞや 失政とは何ぞや

 ~ 歴史を紐解いて想うこと の巻】

 


平安朝の名君として聞こえた醍醐天皇は

臣下がどのようなことを申し上げても

その言葉が終わるまで、静かにお聞きになっていた。

 

そして常にいわれたことは、次のようなものだった。

「世の中で地位の高いところにいるものが、

ただ威厳のみを重んずるときは

他人にすこぶる窮屈の心を起こさせ

そのために要領さえ述べることができなくなるから

よくよく心して、しもじもの者にも

うちくつろぐようにさせねばならない」

 

全て人の上に立つ者の心掛くべきことは

どのような人でも安心して話せるようにし

たとえ取るに足らぬツマラないと思えるものでも

よく聞いてから是非(よしあし)の判断を下す。

これが肝要である。

 

「よこうをわかつ」とは、あまりの光を分けること、

つまり人に恩恵を施すという意味である。

「史記」のなかにある由来となる話ーー。

ある貧しい女が富んだ女と出会った。

貧しい女はこう言った。

「わたしはローソクを買うこともできません。

あなたのローソクは幸いまだ残りがありますが

それをくださいませんか、

そうすればあなたを損させず、

わたしも大いに助かります」

余光とは、政治の別名であろう。

 


         ◇

 


権力者たちが思い上がって

自分たちを特別扱いした「勝負の3週間」。

これは因果律と考えてもよいではあるまいか。

大変な事態に発展してきた。

 

 

 


醍醐天皇(885~930年) 「雪が降り積もって寒さが一段と厳しい夜に、諸国の民はいかに寒からんとて御衣を脱す」(大鏡)で知られる。民の上を偲ばれた天皇は、疾病や天候不順のときは、大赦したり、税を免じたりした。収穫不良に当たっては、民の負担を減らすために重陽の節(9月9日)を何度も中止した。また旱魃では、民に冷泉院の池の水を汲むことを許し、水がなくなると神泉院の水も汲ませ、ここの水もなくなった。鴨川の洪水があれば、水害を蒙った者に助けの手を差し出し、その年貢や労役を免除した。律令制の基本法である延喜格式、国史「日本三代実録」や「古今和歌集」の完成など、天皇自らが指揮を執って政治・文化の振興に努めた。天皇の治世は、後世に理想の時代と称賛された。一方、菅原道真の追放については「聖代の瑕」とされた。

 

 

 


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ra9gaki_do)
2020-12-31 19:09:41
良い新年をお迎え下さいませ(^-^)
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Unknown (fumi-bow1956)
2020-12-31 19:23:11
こちらこそです。
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Unknown (mirapapa)
2020-12-31 22:17:13
今年一年、いろいろと学ばせていただきました。
ありがとうございました。
来年もどうかよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。
返信する
Unknown (fumi-bow1956)
2020-12-31 22:25:07
@mirapapa 様 ご返信 いつもありがとうございます。励みになっています。よいお年をお迎えください。
返信する

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