♬春は名のみの 風の寒さや
谷のうぐいす 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず
時にあらずと 声も立てず
「信州を紹介します」のコーナーの第1回は、早春賦(そうしゅんふ)歌碑公園(長野県安曇野市)です。
「早春賦(そうしゅんふ)」は、1913年に発表された吉丸一昌(よしまるかずまさ)さん作詞、中田章(なかたあきら)さん作曲による日本の唱歌です。2006年から2007年にかけて文化庁と日本PTA全国協議会が選定した「日本の歌百選」に選ばれています。
作詞当時、東京音楽学校の教授だった吉丸さんが、長野県安曇野を訪れ、遅い安曇野の春を待ちわびる思いを詩にしたといわれています。しかし、吉丸さんは長野県大町高校(作曲は島崎赤太郎さん)の校歌も作詞していることもあり、実は早春賦は、安曇野の穂高川沿いの情景ではなく、大町市、つまり北安曇野の情景である可能性もあるそうです。
2番の歌詞が木崎湖(長野県大町市にある、仁科三湖のうちのひとつで、最も南側に位置する湖)の情景と、大町以北の地域の天候という解釈もあります。
♬氷融け去り 葦は角ぐむ
さては時ぞと 思うあやにく
今日も昨日も 雪の空
今日も昨日も 雪の空
長野県安曇野市穂高の穂高川の堤防沿いには、吉丸さんが作詞した早春賦の歌碑が建てられ、ソーラーオルゴールも設置された早春賦歌碑公園がありますが、JR信濃大町駅前公園広場、大町市文化会館前にも早春賦歌碑は立っています。
どちらにしても、早春の信州を詠ったものであることは確かなことです、
さて、先日、桜の満開にあわせて、穂高川の堤防沿いの早春賦歌碑公園を朝早く訪問してきました。
JR大糸線・JR穂高駅から歩いて約20~30分。散歩の時間としても、距離的にしてもちょうどいいくらいのところにあります。
北アルプスの雪解け水が流れる穂高川。その堤防沿いには桜並木と菜の花が競演。また、すぐ近くには、わさび田とニジマスの養殖場が広がっています。
遠くからは、「♬時にあらずと 声も立てず(まださえずるべき季節ではない、と声も立てない)」ではなく、うぐいすの鳴き声が聞こえてきます。
天気が良ければ、残雪の北アルプスの山々が見られたと思いますが、そこまで贅沢は求めません。
私の澄み切った心が、さらに浄化されたような気がしました。
♬春と聞かねば 知らでありしを
聞けば急かるる 胸の思いを
いかにせよとの この頃か
いかにせよとの この頃か
今日も、私のブログにお越しいただいてありがとうございます。
今日がみなさんにとって、穏やかで優しい一日になりますように。そして、今日みなさんが、ふと笑顔になる瞬間、笑顔で過ごせるときがありますように。
どうぞ、お元気お過ごしください。また、明日、ここで、お会いしましょう。