よく見かけるお役所からの連絡事項などは、定型的で少し堅苦しく、玉虫色(見方によってどのようにも解釈できるあいまいな表現)であったりして、最終的には「ちょっと何いっているのかわからない」という結論に落ち着くのですが、東京都小金井市のHPが、「かなり攻めて」います。
新型コロナウイルスワクチンをめぐり、インターネット上などで出回るデマ(誤情報)の一部については、以前のとおりですが、「新型コロナワクチンについて その8 ワクチンの効果、誤情報に注意(http://www.city.koganei.lg.jp/kenkofukuhsi/kenkosodan/info/kanrennzyouhou/koganeishi-shingata8.files/koganeishi-shingata8.pdf)」(同年6月29日更新)と題された文書では、「インターネットやSNSでワクチンの誤情報が蔓延(まんえん)しています。信頼できる情報源と正しい情報をお伝えいたします」としたうえで、「よくある質問や誤情報」において、デマを気持ちいいほどバッサリと切っています。
なかには、思わず笑えるような内容もありますが、それだけ、いろいろと不安に思ったり、心配になったりされている方がいるということでしょうけど、真剣に向き合っていると思います。
ちなみに、小金井市ではQ&Aの内容についてツイッターなどSNSで見られた市民の心配や不安の内容を中心にピックアップし、医師会と相談して掲載したとのことです。
(1)おすすめの情報サイト
① こびナビ:信頼できる専門家の先生方がわかりやすく解説してくださっています。Q&A がまとまっていておすすめです。動画や、インスタグラムでのライブもあります。
https://covnavi.jp/
② コロナワクチンナビ:厚生労働省のサイトです。正しい情報が確認できます。
https://v-sys.mhlw.go.jp/
③ コロワくんの相談室:LINE ボットが質問に答えてくれます。とても使いやすくわかりやすいので是非友達登録してみてください。
https://corowakun-supporters.studio.site/
④ 河野太郎大臣ブログ「ワクチンデマについて」:現在出回っている誤情報について解説してくださっています。こびナビ監修です。
https://www.taro.org/2021/06/%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%9E%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6.ph
(2)よくある質問や誤情報
mRNAワクチンについてよく聞かれる質問や誤情報を一問一答形式でまとめておきます。詳細は上記おすすめサイトをご参照ください。
Q1.mRNAワクチンを打つと自分の遺伝子に組込まれるのではないか?
A1.組込まれません。mRNAはすぐに分解され、体内に残りません。
Q2.将来何がおこるかわからないので心配です。
A2.科学的にもこれまでの調査からも長期的な副反応は想定されておりません。
Q3.ワクチン接種後に亡くなった方がいると聞いた。
A3.ファイザー・ビオンテック社、モデルナ社のワクチンの「接種が原因」で亡くなった方はこれまで一人もいらっしゃいません。「ワクチン接種が原因で亡くなる」のと、「ワクチン接種後に亡くなる」のは全く意味が異なります。後者にはたまたまそのタイミングで別の原因で亡くなったということがあります。
Q4.ワクチン接種したネズミが2年で死んだと聞きました。
A4.ネズミの寿命は2年です。
Q5.アナフィラキシーがこわい。
A5.頻度はごく稀です。1回目の新型コロナワクチン接種で重いアレルギー反応が出た方以外は、他の原因でアナフィラキシーが出た方でも接種できます。アナフィラキシーの90%以上は接種30分以内に出ることがわかっているので、これまで重いアレルギー反応が出たことがある方は30分間接種施設にいていただきます。たとえおこったとしても適切な対応で全員回復しています。
Q6.熱や倦怠感が出るのが嫌だ。
A6.コロナに感染するほうがよほど有害です。命にかかわることもあれば後遺症が残ることもあります。軽症・無症状でも隔離が必要となります。ワクチンの副反応は長くても数日以内におさまります。若者の方が副反応が強く出やすいですが、免疫機能が元気な証拠で、その分免疫もしっかりつきます。
Q7.解熱鎮痛剤は飲んでいいですか?
A7.痛み、頭痛、発熱がつらい時は我慢せずに服薬して構いません。種類はなんでも構いません。熱が出ても辛くなければ薬は飲まなくて構いません。あらかじめ飲むのはおやめください。
Q8.不妊になると聞いた。
A8.なりません。卵巣に蓄積しません。妊娠中でも接種できます。
Q9.授乳中ですが接種できますか?
A9.問題なく接種できます。母乳に移行した抗体で赤ちゃんも守ることができます。
Q10.漠然と心配です。
A10.ワクチン接種しないことによる感染リスクや社会・経済活動の低迷の方が明確に心配です。
Q11.抗体依存性増強現象(ADE)がおきないか?
Q11.おきません。ADEが起こったという報告はありません。
Q12.若者は重症化しないから接種しなくてもいいのでは?
A12.高齢者より重症化率が低いというだけで、若者でも重症化する方もいらっしゃいます。亡くなった方、倦怠感・呼吸困難感・味覚嗅覚障害・脱毛等の後遺症で苦しんでいる方もいらっしゃいます。接種をお勧めします。
Q13.子どもは大人からうつされているだけだし重症化しないから接種の必要はないのでは?
Q13.子ども同士の感染が増えています。子どもでも2,000~3,000人に一人の頻度で多系統炎症性症候群(MIS-C)といって多臓器に炎症がおこって重篤化することがあります。海外では、亡くなったり、足を切断するなどしたお子さんもいます。軽症でも隔離のために親と離れて入院することもあり、つらい思いをしています。ワクチン接種をしなければ今の感染対策を続けていくしかなく、行事もできないままになってしまいます。子どものメンタルヘルス上もよくありません。接種できる年齢であれば接種をお勧めします。
Q14.効果がいつまで続くかわからない。
A14.6か月間は十分な効果が期待できることがわかっています。それ以上は現在調査中ですが、少なくとも1年間は効果が期待できるとみている専門家が多いです。かりに将来追加接種が必要になっても、一度免疫がついていれば追加接種で十分抗体があがることが期待できます。
Q15.変異ウイルスにも効きますか?
A15.mRNAワクチンは現在問題となっている変異ウイルスにも十分な効果があります。
Q16.1 回接種ではだめですか?
A16.ファイザー・ビオンテック社のワクチンは1回接種の3週間後で発症予防効果は50%です。ファイザー・ビオンテック社、モデルナ社のワクチンともに2回接種の2週間後に発症予防効果が約95%となります。免疫がしっかりつくのは2回接種の2週間後です。
Q17.5G に接続される、磁気をおびる。
A17.そのような事実はありません。
なお、「最後に」の項目に書かれていますが、「誤情報に惑わされず、正しい情報に基づいて、接種する/しないの判断をしていただければと思います」とのことです。まさしく、そのとおりだと思います。
今日も、私のブログにお越しいただいてありがとうございます。
今日がみなさんにとって、穏やかで優しい一日になりますように。そして、今日みなさんが、ふと笑顔になる瞬間、笑顔で過ごせるときがありますように。
どうぞ、お元気お過ごしください。また、明日、ここで、お会いしましょう。