サザンビーチちがさき / 神奈川県茅ケ崎市

「サザンサールスターズ」の楽曲には桑田佳祐さんの出身地である神奈川県茅ヶ崎市や周辺都市が登場することが多く、地元自治体でも知名度や経済への貢献を評価されているそうです。

2023年7月17日にデジタル配信リリースされた「盆ギリ恋歌」でも、楽曲を作るにあたってイメージした言葉として、「神社･仏閣･烏帽子岩」「江ノ島･歌舞伎町･パッポン通り」などであり、2番のサビの歌詞ではサザンビーチやる海の家「夏倶楽部」や経営者（桑田佳祐さんの小中学校時代の同級生）の名前が登場しています。

そもそも、デビュー･シングル楽曲の「勝手にシンドバッド」の歌詞冒頭が「♫砂まじりの茅ヶ崎ぃ～」ですしね。

さて、その「サザンビーチちがさき」は、神奈川県茅ヶ崎市中海岸にある「旧；茅ヶ崎海水浴場」になります。当初、英語表記は「サザンオールスターズ」にちなんだ「Sazan」でしたが、現在は「南」を意味する「Southern」です。

茅ヶ崎海水浴は1898年と古く、JR茅ヶ崎駅が開業し、茅ヶ崎周辺には著名人の別荘や企業の保養所などが数多くあり、鵠沼海岸に続く広々とした砂浜や地引網などの楽しみも味わうことができ、昭和時代には東京や横浜の日帰りリゾート地として、さらに多くの人々が茅ヶ崎海岸に訪れるようになりました。

ところが戦争中には辻堂から茅ヶ崎の海岸は旧日本軍の演習場になり、戦争後も米軍に接収され演習場となったため、海水浴場としては閉鎖。その後、茅ヶ崎、藤沢市で返還運動が高まり、1959年に茅ヶ崎海岸の返還が実現、海水浴場は戦前の活気を取り戻すようになり、1970年ころからJR茅ヶ崎駅から海水浴場を往復するバスが運行されるようになりました。

しかし、平成時代になり徐々に海水浴客が減少。そこで茅ヶ崎市観光協会が1999年に地元茅ヶ崎市出身の桑田佳祐さん率いるサザンオールスターズの名にあやかり、茅ヶ崎海水浴場からサザンビーチちがさきに改名。

2000年8月に茅ヶ崎公園野球場にてサザンオールスターズの「茅ヶ崎ライブ」が行われ、サザンビーチちがさきには大型映像ビジョン装置を設置して特設観覧席を設け、スペシャルイベントを開催。このサザンオールスターズによる茅ヶ崎ライブにもより、サザンビーチちがさきの名前が全国に広まり、訪れる海水浴客が増えてきたそうです。

サザンビーチちがさきのシンボル「茅ヶ崎サザンC」。

2002年3月に竣工されています。この「C」は「茅ヶ崎（CHIGASAKI）」の「C」です。「サザン」の「S」にはならなかったようですね。ちなみに、素材は海水の腐食にも強いチタン製で地元のチタン加工専門メーカー「トーホーテック」が製作しています。

2008年8月6日にリリースされたサザンオールスターズのシングル楽曲「I AM YOUR　SINGER」のジャケット写真のほか、アーティスト写真やアルバムのブックレットにも採用されています。

なお、「C」の右側に人が立つとCの切れ目が繋がって円（縁）になることから縁結びスポットとしても有名だそうです。円の中心に「えぼし岩」が顔を出した写真が撮れます。縁結びには縁のない私ですが。

住所：神奈川県茅ヶ崎市中海岸
アクセス：
電車の場合、JR東海道線･相模線JR茅ヶ崎駅下車にて徒歩約20分
バスの場合、JR茅ヶ崎駅南口からコミュニティバス「えぼし号（中海岸南湖循環市立病院線）」で約10分
車の場合、圏央道茅ヶ崎JC→新湘南バイパス→茅ヶ崎海岸IC→国道134号、横浜新道→国道1号→国道134号

本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。

皆さまにとって、今日という日が昨日よりも特別ないい日でありますようにお祈りいたしております。

また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。