めっきり春めいてきましたね。暖かな天候に誘われてサークル仲間や職場の友人とお花見や観光にお出かけの奥様方も多いかと存じます。
そこへ「わしも一緒に・・」と定年退職されたご主人のコマッタちゃん発言。このように奥様が仲間やご友人といろんなイベントやランチなどに外出されるときに一緒に付いていきたがる男性方を「ワシも族」と呼ぶそうです。思い当たる男性陣もおられるのでは?似たような言葉に「ぬれ落ち葉族」というのも。
この「わしも族」の増加に伴ってかどうか「夫源病」という病気が注目されています。病となっていますが医学的な病名ではなくて石蔵文信大阪樟蔭女子大学教授が中高年の夫婦の患者さんを診察する中で気づかれたとのこと。
夫源病は読んで字のごとく 夫が原因(源)で妻の心や体に不調が起こるものです。夫の何気ない言動に対する不満、あるいは夫の存在そのもの(!)がストレスとなり自律神経やホルモンに乱れが生じ妻の心身に,動悸、めまい不調などの症状が現れます。中年に多い不定愁訴や更年期障害と症状が似ています。
もちろん夫源病は中年だけではなく3,40代の妻にも見られます。しかし中年では熟年離婚の原因にさえなりうる恐ろしい病気なのです。
こんな症状に思い当たりませんか。
1、 夫が家にいる週末は頭痛がする。
2、 夫に怒鳴られたりして動悸が始まる
3、 めまいに悩んでいたが夫が出張などで不在にあるといつの間にか治っていた
4、 夫の身勝手な発言や傍若無人な行動で顔ののぼせやほてりが起こる。
医師からこんな病名を告げられたら「夫源病」を疑ってみるとよいかもしれません。
・本態性高血圧症
・突発性難聴、突発性頭痛
・メニエール病(めまい、耳鳴り難聴を伴う原因不明の病気。)
これらの多くは明確な原因は不明ですがこれらの病気と診断され治療をしていてもなかなか症状が良くならないときは夫源病を疑ってみるとよいかもしれませんね。
◎夫源病チェック
・人前では愛想が良いが家では不機嫌
・上から目線で話をする
・家事には手を出さないが口は出す
・妻子を養ってきたという自負が強い
・「ありがとう」「ごめんなさい」の言葉がほとんどない
・妻の予定、行動をよくチェックする
・仕事関係以外の交友や趣味がほとんどない
・妻が単独で外出するのを嫌がる
・家事や子育ての手伝いを自慢する自称「いい夫」
・車のハンドルを握ると性格が豹変する
いかがでしたか?「あるある」とうなづきながらチェックを進められた方も多いのでは?(余談ですが、かつてテレビ朝日の久米宏アナウンサーの報道ステーションでこのチェックは流行りましたよね。)
<判定>
4個以下―セーフ
今のところ夫源病の新派はなさそう。時には喧嘩をしてガス抜きも必
要かも
5~7個―夫源病予備軍
このままでは徐々に夫への不満が高まり夫源病にあり可能性あり。
夫の意識改革が必要です。
8個以上―明らかに夫源病
夫そのものの存在がストレス!早急な対策が必要です。
また夫源病になりやすいタイプというのもあります。
以下の項目に当てはまる女性は要注意です。
・我慢強くてあまり弱音を吐かない
・几帳面で責任感が強くて仕事家事に手抜きをしない
・感情表現が苦手で人前で起こったり泣いたりできない
・人に意見をするのが苦手で理不尽なことを言われても反論できない
・「いい妻」「いい母」でありたいという願望が強い
・外面や世間体が気になる
・細かいことをくよくよ悩む
このような性格の人はストレスをため込んでしまいがちです・
いわゆる良妻賢母タイプの人ですよね。
また「いい妻」「いい母」であろうとする願望が強いタイプは「いい夫」「いい子供」であることを過大に期待しがちで現実とのギャップがかえって本人のストレスになってしまうのでしょう。
さて、では「夫源病」を解決するにはどうしたらよいのでしょうか。
前述の石蔵先生は、夫源病は夫婦のコミュニケーション不足がもたらすといわれています。夫の言動を変えるには自分の要求を相手に伝えることが肝心です。夫の言動にイラッときたら我慢せずにその場でぶつけてみることが必要です。たとえ喧嘩になろうとも。
奥さんが体調不良を訴えていたら、コミュニケーション不足を疑って散歩がてらカフェなどに誘ってみるのもよいかもしれませんね。石蔵先生は喧嘩でも解決しないなら妻の(プチ家出)まで奨めておられます。先週終了したドラマ「お義父さんと呼ばせてください」でも専業主婦役の和久井映見が家出をして夫役の渡部篤郎が探しに出ていくというシーンもありました。妻役の和久井映見はすんなり家に戻ってめでたしめでたしとなりました。ドラマだからというのもありますけれど・・。
人生80年時代。子供が巣立って定年退職してからも20年近く夫婦のみで暮らすことになる方も少なくない時代。この20ねんこそ夫婦の真価が問われるのではないでしょうか。
追伸、当然妻が原因の「妻源病」というのも当然あります。