中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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新緑の鎌倉:源太塚・信夫塚,常磐文庫跡を巡る(1)

2011年04月20日 23時46分27秒 | 鎌倉あれこれ

                          <仏行寺全景>

        新緑の鎌倉:源太塚・信夫塚,常磐文庫跡を巡る(1)
               (単独散策)
            2011年4月19日(火)

<散策地図>



 水平歩行距離  8.4km
 累積登攀高度  310m
 累積下降高度  310m


<梶原ゆかりの場所を歩きたい>

■梶原景時と景季
 陽春らしく朝から温かい.鎌倉の桜のシーズンも足早に過ぎ去って,今は絶好の新緑ハイキングシーズンの到来である.
 私は早々と日課業務を終わらせ,11時半頃,バス停鎌倉中央公園入口から散策を開始する.今日は以前から気になっていた梶原ゆかりの源太塚と信夫塚を結ぶコースを歩いてみようと想う.なぜならば,私が現在住んでいる場所が,通称,梶原と呼ばれているからである.
 今更,ここで説明するまでもないだろうが,源太塚には,鎌倉時代の武将梶原景時の長男,梶原源太景季の片腕が埋められているという伝説がある.一方,信夫塚は梶原源太景季の妻,信夫の塚である.
 信夫は夫の景季が駿河で戦死したと聞き,笛田山に登って自害した.信夫の霊を慰めるために,自害した場所に信夫塚を立てたと言われる.残念なことに,もともと,信夫塚は源太塚の近くに作られたが,宅地造成のために現在の場所に移されてしまった.
 とはいえ,私は,かねがね,梶原景時と景季ゆかりの場所を一回りするコースを案出して,歩いてみたいと思っていた.
 それで,今回は,“梶原”を念頭に置きながら,行き当たりばったりで,適当に歩くことにする.

■等覚寺を経由して深沢へ
 そうと決まったら,直ぐにでも歩き出したい.そこで,随分と早めの昼食を済ませて,早速,散策に出掛ける.
 まずは,何時ものように,鎌倉中央公園入口を出発点とする.梶原父子ゆかりの場所を素直に廻るとすれば,最初に休場山等覚寺,次いで深沢小学校の敷地の中にある梶原兄弟の墓,さらに,笛田山仏行寺の裏山にある源太塚,最後に信夫塚を廻れば,まあ,満足である.
 私は,まずは休場山等覚寺を目指して大平山住宅地内の道を深沢方面に下る.
 等覚寺は4月13日開催の山旅スクール5期トレッキング会で訪れたばかりの所である.したがって,等覚寺については,このブログの当日の記事でも紹介済みなので,ここでは省略する.また,深沢小学校の敷地の中にある梶原兄弟の墓も,わざわざ学校に断って見学に行くのも面倒なので割愛.

■喫茶店で居眠り
 深沢交差点近くにある某コーヒーチェーンに,思いつきで入り込む.そして400円也のコーヒーを賞味しながら,さて,これから何処をどう廻ろうかと思案する.梶原景時や梶原源太景季のゆかりの史跡も,勿論大切だが,どうせ見て回るのなら,できるだけ風景の良いところを廻りたい.それに折角廻るのだから,多少の登り下りがあって,歩行距離10キロメートル程度の歩き甲斐のあるコースにしたい.
 コーヒーを賞味しながら,あれこれと思案している内に,堪らなく眠くなる.
 「あれ~っ!・・コーヒーって覚醒作用があるんじゃなかったの・・」
と思いながら,数分の間,うたた寝をしてしまう.

<仏行寺の源太塚>

■笛田の谷戸の裏道を登る
 結局,コーヒー店に,12時03分から12時50分まで長居をしてしまった.これでは,何のために早めの昼食を摂ったのか分からなくなる.ま,とにかく,コーヒー店を出てから,笛田の谷戸を遡る.今回は,谷戸の左岸沿いの閑静な川沿いの道を辿る.この道は,やがて,谷戸の中央を通る道路に突き当たる.この道を右折して南へ向かう.途中で左折して,13時10分,笛田山仏行寺に到着する.

<亀山を眺めながら笛田の田園地帯を南へ>

■笛田山仏行寺
 今更,ここで仏行寺の由来を記述しても仕方がないことだが,1495年(明応4年)に創建された日蓮宗のお寺である.
 山門で拝観料100円を支払って境内に入る.本堂でまずは合掌.

<仏行寺本堂>

■素晴らしい庭園
 本堂左手の路地を進むと山沿いの登り階段になる.この階段を登る途中で,仏行寺の立派な庭園が見下ろせるようになる.
 素晴らしい眺めである.遠くは鎌倉山の尾根が見渡せる.

<裏山から庭園を見下ろす>


■源太塚
 墓地の中をクネクネと続く階段道をひたすら登り続ける.登り始めてから4分ほどで,笛田山の山頂に到着する.
 ここに直径5メートルほどの立派な塚がある.これが源太塚である.この塚には影季の片腕が埋められているという.
 景季は木曾義仲追討の戦いのとき,宇治川の合戦で佐々木高綱と戦陣を争った人物である.この逸話は,小学校時代に良く聞かされた.
 「あの頃,聞かされた逸話の主人公の片腕がここにあるのだな・・」
と思うと,何となく親しみが湧いてくる.

<源太塚>


<源太塚からの眺望>

<眺望を楽しみながら信夫塚へ>

■まずは三嶋神社
 仏行寺から,一旦,元の道に戻る.三叉路を左折.登り坂になる.この坂道を少し登って,13時29分.三嶋神社の参道に到着する.神社の本殿は山の中腹にある.お参りするには,長い石段を登らなければならない.
 「どうしよう?・・・パスするか!」
と迷うが,今日は一人散策.この程度の階段を登ったところで,特段疲れる訳でもないので,登り始める.
 石段は,道路から社殿まで,下段,中段,上段の3段になっている.序でなので格段の階段数を数えてみる.すると,下段は45段,中断は11段,上段は34段,合計90段である.
 社殿は鬱蒼とした木立で覆われている.社殿の裏手まで廻ってみる.このまま裏山へ登りたくなる誘惑に駆られるが自制する.

<三嶋神社の石段>


<三嶋神社>

■工事現場の脇道
 13時32分,三嶋神社を出発する.このまま道なりに坂道は夫婦池公園に続くが,途中,「笛田公園」の案内板のあるところで左折する.
 新興住宅街の中の登り坂を少し登ると,三叉路に突き当たる.ここにも「笛田公園」と書かれた矢印ある.この矢印に沿って,数分階段を登ると笛田公園に到着する.
 今回は,矢印と反対側,つまり右手へ進む.暫くの間,左手に民家が続くが,やがて舗装道路は途切れて,大規模な工事現場の脇道を登る.

<ここから左折>


<工事現場>


<鎌倉山の眺望が開ける>

■くねくねと続く散策路
 やがて,赤土と砂利の未舗装道路になる.すると,進行方向右手に視界が広がる.
 真下には萩郷の住宅地が見える.その先には鎌倉山が見えている.もう山桜は見頃を過ぎているが,それでも山のあちこちに山桜が咲いているのが見える.
 道なりに進むと,道端に草が生え繁る階段道になる.この階段を登り詰めると,さらに登り坂が続く.道路は右へ左へと大きくカーブしながら,次第に高いところに向かう.道路の左右に,何本もの行き止まりの袋道が分岐する.

<未舗装の散策路;桜の花びらの絨毯道>


<野趣豊かな視界が開ける>


<見納めの桜>


<常磐緑地方面の眺望>

■信夫塚
 暫くの間,見晴らしを楽しみながら,野趣豊かな道路を登り詰める.そして,鎌倉山の尾根近くに達すると,再び三叉路に突き当たる.この三叉路を右に進むと,鎌倉山動物病院に突き当たる.道なりに進むと,いきなり舗装道路に飛び出る.ここから先は,鎌倉山の住宅地になる.
 住宅地に隣接して信夫塚がある.200平方メートルもあるだろうか,狭い広場の奥に「しのぶ塚」と書いた石塔が建っている.
 ああやっと,ここに出たか.
 私は久々に記憶もあやふやな道を辿ったので,この石塔に到着してホッとする.これで,今回の散策の目的は,半分だけ達成されたことになる.あとは“眺望を楽しむ”という目的が残っている.
              
<鎌倉山動物病院に突き当たる>


<信夫塚>
                                        (つづく)
「鎌倉あれこれ」の前の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/fe97311f13e459b08d87c50270278a77
「鎌倉あれこれ」の続きの記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/76a5a3eadd4017892c83b0bf145fca05



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