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中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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鎌倉七福神巡り(1)

2009年01月24日 18時55分56秒 | 鎌倉あれこれ

                       <浄智寺のロウバイ>

             鎌倉七福神めぐり(1)
              (洛遊会臨時例会)
          <東海道五十三次宿場巡り同窓会>
            2009年1月23日(金)

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 東海道五十三次宿場巡り同窓会「洛遊会」主催臨時例会「鎌倉七福神巡り」が開催された.あいにく朔日(1月22日)から,雨が降り続いていたが,主催者の予想を上回る18名が参加した.
 北鎌倉から歩き出して,浄智寺,亀ヶ谷坂,浄光明寺,鶴岡八幡宮,宝戒寺,妙隆寺,日蓮辻説法跡,蛭子神社,本覚寺と巡ってから,鎌倉駅周辺で自由昼食.午後は畠山重安供養塔付近から,路地に入り,和田塚,染谷太郎時忠屋敷跡,甘縄神明社,長谷観音,御霊神社,成就院を巡る.
 極楽寺駅から江ノ電に乗って江ノ島駅へ.ここでモノレールに乗って大船駅に出る. ルミネ7階の飲食店で会食.解散.
 東海道五十三次宿場巡りで,同じ釜の飯を食べた方々との散策は,実に楽しいなと実感した.
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<ハイキング地図>



<プロフィールマップ>



    水平歩行距離     8.4km
    累積登攀高度    135m
        累積下降高度    136m
         

■徒歩で北鎌倉へ

 昨日(1月22日)から降り続けている雨は,明けて23日の朝になっても,シトシトと降り続けている.気温はそれほど寒くはないが,気分的には落ち込んだままである.私は,なんで,今日のような大切な日に,いよりによって雨なんだと,誰にぶつけても仕方がないような愚痴を思わずこぼす.
 本音では,
 「こんな雨の日に出掛けるのはイヤだな~ぁ・・・」
と思いながらも,私は今日のハイキングのナビゲーター.意を決し,9時15分過ぎに家を出発する.ところが不思議なもので,一体家を出てしまえば,どこからともなく,歩く楽しさが体の中一杯に湧き出てくる.
 最初は,バスと横須賀線を乗り継いで集合場所の北鎌倉へ出るつもりだったが,何となく徒歩で山を下りたくなる.そこで,細かい雨が降りしきる中を,私は,鎌倉中央公園入口を経由して,つい一昨日歩いたばかりの山ノ内,台峰緑地を北鎌倉まで下った.
 9時35分,例によって,北鎌倉駅前のコンビニに立ち寄って,参加者に配布する資料のコピーをする.コンビニの店主に会って,一言二言,雑談したかったが,今日は店頭に出て居られない.残念.

                 <路傍で見掛けた梅の花>

■円覚寺の境内
 9時50分,集合時間10分前に北鎌倉駅前に到着する.もう全員が揃っている.まだ,雨が降っている.天気予報では,10時には雨が上がるとのことだったが,どうやら天候の回復が,予報より遅れているようである.そのためか,何時もならば,沢山の観光客で賑わっている北鎌倉駅前も,私達以外にはほとんど誰も居ないほど閑散としている.
 洛遊会の皆様とお付き合いを始めてから,特に感心させられるのは,全員に時間厳守の気持が行き届いていることである.これは小田急さんのトレーニングの賜かもしれないが,とにかく素晴らしいことである.私達は,集合時間少し前に,ハイキングを開始する.
 まずは,少しでも自動車道路を避けて歩きたいので,駅前の鎌倉街道を横断して,交番脇の裏道に入る.そして円覚寺の石垣に沿って,鎌倉方面に進む.
 「・・・この石垣も円覚寺の境内ですよ・・・明治政府が強引に円覚寺境内に線路を敷いてしまったんです・・・・」
 私は鎌倉の年寄り学校で聞いたことを,オウムのように繰り返して,参加者に披露する.

                       <浄智寺総門:手前が甘露の井>

■静寂な浄智寺
 10時17分,七福神巡りの最初の寺,金宝山浄智寺に到着する.ここは鎌倉五山第4位の名刹である.5代執権北条時頼の三男宗政の菩提を弔うために,1281年(弘安4年),宗政の子,10代執権師時らが創建した寺である(鎌倉商工会議所,2007,p.93).
 まずは,僧門前にある鎌倉十井の一つである甘露の井を覗き込む.この井戸の水は甘いというが,勿論,私は舐めたことはない.古い石段を登る.登っている内に,何とも言えない落ち着いた気分になってくるから不思議である.
 境内には私達以外にほとんど参拝客が居ない.ロウバイが見事に咲き乱れている.水溜まりができている散策路をユックリと辿る.境内を囲む山の緑が雨に濡れて,しっとりとした雰囲気を醸し出している.こんな景色を見ていると,「雨の日も,良いものだな・・・」と思い直す.
 境内を一回りして,小さなトンネルを潜って,布袋尊を参拝する.

                  <浄智寺布袋尊の前で>

■亀ヶ谷坂
 10時42分,浄智寺を出発.一旦,鎌倉街道に出る.緩やかな坂道を登って,建長寺手前から亀ヶ谷坂に入る.道すがら,建長寺が「けんちん汁」の発祥の地であること,余りに急坂名為に,亀が転げ落ちたことから亀ヶ谷坂になったという俗説などを説明する.
 亀ヶ谷坂の両側は切り立った崖になっている,崖の下を通過していると,何となく怖い感じがしてくる.
 坂を下りきる手前に,名前は忘れたが趣のある旅館があった.岩を刳り抜いたお風呂があって,宿泊費を伺うと1泊2食付きで,12,000円だったと記憶している.多くの鎌倉文士が,ここに宿泊して執筆したと言われている.何時かはこの岩風呂に浸かって,ノンビリと宿泊してみたいなと思っている内に,旅館は廃業してしまった.

                     <浄智寺の梅>

■浄光明寺
 亀ヶ谷坂を下り終えから,予定にはなかったが,脇道に入って,11時12分に泉谷山浄光明寺に立ち寄る.ここは真言宗のお寺である.
 1251年(建長3年),六代執権北条長時が創建した.ほんの少々覗くだけの積もりが,御朱印を頂戴する方々が居られたために,少々,予定が狂う.

                      <浄光明寺の本堂>

鶴岡八幡宮の弁財天
 浄光明寺を出発する.当初,私が頭の中で立てていた予定時刻より20分ほど遅延している.
 英勝寺前の踏切近くから,岩窟不動尊の前を通過して,鉄(くろがね)の井前の三叉路に出る.そして,神奈川県立近代美術館側の入口から鶴岡八幡宮の境内に入る.朝の内の雨のためか,境内は観光客が少なく閑散としている.
 11時34分,鶴岡八幡宮の境内にある弁財天に到着する.ここで御朱印を頂戴する方のために10分ほど休憩を取る.その後,源平池から流鏑馬道を抜けて,横浜国立大学付属鎌倉小学校側の出入口から,畠山重忠邸跡に出る.畠山重忠は,源頼朝が信頼した武将である.

                   <鶴岡八幡宮の弁財天>

■宝戒寺
 畠山重忠邸と鶴岡八幡宮の間の路地を南下する.この路地に沿う鶴岡八幡宮側の土手は彼岸花の名所である.金沢街道に突き当たって左折し,11時59分,金龍山宝戒寺に到着する.ここで,毘沙門天を参拝する.
 宝戒寺は天台宗.1335年(建武2年),後醍醐天皇が北条一族を弔うために足利尊氏に命じて,北条屋敷跡に建立した.開山は円観慧鎮慈威(鎌倉商工会議所,2007,p.85).

                      <宝戒寺>

■妙隆寺
 御朱印を頂いている方々を待って,12時13分に宝戒寺を出る.小町大路から住宅地の路地に入る.若宮大路幕府跡を通る.ここは,1236年(嘉禎2年)から1333年(元弘3年)の幕府滅亡までの97年間,鎌倉幕府があった所だと言われている.
 鎌倉青年団が建てた幕府跡説明碑から大佛次郎邸を通り過ぎて,12時20分頃,叡昌山妙隆寺の境内に裏手から入る.本尊は日蓮.開山は日英.千葉常胤の子孫胤貞の別邸跡.1385年(至徳2年.元中2年),日英を迎えた.二代日親は,室町幕府の拷問に耐えた.このことから「鍋かむり日親」と呼ばれる(鎌倉商工会議所,2007,p.109).
 裏手から境内に入るとすぐに,広島の原爆で爆死した新劇の団十郎,丸山定夫の墓がある. 境内に祀られている寿老人を参拝する・・・というよりは,寿老人の社殿を覗き込んでいる不埒な輩の方が多い.

                                <妙隆寺>
                               (つづく)

[参考資料]
鎌倉商工会議所(監修),2007,『鎌倉観光文化検定公式テキストブック』,かまくら春秋社
 

[加除修正]
2009/1/25 転換ミス訂正
2009/1/27 転換ミス訂正

「洛遊会」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e6f63a7159b31c3f1463c5326de3a643
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/6a8506996e929b2599f071a7710dbee9
「洛遊会」「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/e770ade079c183a86e634b2c10b1d3ab
「洛遊会」第3回(2009/2)の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/44bb7bbd49a33eaa09989dffeef771f4



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