どんな本でも本は本

短編&アンソロジーを中心に、私が読んだ本の感想をズバッと書いちゃう超不定期ブログです

秋から、はじまる

2011年10月29日 | 文藝春秋&文春文庫
題名:秋から、はじまる
著者:喜多由布子
出版社:文藝春秋
価格:1,619円(税別)


==主な登場人物==

小仲樹里(25)通称ジュジュ…続にいうニート。伯母であるリッちゃんの家政婦的な仕事をしている意外は働いていない。

小仲律子(47)通称リッちゃん…樹里の伯母で輸入ストッキングの販売をしている『マーガレットジャパン』の社長。恋愛にはまるで興味がないと思われていたリッちゃんが、男の人を好きになったと宣言するところから話が始まる。

大久保慎介…樹里の彼氏。家具職人を目指している。

泉沢克之(39)…洋食ケータリング業『シェ・イズミ』を展開。リッちゃんの想い人。

大城美樹子…樹里のいとこで、リッちゃんの会社で働く。美人で優秀で非の打ち所がない。



==感想==


年甲斐もなく恋をして何が悪い!!

何歳になっても人を好きになれるって幸せなことだよ。

自分がうまくいかないからと、人に八つ当たりする樹里にはさすがに腹がたったわ。


リッちゃんや美樹ねぇも言ってたけど、樹里を甘やかせすぎてたね。

みんな努力して手に入れてるのに、樹里はのうのうとしすぎてる。

そっちのほうが幸せなことに気付いてないんだ。


最終的には目標が見つかり、頑張る気になったから良かったけど。



悔やまれるのは、リッちゃんの恋がうまく行かなかったこと。

またしても、のうのうとしてる樹里がのうのうと幸せになっていくのが悔しいわw



でも、久しぶりに面白い本に出会えたな…

ROCKER

2011年10月17日 | ポプラ社
題名:ROCKER
著者:小野寺史宜
出版社:ポプラ社
価格:1,600円(税別)


==登場人物==

掘美実(ミミ)→17歳。聡明学園2年。小学生の時に友人を亡くし、それ以来誰かと深く関わることを避けてきた。

白鳥永生(エイくん)→27歳…ミミの元イトコ。西高校の教師。


光倉元希→ミミのストーカー彼氏?西高校2年で、のちにロック部を発足。

寺橋水面→エイくんの大学時代の友人で、東高校の教師。女が好きとカミングアウト。

広尾未知彦(ミッチー)→東高校1年。ミナモに告白するが、あっさり諦めギターを始める。

柴田佐和→ミミの同級生で友達。ミミと同じようなトラウマがある。父親が東高校の校長。

新妻里世→24歳。カフェドルチェでバイトをしながら総合格闘技をしている。エイくんと同居することになる。

蓮見計作→54歳。エイくんのお父さんでプロのミュージシャン。ひょんなことから伯父さんのライブで歌うことになってしまう。



==感想==

エイくん…カッコイイわ(ノ´∀`*)

もちろん外見やギターを弾く姿はカッコイイんだろうけど、まず考え方がカッコイイ。

サバサバしてるけど、友達想いの良いところあるし、気分屋だけど、ちゃんと筋が通ってるし。


ミミとは、あと10年くらいこの関係を続けて欲しいな。


すんなりと本の世界に入り込めた本でした☆彡

REVERSE

2011年10月08日 | 中央公論新社
題名:REVERSE
著者:石田衣良
出版社:中央公論新社
価格:1,500円(税別)


丹野千晶…セブンシップスというファッション関係の輸入商社に勤めるアラサー。ネット上の名前はアキヒト。

大久保秀紀…よろこびデザインというネット企業に勤める。ネット上の名前はキリコ。

福田康弘…千晶の元カレで雑誌編集者
片桐沙織…秀紀と同期
真貴子…通称マッキー。千晶の後輩


~感想~

お互いがネットおかま、ネットおなべだったから良かったわけでww

性別を偽っていたものの、性格までは偽らなかった二人だからこそ、人間愛にまで発展したんだと思う。

なかなかいないよ、ホント…。


男が女で、女は男。

↑本の内容はこの一文に集約されてます!

2011年10月05日 | 新潮社(文庫)
題名:海
著者:小川洋子
出版社:新潮社
価格:1,300円(税別)


『海』
泉さんの実家を訪れた僕と楽器奏者だという泉さんの弟の話。

『風薫るウィーンの旅六日間』
単身参加で同室になった琴子さんの昔の恋人ヨハンさんのいる養老院へ行くことになったのだが…

『バタフライ和文タイプ事務所』
事務所の倉庫にいる活字管理人は、どんな活字にも平等で…

『銀色のかぎ針』

『缶入りドロップ』

『ひよこトラック』
新しい下宿先にいた6歳の女の子。彼女は一言も話さないのだが…

『ガイド』
僕のママは町の公認観光ガイドをしている。とある日曜日、僕はママの案内するツアーに同乗することになり、そこで元詩人で今は題名屋だという男と出会い…


~感想~

『風薫る…』の最後の展開に、思わず笑ってしまった。

『ガイド』は、少年はママのことを尊敬しているんだろうなっていうのが伝わってきた。



久しぶりの読書だったけど、すんなり読めて楽しかった。

これを機会に、またいろんな本を読んでいきたいです!