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空風

詩&小説や日常生活を書いたりしています。
只今短詩に挑戦中。
目標:一日一更新。

空のお題5

2009年05月24日 16時10分52秒 | 


01.青々とした

02.紅く照れて

03.飲み込まれる朱

04.包み込む黒

05.落ちる涙



http://xtmx.ojaru.jp/
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雨なんて大嫌い
良い思い出なんて一つもないから。
悪い思い出ならいっぱいあるのに。
だから嫌い、雨の日なんて





昨日の夜から続く雨水の落ちる音
きっちり窓もカーテンも閉めたし
イヤホンして大音量の、馬鹿にテンション高い曲をリピートさせた


それでも思い出すから嫌になる
それでも雨の音は消えないから鬱になる
友達に電話しようとして何度もかけた
けれどその度聞こえるのは無機質な、寒い声
諦めて布団にもぐりこんだ
どこまでも必要に追いかけまわしてくるような音を
それとともに思い出してしまう記憶をシャットアウトしたくて
でも、そんな私の思いも押しのけて
続く、止まない、 水の音




(そういえば、)
すっかり忘れていた人がいた
貴方なら私の我儘も聞いてくれるのかな
よくわからない、私も貴方を把握し切れてないから
眠い、なんて言って一発で切られそう
そんな事されても可笑しくない、けど


役立たずな欠伸のせいか身震いのせいか
瞳からぽとぽと、塩っ辛い液体が携帯を握る腕に落ちる
携帯を広げて、メールか電話か迷って
思い切ってかけてみる
だめもとでも、やってみなくちゃ


(Help!help,me!)







目から自然と水が落ちる
ふと、部屋がしんと静かだと思った
ちょっと待ってと携帯片手にカーテンを閉めて窓を開ければ
さっきまで暗かった別世界と異なって
私の住んでいた明るい、太陽のいる場所になっていた
思わず潤んだ目を大きくあけて呟く


「嘘ぉ、」

「そろそろ寝ていい?」



握りしめていた携帯からどことなく抜けた貴方の声と盛大な欠伸が聞こえた
(ああそう言えば7時間ぐらい寝てないね、私達)




闇をぱくりと飲み込んで少しむせた、私のバク。

空のお題4

2009年05月23日 12時33分26秒 | 


01.青々とした

02.紅く照れて

03.飲み込まれる朱

04.包み込む黒


05.落ちる涙


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起きれば隣にあの子がいる
それが「当たり前」と化したのはいつの日か
それが終わる日に怯え始めたのはいつ頃か
それで日が暗闇から赤く照るのは何時か
それに終末がくるのはあと幾らなのか

あの子は笑う
釣られて笑おうとして、身体に違和感
大丈夫?と心配そうに覗きこんできて
オウム返しのように大丈夫と答えた

(犯人はこの娘というのに)


くるくるまわるこの世界にも結末とやらはやってくるのだろうか
密かにそのことを気にする好みとは打って変わって
あの子はくるくる笑いながら手を握ってきた


大丈夫だよ、と誰か言う
何が大丈夫なのかわからない
いつ終わりが来てもおかしくない世界で
ただただその日に怯えた
(そんな事を考える時は何時だって深夜だった)





秒針の音がする
口が思うように開かない
周りで知り合いたちは倒れていて
奥にあの子がいた
丸い姿勢で
真っ赤だった
真っ赤だった
真っ赤だった



なんでこの右手に鮮血滴るナイフが握られているのか?



汗をにじませた肌を抜くう事もせず隣を見る
大きなガラスの窓から見えるのは闇の世界
時計の針すら見えないような暗黒に
自然と心落ち着かされて

隣で丸く眠るその人
それがこの身を擦り切れさせて
自分にその被害がくる前に
それがこの子にくることを何よりも懼れた




何時の日か
それとも幻想か
すやすや眠っているはずの子がにこりと笑う
「大丈夫だよ」
といったのは、あの子
落ち着かせるかのような声の音程
背景は同じく黒だった
だけどその色は心を逆なでして
心拍数をさらに上げる

「大丈夫だよ」
黒い世界なのにその笑みははっきり見えた
それは嬉しくて笑う、というより
何処か可笑しくて嗤うかのように
言って、そして、






「だけど、」

その続きが聞きたくなくて近くにあった鋭いものに手を伸ばした
(ただそれが、果物用ナイフだっただけだ)




そして世界はループする

空のお題3

2009年05月21日 11時03分40秒 | 


01.青々とした

02.紅く照れて

03.飲み込まれる朱


04.包み込む黒

05.落ちる涙


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惨劇は突然やってくる
「無垢」な少女はその現実を突き付けられた
悲しむ時間さえもない
少女は愛していた人に鼻で笑われたのだ


(それは心深く少女を突き刺した)


たっぷりの時間が少女に襲いかかる
時が少女を悩ませる
「逃げたい」
「泣きたい」
「死にたい」
どれも欲しい、したいと思ったが
それは少女のプライドが許さず
「復讐」という二文字だけで生きていくと決断した時には
少女は少女ではなくなった





「そんな貴女がすきですよ」
少年、といえばまだ可愛らしい呼び方だが
言ってしまえば目の前の愛を囁くソイツは「化け物」で
指先を頬からつつ、と撫でるように下ろしていくものの
皮膚と皮膚は微量のラインで交差することなく
うっとりした表情で「化け物」は呟く

「撃ってしまいたいぐらい、」

舌がぺろりと右から左へ
口先からたらりと少量落ちる唾液
目の前の少女は、いや「女」はそれさえも完全に無視し
いつだって目線は、遠いどこかへ



少女の城についた火もこの空のように紅かったのだろうか
ふと彼はそんなことを頭に浮かべながら目の前の「女」を見つめて
嗤った



(それなら)
(少女の体を駆け巡る血液の色も)
(これ以上に紅いのだろうか)


それだといい、と一人化物は呟いて


それでも少女は自ら破壊の道へと進む

空で5のお題2

2009年05月15日 17時11分16秒 | 


01.青々とした

02.紅く照れて


03.飲み込まれる朱

04.包み込む黒

05.落ちる涙


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(銃シリーズ*未来のAと、)





あの子のお墓というものは存在しない
燃やしたり埋めたりするために必要な
「個体」が存在しなかったから

僕は今も生きているのに
君は今も*んでいる
僕と君に対差なんてなくて
同じ同業者同士
僕は君と同じように
戦場で消えるのだと思ってた



誰か笑ってよ
僕は今ものうのうと生きている
唐突に望む
僕は早くあの子の元へ行きたい
直結に言うと、*にたい。
それで僕の縛る糸は切れるのに
それを実行できないのは
悲しいかな、生物の本能というやつで
あの子のいない世界でも僕はこうして生きていける


誰か、笑って
僕を嘲笑って
貶して
踏んづけて
*して
ねえねえ、お願い
自分で自分を*せない
僕は沢山の人を撃ってきた
悪い人だから、さあ



(それでも僕は生きなきゃいけなくて)
(あの子の分まで生きる、なんて絶対言わないけれど)





即席で作った質素なお墓にあの子の魂なんか宿っちゃいないと思うけど
それでも形にして残したい、僕の敬意と思いと想い


(僕、君のことが好きなんだあ)

(昔も今も、多分どこまでも)



薄黒い赤の空が知らぬ間に紅の色へと変わっていた
迎えに来た子供に聞いて驚く
夕方から早朝へ時間は廻ったらしい
歳かと笑うとまだまだ若いよとその子は笑った



この子にだけは
この子たちだけには
君の出したような、
あの鮮血色を
見る事のない世界で
生きてほしいと思う

例えば、ほら
この空の色を見て
君の血液の色にそっくりだな、と
思わない思考になって欲しいしね



姿形は変えれても「ココロ」というモノは笑いたくなるぐらい、 変化してくれないんだ

空で5のお題1

2009年05月14日 18時56分07秒 | 


01.青々とした

02.紅く照れて

03.飲み込まれる朱

04.包み込む黒

05.落ちる涙


http://xtmx.ojaru.jp/
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(真っ赤な月のいる村* の朝の風景)




夜しか姿を見せない君のために
あたしはこの風景を目に焼き付けようと思うの

「網膜、な」

まっ白い太陽がそう言って笑う
そーだっけ?て大きな声でのんきに
あたしは釣られて笑った
太陽はまだ笑っている
そう言えば泣いた姿を見たことないや
泣くの?と尋ねてみれば
泣くことは可能だ、といった
なんで泣かないの?て聞いたら
なぜ目から水を落とす必要があるのだ、て問われちゃって
ふと、その場に立ちすくんじゃった


あたしは独りぼっち
誰もあたしを見て笑ってはくれなくて
でもお母さんは、お母さんだけは
わたしを見て笑ってくれている
そう思ってた
思ってたの


思ってたんだあ、なんて独りごちてたら
また太陽が笑って
あたしも笑う
まっ白い太陽はあたしに笑うの
今の嬉しい事が、それ


夜しか姿を見せない君は
ある日突然表情を無くしたと言っていた
見てみたいなあ、と思うの
君はそんなあたしを見て笑ってくれるかな?
いつでもいいから笑ってほしいなあ



(そしたらあたし、本当に笑えると確信してるんだよ)



少女の戯言、独り言

投稿した詩たち1

2009年05月11日 16時58分36秒 | 
下の詩は「詩極」に投稿したものです。



night sky------2007/08/20


輝く星雲
所詮石のカタマリ
太陽の光がなきゃ
ただの宇宙に浮かぶ隕石

だけど昔は知らない
ただきらきらと光るものが
夜に空にまんべんなく散りばめられている
それだけしか知らなかった

でも
夜になるたびにカーテンを開けて
窓を開けて
星が散らばった空を見上げていた
「輝いている」
ただそれだけで心動かして
「見たいから」
ただそれだけで体動かして
その時の空は綺麗だった
綺麗だったよ

今は見ようとも思わない
所詮太陽の光に反射している
ただの石達
そんなことよりも
明日のことが気になって
明日を気にしながら寝るんだ


「輝くもの」として見ていた夜空
「ただの石」として見た夜空
考えが違うだけで

別の世界の夜空に見えた


おかしいはなし------2007/09/11


いつだったか
神様は人を作った
いつだったか
人は機械を作った
いつだったか
機械は余裕を作った

いつだったか
人は人を消した

何か
おかしい、よう、な


疾走。------2007/10/28


立ち止まって空を見上げる
誰かがあたしを呼んだ気がして
でも周りにはだれもいなかった
この地を踏んでるのはあたしだけ

でも聞こえる
ほら、そこに
あたしは無我夢中で走りだして
体が疼く
いてもたってもいられなくなる
あたしは立ち止まって
誰かに問いかけた(空に問いかけた)

ほら、あたしは生きてるでしょ?


月光------2007/11/05


空は闇だった
空は闇に染まっていた
上を向けば月があった
月は光っていた
月自身が光っているわけではない
でもそんなのはどうでもいいの

空は闇だった
でも闇ではなかった
だって光があるもの
月がこの星に光を届けてくれてるんだよ
(寂しがりやな私たちにとっても大切な物)


タイムリミット------2008/05/11


終わりと始まりが近づいて
全てが消えたと思ったら
またこの手には何か握っている
色んなものと出会っていく中
一つ一つを愛おしく思い
でもまたその時はやってきて
情をこめた記憶たちは
パチン、と音をたてて何処かへ

またこの手には一つの重み
失くしたと思ったらまた生まれる

また終わりが近づいて
逃げる事の出来ない明日を
この体は待っている

今度は何が「始まる」んですか?


どっちもの勝負------2008/07/01


猫とネズミの駆け引き
遠くで見つめる僕と私
じりじりと近づく猫と僕に
気付かれぬよう後ずさるネズミと私
手を出したのは猫と僕
逃げたのはネズミと私
地面を蹴る音は猫と僕のもの
隙間に見えたのはネズミと私の影

猫と僕は光にあたって
ネズミと私は闇に溶け込む
今日も勝ち負け決まらず、で。
(もうそれでいいと思ったり)


夏休みといえば------2007/07/17


おはよう!確か、今日から夏休みだね
ねえねえ、プール行こうよ
学校の水泳授業みたいに
かたっくるしい泳ぎするんじゃなくて
もう本当、気ままに
それ、何泳ぎ?って考え込んじゃうような
犬かきでもバタ足でもなんでもいい
ね、一緒に泳ごうよ

あ、でも一回は背泳ぎしたいな
今日って、凄い晴れてるじゃん
でも雲はちらほらあって、
凄く、綺麗。素敵。可愛い!
一緒に空見ながら泳ぎたいの
え?別に背泳ぎじゃなくてもいいじゃないって?

私の家に集合ね、集合時間は8時!
早すぎる?何言ってるの、遅すぎるくらいよ
その時間じゃ開いてない?ええと、じゃあ、9時にする
それじゃあ、ねっ

ガチャンっ

短187

2009年05月08日 23時06分33秒 | 


腕と足が存在しない身体を一生懸命動かしながら

「過ちを恐れる事はない」と母様は微笑んだ


遠くで母様を見守るかのような、でも少し寂しそうな表情をし

「過ちを犯す事のないよう」と父様は呟いた


どっちが本当なの?と言えずその子は成長していく


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(父様が母様のお手手とお足をとったって、本当?)

P.S.スランプ・・・じゃあないんです

小説読んでてうるうるきてたらこれ書いてただけなんです・・・!(ブワッ

I dunno―詩

2009年05月06日 17時25分06秒 | 
(真っ赤な月のいる村)




星を食べたらどんな味がするのだろうと『彼』は言った
目を見開いてその姿を捕らえると
その子は嬉しそうに、こちらを見つめ返す
(目元まで隠す髪のせいで笑っているのかはよくわからないのだが)


流れ星が消える前に三回お願い事を言えば叶うんだと
遠い昔話をするような、遠い何処かを懐かしむ目で
謡うように『彼』は喋った
根拠を聞こうとして、また嬉しそうに笑うその子に
僕はただ黙ることしかできなかった





『彼』は上を見ることを好む
そう解釈していたのだが、どうやら違うらしい
空を見るのが好きとその子は繰り返し言う
理解できず僕は呆然と『彼』と共に見上げた
天空を眺めることによって君は何を得るのか
そう尋ねてまたその子は微笑んだ


どうすれば分かるのか
『彼』が僕のもとにやって来る度
そんな事を考え悩み、苦しむ
尋ねても無意味なのだ
その子の口から答えは出ないのだ




当然だ
僕が聞いて
『彼』は
いつだって
即答する




The answer is in the interior of the interior of the marrow of the brain.


「その答えは脳の髄の奥の奥にあるんだよ」





そうしてまた僕は人を可笑しく思うのだ

P.S.出てませんが、一応「真っ赤な口裂けお月様」シリーズ、です!

ですがあまり強調してないので「詩」ととらせていただきます。

ちなみに記事タイトルは『マスラオ(お題配布サイト)』様から頂きました。

※リンク不要という事で繋げてはいません

短186

2009年04月27日 19時03分45秒 | 


灯りをともせば大きな木には一つ大きな果実がなっていて

灯りをともしたのは二人の子、生憎ナイフは持っておらず

一人は丸ごと、全部食べてと切願するように言いました

もう一人はそれを聞いて無垢な笑みを見せると、芯も種も残さず全て食べました


(もう一人をどう思うのか。神の心で道は「変わる」)


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「酷い」と思うの?「良い子」と思うの?


P.S.詩でない上に意味が分からなくて申し訳ない。

とりあえず、補足として書くのならば


「貴方はBADとHAPPY、どちらがお好きかしら?」


そしてどうでもいい事。今日もタイピングで同期にぼっこぼこされたぜ

夢溺先闇―詩

2009年04月26日 18時28分48秒 | 



夢におぼれて

最後に託して

最初に怯えて

端を探し続け



そうして道が

見つかる、と

君は言うから

笑えるぐらい

泣けるぐらい

狂ったように

探ってみるよ



だからねえ、

君は傍にいて

行ってしまう

見失うなんて

悲しい事だけ

しないでね。

おねがいだよ



(縛るための指切りも)

(意味がないようで、)


怯えながらも

前に進むから




(だからいっしょに)

(おちてほしい、と)

(切願してみます。)


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ちょっとしたことだけれども。

P.S.OH!スランプですかい