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空風

詩&小説や日常生活を書いたりしています。
只今短詩に挑戦中。
目標:一日一更新。

あのこかれあたしのゆくえ―詩

2009年07月24日 21時56分45秒 | 





彼は一つの卵を手にしてそれを見つめる
丸、の一言では片付けられない曲線と
硬いようで脆いようで実は硬い殻を持ったそれの中には
白と黄、それだけが詰められている


それだけが詰められている?
それは、違う
この不思議な曲線が守っていたものは
殻に守られた白に守れた黄色に守られた、もの
それをすくいとって彼は
これをどう調理しておいしく食べようかと
笑って、言う


(玉子焼とか目玉焼きとかはありきたりすぎるから)
(あたしは何も言わない)


誰かがやってきて
彼に何か話しかけて
ああ、良いと彼は言う
ふっと、わかる
彼の耳が手にしたのは
『あの子』の料理法
美味しい、おいしい
『あの子』のカタチ


次々と人が現れて
彼に教える、『あの子』の行方
誰かがしゃべり
彼はうなずく
誰かが笑い
彼が笑う
あたしは見ている


見ている




ふと見つけた彼は同じ道を行く事を知った
ついでに私も同行する
後ろに
50m
近くなく、少し遠い距離で
ゆっくり
歩いて
上を見たら


ああ、可愛い女の子ですね
あたしも話しかけてみたい子なのよ
凄く明るそうで、なんて素敵
良かったですね、ああいいな
あたしも欲しいです
あたしも欲しいですよ



追い越して
笑う
道が
遠い







気づいてない
知らない
そんなのしらない
あたし、しらない
そんなことしりません
だからこれはこれで
気づいてない
気づいてない
気づいてない
しらなかったら、これは
人が勝手につけるものにならないんでしょ
じゃあ気づいてない
知らないふりをする
時点で気づいてる、なんて、


(イワナイデ!)






『あの子』の調理法とか
『あの子』のカタチとか
『あの子』の行く先とか
それさえ、知っていれば
そばに、なんて言わない
だから少し位は言わせて




(質問ぐらいしても)

(拒絶、されないなら)

(皆と同じようにふるまってみるから)

(変にならない、から)





1.3秒喋って歩きたい、だなんて

(贅沢?)




良いかな、良いかな こんな変な子だけど良いかな尋ねたい尋ねれない


P.S.梨本Pの「心の形」から、ふっと。関係性ないですが(下)

短202

2009年07月19日 22時01分18秒 | 


星を食べたらきっと素敵な味がして、泣いて失神すると思うの

そうからからと笑って言う、きみは


(寂しさを含ませたその言い方に気づきはしたものの)

(僕はそれを放っておく事にする)



星を食べてしにたいらしい。

短199

2009年07月05日 14時41分45秒 | 



大きなマントを付けた知らない人が夜を誘ってこの街にやってくる

夜空の色と同化するそのマントに身を包まれてその人は私にも手を差し出す

誘っているのか、ここにいてはいけないという警告なのか

どちらでもいい、どっちにしたってこの場から別の所へと引っ越す荷造りをしていた所だから


(どうせなら飽きない世界へ連れてって。)




そしてまた一人誰か消える

娘望遂梢―詩

2009年07月04日 14時38分12秒 | 
(真っ赤な月がいる村 の少女)






飽きっぽいあの人は私が生まれて少しして、永遠の愛というものをなくした

その数日間に貰ったあの人からの「名前」、それだけが愛の結晶で

真っ暗闇の大草原の真ん中に捨てられた日、私は何度もあの人に切願した




「お母様、お願いです。私の名前を、貴方が下さった本当の名前を呼んで下さい」




母は仕方なさそうに(少し殺気立ちながら)呼ぶ

でもそれは母ではない、別の人が勝手につけて定着した言葉で

違う、違うのと叫んだ。私が望んでいるのはそんな言葉じゃなくて、名前

そう言い終わって気づいた



この人は、



私につけた名を忘れてしまったのだと 。




(私への愛は本当に短命だったんですね)

そう言いかけてやめて、代わりに笑った

諦めの、空虚な笑み

ねえ気づいて、気づいて下さい 私はこんなにも望んでいるのです

しかしそんな望みも消える、だって 貴方という人は

この笑みでほっとしたような表情を浮かべたのですから



(気付けなかった とでもいうのですか)






誰か、だれか。

私に本当を下さい、 頂戴

もう何が何だか分からなくなってきました

私が愛だと思っていたのはあの人と周りの人間の ただのエゴだったのです

屈辱も絶望も全て「愛」だと教わったんです

私はどうすればよかったというのでしょうか

私はここにいて死ねるのでしょうか

それだと嬉しいのです

もう何が嬉しくて何が怖いのかも疑わしくなってきました


(あと私って、 誰)





真っ暗闇の中の草原はとても美しくて、きれいで

ここで息絶えれた人は嬉しさのあまり生き生き返っちゃうかもしれません

でもそんな事を考えて、また何が美しいのかよくわからなくなりました

私は一体何を学んできたのでしょう

そもそも私は生きてたんでしょうか

数日間の愛が途絶えた後、私は死んでいたかもしれません

そして一人となった今、ここでまた息を吹き返し

その数時間後に天に昇っていくんでしょうね

よくわからないですが、 嬉しいです





お母様、お母様

私は貴方を確かに愛していました

貴方は私が好きでたまらないなんて言ってましたが

私は嘘は欲しくありません

私の小さな耳は貴方の真実を拾い上げてしまったのです

貴方はそれを嘆いてくれるでしょうか




無理だろうけど、と呟きかけた所でふと空に変化が起きていました

三日月のお月さまが赤に染まっていたからです

よく見れば目と鼻と口が存在します とてもかわいらしい姿

ボーっと見ていると、声をかけられました

月じゃなくて、その真下にいる 人に。







(お母様、お母様)

(今も私は貴方を愛しています)

(ああやって少年と出会えたことも)

(それからのこと、何よりも貴方がここまで連れてきてくれたおかげだからです)




出来るなら、貴方に愛された人生を送ってみたかったけれども。




貴方の愛というものは一体どんな温かさなんでしょう?


P.S.短詩を作るつもりがこうなりました

バースデーにこんな詩書く人って一体。。。

短198

2009年07月01日 23時16分25秒 | 



裸足で歩くには危険なこのお星さまの上で生きる私と貴方と他の人

皆、同じような靴を履いて同じように慌ただしく歩き通り過ぎるけど

ただこの星の表面に棘がところどころあるだけよ

これ位、私の華麗なステップで掠り傷せずに向こうの星へと着くことが出来るのにね


(きっとこんなこと、皆知っているのよ)

(でもそれをするには人が足りないのよ)


(別にいいわよ、私と貴方だけで柔らかい肌の感触を感じながら生存確認するから)




同調しないと生きていけないなら、私は笑ってそのルールをぶち壊しに歩く

童話混乱世界へようこそ―詩

2009年06月30日 21時21分42秒 | 




お母さんの言いつけで、婆ちゃんのいるお家に行ったの

籠いっぱいに入った紅い林檎はぴかりと光り、とても美味しそうだった

でも食べちゃだめなんだって。お母さんがそう言ってた

・・・知ってるよ、童話では私って凄く純粋で天然でお馬鹿で優しい子なんでしょ?




でも、でもね、私だって皆と同じように綺麗で背の高い女の人になりたかった

いつの間にか止まった身長体形年齢、だって私は永遠少女

本当の私は皆と同じように乙女な夢見て、口がちょっと悪くて、愛想の悪い女の子

この世界じゃそんな真実の私を殺しにかかる

この世界が求めるのは子供たちが、誰かが求める女の子像


(誰か、壊してくれたらいいのに。こんな、決まりだらけの童話世界なんか)




意味、わかんない

着いた先は病に倒れて足腰不自由なよくいるお婆ちゃんのお家じゃなかった

見たことある家だと思ったけれど、これ、   小人の家じゃない。

その上、中にいた命追われるか弱いはずのお姫様は二重人格とくる

籠の中に入っていた林檎を見た途端に凄い険相して剣を振り回し始める

え、ちょっと待ってよ、こ れ


毒林檎じゃない



命狙いにかかるお姫様が出る童話なんて聞いたことないわよ!

息を切らして大きな切り株の前に座って、 泣いた。


意味、わかんない

話、通じてない

これ、童話じゃない


私がつくべきお家はお婆ちゃんに扮したオオカミがいる家なのに

地図は間違っていない、確かにお母さんはここを真っすぐ行けと言ったのに

どうして、なんで

赤ずきんちゃんが白雪姫に毒林檎を食べさせるなんてお話見たこともないわよ!



く、くと籠から不気味な笑い声

恐る恐る籠を見れば、死へ誘う甘く赤い果実の1つに何故か裂けた口がついてある

裂けた口と長い鼻と喋る機能を持った林檎なんて何処の別世界よ

そんな私の動揺も無視して笑いながらその不気味な林檎は私に語りかけた




「童話という恐ろしく硬い糸に縛られ泣き叫ぶ、血の様に紅い頭巾をかぶる者よ」



叫んじゃいないわよ




「体験したように、今この童話世界は童話世界でなくなってきている」



意味わかんないんですけど




「話と話が複数にリンクしてしまった以上、我々は新しい道を歩むしか他ない」



勝手に私をからませるな




「普通の女子を望んだ赤ずきんよ、存在してはならぬこの口裂け林檎と共に」







旅をしてみないか、という言葉を聞く前に私は丸いそれを両手で掬い上げた

もう、よくわからないけど、これから始まるお話は


白雪姫のお話でも赤ずきんのお話でも他の物たちのお話でもない

新しい、世界が




「ねえ、どっちに行けばいいの?」

「まず北にあるけ」

「北ってどっちよ」

「お前、方角も知らんのか」

「知るわけないでしょ、お馬鹿がポイント幼女設定なんだから!」




そうして私は林檎とともにお婆ちゃんのお家じゃなくて

新しい、ここだけの混乱世界へと作り歩むことになっちゃうのね



(なんだろう、これがわくわくってやつなのかな!?)




思いついた童話混合世界。いつかきっちりまとめてUPしたいです

短197

2009年06月29日 20時41分18秒 | 



紅い花の上に黒を重ねたと思ったら白い絵の具をその上にのせる

淀んだ白を見つめながら重ね続ける君の横顔はどこか遠くを感じさせた


(君はいつ帰ってくるの?、という僕の素朴な疑問を風に靡かせたまま)

(時間は僕と君を別々に遠くへと誘う準備をしていた)




さよならする前に尋ねたいことがあるんだけど。

P.S.調子いいので2つ。

あと、やっとピアプロ追加しました。一番上曲以外、自分的には

詩に合った曲をチョイスしたはずです。BGMとして、出来るならお好きに。


自分としてはフルみっくが対応されてほしかった(入ってない曲がピアプロ多い為)

短196

2009年06月29日 20時01分11秒 | 



甘い仮初にご注意しなさい

所詮それはただの悪夢に過ぎないのだから



(それでは、貴方は夢を喰うバクをお飼いになっているとでも言うのですか)



夢に溺れてしまえる者が溺れた者に諭すなど、 滑稽な


P.S.見たら言語バー復活してくれました。良かった。

うちのvis子も調子がいいのかバッドウェア認定realPlayerからの

よくわからない物(広告?)を出してきました。


消すぞゴルァ(11だし消して良いんでしょうがね・・・)