高断熱デザイン住宅お任せブログ

優れた環境性能と美しいデザインを併せ持つ家づくりに邁進する一設計者のつれづれ日記

熱帯夜をどう過ごす? 高断熱住宅、夏の実力

2014年08月16日 | 間違いだらけの家づくり




お盆も終わろうとしていますが、まだまだ暑い日が続きます。
東京の熱帯夜日数はここ20年以上、右肩上がりで、
福島第一原発の事故以来、温暖化防止対策は何処へやら、、で、
日本はどんどん亜熱帯気候へと向かっています。

さて、

今の時期、話を聞くと皆、寝る時にエアコンを付けている
と言うので、私は個人的にちょっとビックリしています。
何故なら、私は寝る時にエアコンを切るからです。

高断熱住宅は、冬暖かいのは分かるけど
夏はどうなの? と思っている方が結構います。
そこで、我が家を例にお話してみます。

まず、夏場は総ての窓を閉め切ります。
高断熱住宅は、上階に設けたエアコン一台で
吹き抜けを通して家全体を冷房することができます。

私の家は1階にLDKがあり
ダイニングの吹き抜けに面して
寝室が3枚引き戸で解放できる様になっています。

最近は私も出かけていることが多く、
日中は家に誰も居ないので
6時頃に帰宅した時に、2階の寝室のエアコンを入れ
冷気を1階のLDKまで落とします。

就寝までの約5時間ほどエアコンで
室内の空気と床・壁・天井の温度を下げます。
そして、寝る時にエアコンを止めて
扇風機を「弱」で入れて、朝まで涼しく熟睡できます。

ここで大事な事は、空気だけでなく壁の温度を下げることです。
体感温度は単純計算で、(室温+床・壁・天井の温度)/2
ですから、

例えば、室温26℃でも部屋の表面温度が32℃あると
体感温度は、(26℃+32℃)/2=29℃
となるので、部屋の表面温度が結構重要なのです。

壁の表面温度は、赤外線温度計がなければ計測できないのですが、
断熱の効いていない家は
普通に外気温に近い温度になっているのです。

断熱の効いていない家では、日中、外気に面した壁は
相当暑くなり、熱を溜め込んでいるので
いくら冷房をしても体感温度はなかなか下がらないのです。

高断熱住宅は、壁の温度上昇を抑えているので
壁からの輻射熱の影響を随分緩和する事ができます。
ですから、エアコンを切っても十分涼しい環境を維持できるのです。

勿論、高断熱住宅とは言っても、
昔から培われて来た「庇・軒の出」といった
外で熱を遮る知恵は活かさなければいけません。

最近は平気で庇のない家を設計する建築家も多いのですが、
庇やそれに替わる遮熱対策がデザインされていない高断熱住宅は
夏場に熱を溜め込んでしまうので、これは最悪です。

高断熱住宅というのは、昔から培って来た日本の家づくりの知恵に
「断熱」という技術によって
「夏、涼しい家」を「冬も暖かい家」にしたに過ぎません。

高断熱技術によって、夏も涼しい就寝を実現できるのです。

(写真はGoogle検索から出て来たものを借用しています)


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