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すーちゃん

2013-03-05 18:17:34 | 鑑賞
            

映画「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」を見てきました。
原作マンガが面白かったので映画になるって聞いて、主人公の配役がイメージと違うけれど楽しみにしていました。
出来上がりは原作のちょっと小気味よい面白さを残しつつ、柴崎さんのキャラならではのアレンジもありつつのほのぼの映画になってました。
でも、キスシーンや辞めていく同僚の嫌みなシーンは、わたしのイメージする「すーちゃん」的ではなかったかな。



原作はこちら↓
  「すーちゃん」益田ミリ



日菜祭り

2013-02-25 15:16:57 | 鑑賞
蒼山日菜さんの切り絵教室の展示会を見にアートラッシュへ行ってきました。

               

習い事教室の展示会といえば小さな貸しギャラリーで、先生、若しくは生徒さん達が当番で来客の相手や作品の説明をしてくれて、関連商品とか売っていたり、材料道具を見ることができたりってイメージだったのですが、今回のはちょっと違いました。

色んな手仕事作家さん達の作品を置いて販売している小さなお店の一角で行われている、展示即売会のような形でしょうか。そして教室関連の方は居ず、勿論道具も関連商品も置いては居なかったのでハサミも見れませんでした。出品されている作品は、日菜さんお墨付きということでかなりハイレベル。本物のマシンレースのような縁取りがあったり、わずか0.数ミリの線で描かれている王冠やパフュームボトル等、ため息が出るような細やかさでした。とはいえ、それら作品のお値段はドリームな感じ。・・・もしかしたら縁故者がご祝儀買いをしちゃわない為の値段設定なのかしら?

作品の美しさに創作意欲を掻き立てられたような、気の遠くなるような細かさに意気消沈傾向になったような、微妙な気持ちです。でも、日菜さんのおかげで切り絵のイメージが変わりました。そしてレース切り絵以外の切り絵にも興味を持ったかな。
春になったら切り絵の森美術館に行こー♪



レ・ミゼラブル

2013-01-05 22:11:57 | 鑑賞
             

映画「レ・ミゼラブル」を観てきました。
オペラとミュージカルの違いってイマイチ解らないのですが、オペラは簡易的なものを1回しか観たことがないのですが、ダンスが無いし台詞も無いし壮大だから、イメージとしてはオペラでした。

王政復古から7月革命後位の混沌とした時代背景の中、たった一つのパンを盗んだことから始まる19年間の投獄、不衛生な下町で我が身を切り売りする最低な生活を送らざるをえない弱者、体制への不満が募り集結していく学生達の反乱等から、フランス革命後も庶民の生活は全く改善されていないことが伺い知れます。こんな世界でバルジャンは幸せになれるのかしらと、ハッピーエンド好きなわたしとしてはハラハラしながら物語を追いました。
それでも彼は自分の考え方生き方を立て直し、愛し癒される対象も見つけることができました。そして愛する人の幸せを確信し神に召されるラストは、ハッピーエンドといえばハッピーエンドなのかなぁ。それでも終盤で、あれ程の怪力を誇ったバルジャンが自分の荷物一つを持ち上げることにも苦労している姿は寂しすぎました。

ジャヴェールは、バルジャンに感情移入しているととても煩わしい厄災のような奴ですが、役柄自体は面白い存在です。善でも悪でもない敵。彼の最期は自分の信じてきた物への疑念からなのか、今までの行動の後悔からなのか どちらにしてもアイデンティティの崩壊からなのでしょうか。

全体的には、とにかく歌に感動しました。殆どの人がとても良い声です。そして感情がすごく込もっています。後からメイキングを見たら、口パクではなく演技しているその場で歌っているのを収録したことを知りました。だからこその臨場感なのですねぇ。
フォンティーヌの歌は本当に切なくて切なくて。聞き慣れたメロディーだったのは、一時期流行ったスーザン・ボイルさんのおかげ。でもね、全然違うんです。スーザンさんの歌はただ綺麗なんです。でも今回のこの歌は絶望なんです。打ち拉がれて辛くて苦しいの。善し悪しとかでなく、全く違う歌に聞こえました。

実際の舞台も見たくなりました。



悪い癖

2012-12-19 01:42:57 | 鑑賞
色や形、雰囲気に惹かれると、それが何かってことはさておき欲しくなってしまいます。

数年前だと信楽焼の焼酎サーバー。買って大満足で台所の棚に置いているのですが、考えてみるとわたしって家ではあんまり飲まないんですよねぇ。結局、中の焼酎はアルコールも飛んでしまって飾り物と化しています。あと、メリオール式のコーヒーポットも珍しさに惹かれて買っちゃいましたが、基本コーヒーを飲まないわたしが使い続けることはなく、これもインテリアとなっています。

ちょっと前は超職人系中華鍋と蒸し器に惹かれて、でも「あなた料理しないでしょ」って、最近では無性にエスプレッソマシンが欲しくて、でも「あなたコーヒー飲まないでしょ」って自分に言い聞かせて物欲をなだめています。

でも、小さい物だと未だにちょっと血迷ってしまうことがあって、綺麗でイイ匂いのペクチンゼリーに惹かれたり(ペクチンゼリーは食感が苦手です)、可愛いゼリービーンズを手にとってしまったり(ゼリービーンズって美味しさが解らない)。
そして今日は・・・

             

このあいだ和菓子ものの本を読んでから惹かれている、季節の上生菓子です。
そう、「あなた和菓子食べないでしょ」って内なる声を無視して買ってしまいました。確かにあんこもきなこも甘納豆も苦手です。でもね、数年前雪の舞う高野山で凍えた時は、お汁粉がすっごく美味しく感じたんですよねぇ。だから今なら、この寒い時期なら食べられるかもって思ったんです。

『冬ごこち』は木々の色の移り変わりから冬の訪れを感じる気持ちを表現した、粒あんをきんとんでくるんだもの。

             

紅葉の終わりに雪が舞い始めた感じが出てるよね。地味だけれど趣があります。
これはね、当然と言えば当然ですが中も外もあんこです。甘いです。咽から食道に甘さが張り付いて(イメージです)胃にきます。渋茶といっしょでも1個食べきれませんでした。でも、これで解ったこと、粒あんよりはこしあん、黒あんよりは白あんの方がわたしには食べやすいかもです。

『姫椿』は初冬に薄紅色の花を咲かせる「さざんか」の別称、白あんをういろうでくるんだものです。

             

お花をデフォルメしていて、ピンクでぷっくりでもっちりで、可愛らしさがより強調されてる感じです。
これはね、元々ういろう好きだからまずまず美味しかったです。ういろうが甘さ控えめなので中の白あんの甘さを和らげてくれたし。でもね、これを言っちゃお終いだけれど、ういろうだけの方が美味しいかな。

『吉祥椿』は六弁の椿、紅白でおめでたい意匠とのこと。粒あんを焼皮で包んだものです。

             

一転こちらの椿は写実的。雌しべの花粉や花びらのグラデーションまで細やかです。
これはね、焼皮って美味しい!ねっちりしていて好みです。でも中の粒あんはやっぱりこってり。あんこは半分で皮が2枚重ねだったらもっと美味しいだろうなぁ。

他にも「黄身しぐれ」や「こなし」もあったのですが、さすがに和菓子5つを2日で食べきる自信が無かったので3つだけにしたのですが、結局散散な感想になってしまったのですが、やっぱり「こなし」を食べてみたかったかなぁ。でも、暫く餡物は遠慮です。



のぼうの城

2012-11-28 22:48:30 | 鑑賞
面白かったぁ。

武術ダメでも軍師的な能力に長けているのかと思ったらそういう訳でもなく、勇気があるってわけでもなく、いざという時頼りになるのかっていうと、う~ん、頼りにならないわけじゃないけれど、どーんと構えて安心感を与えるって雰囲気は微塵もない・・・策士ではあるけれど、偏に人柄だけで人を動かして勝ってしまう新しいタイプのヒーローでした。
強さっていうのは勇ましさとは違うんだよね。自分の立場とか見栄に捕らわれず信念を貫ける、大切な物を守る為に行動を起こせる、そういうことなんだよね。一見滅茶苦茶情けない奴でも、普段から近しく付き合っていた民はちゃんと長親の本質を見抜いてというより感じて、守ってあげたいって思ったんだよね。

この時代の形式張った戦だからこそ勝てたのだろうとは思います。
でも、こういう形式張った戦だから支配階級にとってはゲーム的要素も強い気がして、そういうところには嫌悪感が湧きました。実際に先頭切って戦って、捨て駒のように扱われているのも1人の人間なのですから。まぁこれは時代背景を考えると仕方のないことなのですけど。

それにしても、これが史実っていうのだからホント面白いです。でも史実だからヒーローヒロインの想いとは裏腹にラストには別れが待っていて、切ないなぁ。
長親が開戦を決めた理由に甲斐姫を渡せないという想いが絶対にあったと思うのですが、それだけの為に民の命を賭けることは出来ない。自分の出来る精一杯がここまでだったのでしょう。姫自身の今後を思えば、秀吉の側に居た方が安寧な生活を送れる可能性は高いわけですし。

まろさんが職場のトップに見せたいって言ってたけど、うん、管理職研修にこれを上映ってイイかもね。民を思わなければ民は働かないし、いずれは見限られるってことを理解した方がイイものね。



           「のぼうの城」