goo blog サービス終了のお知らせ 

Feldspar

*・*・*

赤目姫の潮解(コミック)

2018-12-27 21:09:54 | 
この解りにくい抽象的思考の小説を良く漫画化したなぁ、という点で凄い努力を感じます。解釈や具体化に苦労しただろうな。
でも物語を理解しやすくなったかというと、元が難解なだけに難しいところかな。絵柄は好みの問題なのでしょうが、雰囲気は綺麗ですがわたしのイメージとは異なります。コマ割りの流れも、何というか、つまらない・・・です。流れや迫力が感じられないのです。
叶うなら、「百億の昼と〜」のような漫画化を見てみたかったなぁ。



 「赤目姫の潮解(コミック)」スズキユカ 森博嗣



銀河不動産の超越

2018-11-27 01:47:33 | 
うーん、面白くなくは無かったのですが、森さんぽくないような、でも感情より理屈で物語が進んでいく感じは森さんなのかなぁ。いやでも、理屈というよりは無理矢理感を隠すオブラートというか、でも隠しきれてないというか、それがショートショートっぽい雰囲気を醸し出してるというか。いえ、ショートショートではなく中編なのですが。
みんなが一緒に住みだした時は、苔とか粘菌を擬人化した物語を思い出しました。個であって個でない感じ。

サクサク読めるけどそこまで入り込む物語ではないので、電車で読むにはうってつけでした。



 「銀河不動産の超越」森博嗣



夢の遠近法

2018-11-10 16:58:47 | 
短編中編集なので、その全てがということではないのですが・・・SFとファンタジーと幻想文学のくくりがどんな感じなのか良く解らないのですが、どれかと問われればやっぱり幻想文学です。
摩訶不思議な世界が確立されていること、その世界の異質感が強いこと、人物やストーリーよりその世界を著すことに重きが置かれていることがそんな風に感じさせるようです。
何となく天野喜孝さん風を想像したり、タニス・リーを思い出したりしながらゆっくりのんびり読みました。



 「夢の遠近法」山尾悠子



チュベローズで待ってる

2018-11-04 21:48:36 | 
エンターテイメントで面白かったです。
少し盛り込みすぎで奇をてらった設定もありますが、人物に魅力があるし、色々良く考えて作ってるなぁって感じです。過去と現在でなく、現在と未来という時代設定も上手いなって思いました。
あと、シゲさんの本はいつも装丁が豪華だな。



 「チュベローズで待ってる」加藤シゲアキ



ポイズンドーター・ホーリーマザー

2018-10-31 21:38:14 | 
結構なイヤミスの短編集でした。

毒親って言葉が定着しちゃった今日この頃。
母親の影響力が絶大だってことは確かです。でも、全てがそれで決まるわけではないしな。
中学生頃まではなりたい職業に幼稚園の先生と答えていたわたし。それ以降その職業を希望しなくなったのは、今の職業のレールに乗ってしまったということもあるけれど、他人の人格形成の時期に関わるなんて怖すぎると思ったから。その判断は間違ってなかったと思っちゃうような本でした。



 「ポイズンドーター・ホーリーマザー」湊かなえ