あの家に暮らす四人の女 2019-06-19 03:29:44 | 本 以前から三浦さんの小説は設定が好みだなと思ってました。今回もそうです。 というと物語はどうなんだという話しになりますが、悪くないけれどちょっと馴染まない部分がある、今回は特にそう感じちゃいました。ただ、後から「細雪」へのオマージュと知り、そういう遊び心からなのかと納得。 うん、設定と雰囲気はとても好みでした。 「あの家に暮らす四人の女」三浦しをん
明治・金色キタン 2019-05-16 04:39:46 | 本 「明治・妖モダン」の続編で、今回は短編6話の連作です。 以前読んだ本でも廃仏毀釈が扱われていて、その悲惨さに嫌〜な気持ちが残りましたが、今回も同様です。 でも妖物語としては、いつもの面々はキャラが立ってるし、新たな妖さん達もいっぱいで面白かったです。 「明治・金色キタン」畠中恵
世にも奇妙な君物語 2019-04-22 21:14:19 | 本 ミステリーではなく毒のある物語。 奇をてらった物が多かったかな。つまらなくないけれど、あまり惹かれない・・・まぁ本家の『世にも奇妙な〜』もそんな感じかなと思うので、オマージュとしては成功なのかしら。 「世にも奇妙な君物語」朝井リョウ
日日是好日 2019-04-22 21:04:14 | 本 かなり面白かったです。 茶道がお茶の作法ではなく、移り変わる季節の風物を、つまり"今"を体感する為の作法だったってことも勿論なのですが、大切なのは教わるのではなく学ぶことという奥深さに惹かれました。 森下さんのマイペースな雰囲気に共感し、より読み易かったです。 「日日是好日」森下典子
琥珀のまたたき 2019-04-04 12:16:33 | 本 鬱蒼とした木々の隙間の日向の思い出を詰め込んだ小箱、そんなイメージでした。 琥珀にとって必要なのはこの数年間の記憶だけで、後の長かったであろう1人の記憶は不要というより無かったも同然なのでしょう。 ママの最期は納得できない物もあるけれど、現実と逃避のつじつま合わせが限界にきていたから仕方ないのかな。 本を閉じると眼に入るカバー絵があまりに物語を象徴していて、暫く余韻に浸れました。 「琥珀のまたたき」小川洋子