日々・戯言の叫び

感じた事とか色々、表に出せない事を吐き出す独り善がりで嘘つきな日記

今日は良く寝ました

2018-06-17 22:06:54 | 小ネタ
朝はだいぶぼけ~っとしてましたが。
昨日の朝は微妙に頭が重くて起きたくなかったからなぁ。
随分楽ですよ!
あと昨日は何か凄く足が疲れてた。なんでだ?
8月にちょっと東京に行くんですが、そろそろ用意と言うか心構えしとかないと!
いつもの二次創作。

まぁ旅行の目的は別に観光じゃないんですよ。
つーか、私がいきたいと思ってのじゃないし。
母の付合いです。
……方向音痴な母を一人で東京いかせるとか不安でしかない。
あれですよ、母の方向音痴は自分が今向いている方向と自分が行きべき方向が一致してないのに適当な方へふらふら歩いていくから迷うタイプ。
目的地に行く途中、気になった店に入る。
出たとき自分がどっちから来たのか忘れて適当に歩き出す。
店の出入り口が二つ以上あると倍率ドン!ですからな!
私大体目的地の方向は定めてから歩くので本格的に迷ったこと無くて、どうしてそうなるのか理解できないんだよ。


吸死。
ちょろい退治人さんの話。馬鹿にどれだけ馬鹿を掛けても結局馬鹿なんですよ。



毒は転じて薬になるわけ無いのです


「いやぁー!! お家に帰してぇぇぇぇぇぇ!!」

真祖にして無敵の吸血鬼ドラルクは叫んだ。
力の限り叫んだ。
腕の中の使い魔も同じく叫んだ。
しかし、哀しいかな応じてくれる相手などいなかったのだ。



「ああ、酷い目にあったねジョン」

「ヌヌ~ン」

疲れた顔で同意を求める主にジョンも疲れた声で答えた。
先ほどまで一緒だった吸血鬼退治人は依頼主への報告へと向かい。一足先に事務所に帰還したのはドラルクとジョン。
今夜相手取ったのは吸血蜂であり、吸血蚊よりは小さいもののその性質上いかんせん数が多い。女王と巣を守ろうと大群で襲って来るのだ。
ロナルドに盾にされたり囮にされたり、一体何度死んだかわからない。
砂になったらなったで目くらましとして撒かれたりしたのだ。
本当にあの退治人はドラルクを何だと思っているのか。
慰謝料を請求したい。切実に。
労働に対する正当な報酬も要求する所存。
ゆっくりお風呂に浸かって癒されたいなロナルド君の夜食何がいいかなぁなどとぼんやり思い浮かべつつドアを開けて、そのまま停止した。
人がいたから。
暗い事務所に。
ソファに腰掛けてなにやらごそごそ。

「・・・何やってるんだい、半田君」

「む、帰ってきたか吸血鬼ドラルクぅ!!」

呆れた眼差しを向けた相手は事務所の主ロナルドのストーカー兼友人である。
矛盾があるようだが、気にしてはいけない。
事務所のローテーブルに広げられたのは、ロナルド宛のファンレター。

「君、本当に何をしてるの?」

まさかあの中に不幸の手紙でも紛れ込ませるつもりなのだろうか? あるいはロナルド君が好みそうないかにもなラブレターを混ぜてぬか喜びさせるつもりか。
僅かだけ彼の母朱美のファンレターを抜き取るつもりかと過ぎったが、心底マザコンであるがゆえ逆にそんなことはしないだろう。
疑惑に満ちた視線を受けても物ともせずに、鼻を鳴らし半田は手にした数枚の便箋を突きつけた。
「ドラルク、貴様がついていながらなんだコレは!?」

「え、何が?」

一応受け取りはしたものの、どこにでも売っていそうな普通の便箋だ。
ファンレターらしく可愛らしいシールが貼られていたり、ちょっと派手な便箋だったりするがそんなのは他の手紙も同じ。
しげしげ見詰めても怪しいところは特に無い。
ロナルド宛のファンレターはオータム書店を経由したものか、直接事務所に届くものの二パターンある。
差し出された便箋がどちらのものかは流石にわからない。
困惑してるドラルクの様子に、半田は不機嫌そうに眉を顰め手紙を指した。

「いいかよく聞け、吸血鬼ドラルク。この手紙の内容は誹謗中傷であり嫌がらせだ。カッターの刃が混入されているものもあるぞ」

「え!?」

思わず手放せば、手紙は手紙らしくぱさりと軽い音を立てて床に落ちる。
封さえ切られずぺしゃりと床に伏せるいくつかの封筒が途端に気味悪く見えた。
確かにロナルドは普段の様子はあれだが、優秀な退治人。そういった誹謗中傷やら妬みやらやっかみやらあるだろう。ドラルクが知らなかっただけで。

「どうしてそんなことわかるんだい、半田君」

もっともな疑問を口に乗せれば、返ってくのはいつもののように自信に満ちた声。

「ふん、決まっているだろう! 常日頃からロナルド宛の郵便物をチェックしているからだ!!」

「おまわりさーん!!」

「ヌヌヌヌゥ~ン!!

反射で叫んだドラルクと主人に釣られたジョンは悪くない。

「え!? え、常に!? 君、メビヤツのモバイルモードだけじゃ物足りなかったの!?」

正直メビヤツを使っての監視も結構なことだと思う。
監視対象がロナルドだから放っているが、自分だったら凄く嫌。
訴えたら確実に勝てる事案である。
そんな真っ当な意見などどこ吹く風。
逆に不思議そうな顔をする。

「何を言う、郵便受けにナニが入ってるかメビヤツではわからないだろう」

「それは確かにそうだけど!」

言いたいことはそうでは無いのだ。
と、言うか何故中身を見てもいないのに嫌がらせの手紙だとわかったのか。

「先ずこの青いシールが貼られた手紙。コレは以前も着た誹謗中傷だ。こっちの便箋も見覚えがある、内容はただの妄想。これはいわゆる剃刀レターだが、振ったときの音で判断出来る。
オータム書店経由のファンレターは問題ないが、直接事務所に来る手紙にはこういったモノが混ざっているからな」

手紙を一通一通、指差しながらふんと鼻を鳴らす男を前にして一体どういう顔をすればいいのか。
二百年を生きる吸血鬼にもわからない。
流石にガチのストーカーと関わった経験なんてこれが初めてだし。
いくらドラルクが享楽主義といえど、許容範囲は存在する。
コレを楽しめる境地にはまだ至っていない。

「ああ、そう・・・」

頷くだけで精一杯。
主人を案じ鳴く使い魔の頭を力無く撫でてやる。

「とりあえずもう帰った方がいいんじゃないかな。ロナルド君も流石にそろそろ帰ってくるだろうし」

「ん? 大丈夫だぞ」

どっと押し寄せた疲れを何とかしたくて帰宅を促せば、あっけらかんとした答えが返る。

「え、なんで?」

半田は自身ののスマフォをちらりと横目で流し見て、

「今ギルドにいるようだからな。まだしばらくは帰ってこないだろう」

・・・・・・・・・。
聞きたくない。聞きたくないが、コレははっきりさせておかねばならないだろう。
主にドラルクの精神的な衛生のために。

「・・・・・・どうしてロナルド君が今どこにいるかわかるのかな?」

「そんなもの決まっているだろう! 奴の服にGPSを仕込んでいるからだ!!」

「おまわりさぁ~ん!!」

何故そんなにもドヤ顔が出来るのか。
かわいそうに愛しい使い魔は声も無く震えている。

「そのうち本当に訴えられるよ!? どこに仕込んでたの、私いつも洗濯してるけどわからなかったんだけど!!」

「わかるところにつけるわけないだろう」

非難の叫びにしれっと返す。
それから半田はがしりとドラルクの肩を掴み、笑う。

「さて吸血鬼ドラルク。ちょうどいい、これから貴様に不審な手紙の見分け方を伝授してやる!!」

「いやいやいやいや!? いらないから、それはぜひともロナルド君に教えてあげて!!」

あの若造バカだから! 類まれなるアホの子だから!!
ドラルクの必死の訴えに半田は少しばかり眉を寄せ、言う。

「言ったところでどうにかなるレベルでは無いぞ、ロナルドは」

「チクショー否定できない!!」

逃げようにも逃げられない。
半田はどこからか取り出した写真を片手に不敵な笑み。

「この間ゴミ袋を漁っていた者もいるからな。そう言った要注意人物に関しても教えておくぞ」

「要注意人物なら私の目の前にいるけどね・・・」

精一杯の皮肉をジト目で言ってやるがもちろん通じるはずも無く、強引にソファに座らされる。
ドラルクの膝の上のジョンもそろそろ目が死にそうだ。

「うん? 君何してるの、その紙の束は何!? そんな所に何を隠してたの!!」

ぱかっ。
開けた床板の中に上半身を突っ込んだ半田はそこから次々にびっしり文字の書かれた紙が挟まったファイルを取り出しているのだ。

「ロナルドが帰ってくるまでにみっちり教えてやるからな!! 覚悟しろ吸血鬼ドラルク。フハハハハハハッ!!」

「~~~っ!!」

そうして、吸血鬼ドラルクは本日一番の悲鳴を上げた。
近所迷惑?
日常的に吸血鬼が出入りし騒ぎを起こす時点で今更である。


一時間後、帰宅したロナルドは砂の山になったドラルクと縋って泣く使い魔を発見したがいつものことなので使い魔だけ回収して寝た。



見えそで見えないチラリズム! いえ、見えない方が幸せなんですだからお願いだから放っておいて!!

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