転ばぬ先の独立相談所~フランチャイズアドバイスネット~

何も知らずに起業するのは危険がいっぱい!?フランチャイズ加盟や独立について考えるブログ

来月オープンの表参道ヒルズの中に行ってきました

2006年01月27日 | Weblog
 館内飲食店のオープンをお手伝いしている縁で、来月11日オープン予定の表参道ヒルズに行ってきました。コンセプトはズバリ、「大人による、大人のための街(by森ビル)」。アッパーでハイソな大人の街が完成しつつあります。
 表参道という街は私にとってなかなか思い入れのある街です。私事ですが結婚式もこの街でしたし…。同潤会青山アパートも味のある建物だったのですけどね。ヒルズの登場で表参道の街が一時の勢いを取り戻すのか、注目しています。
 六本木ヒルズを見慣れてしまった私にとっては、表参道ヒルズは地上6階と小ぶりに見えます。しかし地下は6階までと下に深くなっており、住宅もあり規模はなかなかのものです。全体的に「選ばれた人が集まる場所」という感じですね。楽しみです。
 今はオープン準備で大変ですが、これからもちょくちょくリポートしたいと思います。

ライブドア事件で想う・・・マスメディアが作る虚像

2006年01月26日 | Weblog
 世の中というのはつくづく結果論が好きなんだなぁと思う。堀江氏が逮捕されてからのメディアによるバッシングはすごい。しかしテレビの解説者自らが言っていたが、今までさんざんパラエティーや報道番組で堀江氏を持ち上げてきて、世の中の勝ち組ということで講演会まで開いておいて、突然手のひらを返したように「やっぱりおかしいと思ってたんだよ」みたいな態度はまったくもって無責任だと思う。
 私はなんだかんだ言って経営者の書いた本は好きなので、堀江氏の著作などもいろいろ読んでいた。彼は力説していた。「会社を個人の為に利用するのは理解できない。自分はお金お金というイメージをつけられているが、逆に皆がお金にとらわれすぎなだけだ」と。自身のブログで「会社の金でジェット機を買う経営者とかは理解できない」と書きながら、テレビでは自家用ジェットにタレントを乗せてはしゃいでいる…そんなことを疑問に思いながらも、「まあ自分で稼いだ金で買ってるならいいのか」と思っていた。
 しかし、実際には粉飾決算に偽計取引・資金洗浄までしていたらしい。これは彼のパーソナリティ以前に犯罪である。容疑が真実なら彼は本当に主張は口だけだったことになる。この事実の前では革命児だからとか旧体制派につぶされたとかは、むしろあまり関係がないでしょう。
 堀江氏を過去に特集したテレビや雑誌などのメディアは多い。当たり前だが、皆、堀江氏を成功者として彼の武勇伝を記したものばかりだ。
 イメージしてみよう…例えば「堀江氏は苦労なく大きくなったように思われるが実は違う。部下の裏切りや資金繰りの奔走、眠らずに働いた日々…これらがあって今の堀江氏があるのである。成功者は苦労しているのだ」と書いてあったとしよう(実際彼の本には似たような逸話が書かれている)。これを読んだ人は「なるほど、やはり成功の裏には努力あり。偏見で見てはいかんな」と、気持ちを新たにするだろう。
 しかし、それらのストーリーはすべて「今、堀江氏が成功しているから」意味があるのである。つまり彼が成功者であるがゆえに、過去のそのような話を持ち出して読者・視聴者を感動させるという、メディアの企画に、本当はすぎないのである。その裏では、表に出ないいろいろな要因があるにもかかわらず、そのような情報は(もちろん)私たちは知るよしはない。そして、ひとたび逮捕されたら一気にバッシング、みたいな。そこにはメディアとしての責任感は感じられない。 
 私たちはそのようなあいまいな情報に常に左右され、ひどい場合は人生のかけがえのない財産さえ失うリスクを抱えているのである。別にメディアの流す情報がすべて悪いと言いたい訳ではない。本当は善良な人であっても、わかりやすい成功をしてメディアに注目されなければその努力は知られることはないし、逆にメディアをうまく使ってのしあがってチヤホヤされることに長けた人が、びっくりするぐらいノーチェックでメディアにどんどん登場している。
 これから起業・独立しようとする人がフランチャイズ加盟で迷ったときに、「ここは大手企業のグループだから」「名前を知っているから」という理由で、ついつい良く調べずにフランチャイズに加盟してしまうのも同じような原因である。メディアがもたらす情報をいかに選別するか、インターネットも含めたメディア過剰な現代では、自分の「目」が試されるということでしょう。

居酒屋店主の悩み

2006年01月25日 | Weblog
お店の販売促進を手伝っているお店がありまして、東京・池袋にある居酒屋なのですが、先日そちらの店主から相談を頂きました。まだ20代の若手経営者です。

 居酒屋というよりはチャイニーズダイニングという業態で、かれこれ5年ほど経営されています。それでも店のスタッフはなかなか定着しないし、現場に入り自らチラシをまいている状況であり、「うちは何を変えたらよいのでしょうか?どのようにしたらチラシに頼らずに顧客確保ができるのでしょう」というお話でした。

 このお店は、場所は駅に近いのですがとても目立ちません。ですからチラシをまけばそこそこ呼べるのですが、やはり売上が安定しないというのが悩みのようです。

 私は店の雰囲気からメニュー、チラシの内容、配布場所に至るまでいろいろと教えてもらって見てみましたが、改良すべき点がいくつかみつかりました。お店は女性が多いにも関わらず、メニューは酒屋が以前作ったものをそのまま使っています。内装は、個室風で良いのですが単価が高くないので、あまり回転しない。そして、最大のネックは店の入っている雑居ピルが目立たなく、かつ風俗系の店が入っているので店が隠れてしまうということです。

 このような場合、売上を急激に上げることは難しいと思います。慌てて値段をいじったり、大きな変更を加えるのはあまり得策ではありません。外部状況に左右されないお店をつくるには、地道に固定客を作っていくのが一番です。私たちは、「今来ていただいているお客様にいかにファンになってもらうか」、「いかにリピーターになってもらうか」ということを集中的に考えることにしました。チラシのデザインやメニューも女性向けにお洒落にし、そしてホームページの販促などにも着手しています。スタッフの接客やお店のメニュー、お酒の種類などもそれぞれ見直しをすることにしました。

 劇的な変化を起こし、魔法のように店舗経営を立て直すというストーリーは、耳ざわりは良いですが実際はそううまくいくことばかりではありません。こちらのお店の場合、基本的なコンセプトやメニューは良いお店ですので、若いスタッフが方向性を決め、努力していく態勢になれば結果はついてくると私は思っています。


ライブドア・強制捜査の衝撃

2006年01月23日 | Weblog
年明け早々、センセーショナルな事件が飛び込んできた。ライブドアに対する風説の流布・および粉飾決算の疑いで地検が強制捜査が入ったのである。そして、今夜逮捕との噂。

 ここで多くを説明する間でもないが、現段階でわかっているのは、当初風説の流布という比較的軽微な容疑と見られていた捜査だが、実はライブドア全体の粉飾決算に偽計取引、関係者の自殺といった大きな問題に発展しつつあるいうことである。当初同情的だった一部の人々も、今後ライブドア流錬金術が明らかになるにしたがって、バッシングが加速しそうである。

 ホリエモンの事件は後でふりかえってみると、「拝金主義」的な現在の日本の風潮に一石を投じる結果となるかもしれない(むしろ、そうなってほしい)。私にとってもライブドアのことはただの他人事とは思えない。バブル崩壊後に続いた長い不景気が、一攫千金という拝金主義を育て、昔は雲の上だった「何億円」という財産を身近なものであるかのような錯覚をおこさせた。その象徴的なものが「ITベンチャー」である。私の知り合いの多くもIT企業を立ち上げ、株式公開企業まで育てた後輩もいる。

 私も仕事上、IT企業の社員と会うことも多いが、彼ら一部の人間の感覚は正直、異常である。私の後輩は賢明なので、まったく浮かれることもなく、公開企業の社長となった今でも狭い1ルームマンションに住み、社員のためにしかお金を使っていない。しかし彼のような人間は稀で、IT企業=勝ち組と勘違いし、世の中を制覇したような勘違い人間がいかに多いことか。「ヒルズ族」、「セレブ婚」などの言葉にも、その一端が見て取れる。

 奇しくもテレビで見た、「ライブドアの忘年会」ビデオは、あの「スーパーフリー」の様子にそっくりである。テレビの報道番組で理路整然と語っていた堀江氏の実像も、その程度だったのかと思うとがっかりする。もちろん、彼のことをバッシングするメディアの情報を鵜呑みにするわけではないが、このような事件に発展すれば、忘年会の内容だって、女性スキャンダルだって、すべて格好のバッシング材料である。それくらいの覚悟がないとメディアに出てはいけない。脇が甘かったとはいえるだろう。ライブドアの作った「虚構」に、それを勝ち組として崇拝していた日本人、そして持ち上げ続けたメディア、振り回された株式市場…。これをきっかけに日本全体が冷静になって、「今できること」からじっくりやるような風潮に戻れば良いなと、願っています。