Googleの検索結果が最も優れていると思われているのは、検索結果の妥当性以外にも幾つかの理由がある。
米Googleはどうやら、単に最もトラフィックが多く、最も活用されている検索エンジンというだけではなく、検索結果の妥当性も最も高いと思われているようだ。
トロントで開催されたSearch Engine Strategiesカンファレンスのパネルディスカッションでは、ユーザーが「Googleはほかの検索エンジンよりも妥当性の高い検索結果を提供する」と考えていることが示された。
サーチマーケティング会社Enquiroの社長兼CEOゴード・ホッチキス氏は、「ゴールデントライアングル」と呼ばれる視線追跡調査の結果を更新し、このパネルディスカッションの火蓋を切った。
ゴールデントライアングルとは、検索結果ページの左上部分から広がる三角ゾーンのことで、この部分にはユーザーの視線が最もよく集まるという。
ホッチキス氏の最新データによると、ゴールデントライアングルはGoogleだけに限らず、MSNやYahoo!にも当てはまる。
だがMSNやYahoo!のゴールデントライアングルゾーンはGoogleよりも大きく、その点は、ユーザーが検索結果の妥当性をどう捉えるかにマイナスに作用する。
ホッチキス氏は大勢の立ち見の聴衆に次のように語った。「一見して、目立つところがある。MSNとYahoo!では、目を通すべきゾーンが広い。ユーザーはページ内をより詳しく調べ、自分の探している情報を見つけるためにいろいろと見て回る必要がある」
検索ユーザーは、見るべき情報が多いことを好まない。
ホッチキス氏によると、ユーザーにとって理想的なのは、自分が探している情報が常に検索結果の最上部の一番目立つ場所に表示されるという状態だ。
「見比べる必要もなければ、考える必要もない。検索をするたびに、まさに自分が探している情報そのものがページの最上部に表示される状態だ」と同氏。
ホッチキス氏の視線追跡調査によると、GoogleはMSNとYahoo!よりもこうした理想的なユーザー体験により近づいているようだ。
「ユーザーはMSNとYahoo!の検索結果はGoogleほど妥当性が高くないと考えているようだ」と同氏。
だからと言って、Googleの検索結果が必ずしも本当にMSNやYahoo!の検索結果よりも妥当性が高いというわけではない。ただユーザーが、Googleの検索結果の方が妥当性が高いと考えているということだ。
Googleの検索結果の妥当性が高いと思われているのには、幾つか理由がある。
1つには、Googleでは検索されたキーワードが検索結果内に太字で表示されるため、ユーザーは妥当性を判断しやすい。
ホッチキス氏はまた、Googleでは、周囲のテキストとクエリーとその周りの白い余白とに十分なコントラストがあるため、ユーザーは探している情報セットを特定しやすい、と指摘している。
同氏によると、検索結果の妥当性で何より重要なのは、検索結果に含まれるタイトルだという。
ホッチキス氏によると、平均的なユーザーは検索結果にざっと目を通して最初にどれか1つリンクをクリックするまでに、わずか6.5秒しかかけていない。その間に、4~5個の検索結果項目に目を通していることになる。
「いまここでクエリーを行い、検索エンジンの検索結果に目を通すとすれば、1つの項目を読むだけでも普通は6~7秒かかるだろう。つまり、われわれは検索結果を読むのではなく、検索結果にざっと目を通し、どれが妥当でどれが妥当でないかを非常に素早く判断しているということだ」と同氏。
Googleの場合、ユーザーが妥当性が高いと感じるのは検索結果のためだけではない。
Keynote Systemsの新しい調査によると、実際のところ、Googleの検索結果が妥当であるという評価は、検索結果として実際に表示される内容よりも、Googleというブランド自体から来るものだという。
Keynote Systemsの競合分析担当ディレクター、ランス・ジョーンズ氏は、ユーザーに検索体験の満足度をランク付けしてもらう調査を行い、通常のGoogleサイトを使った場合と、Googleというブランド(ロゴなど)を隠してGoogleを使った場合とで満足度の違いを調べたという。
この調査の結果によると、検索結果は全く同じだったにもかかわらず、Googleであることを知って検索した場合の方が満足度は高くなっている。
「Googleのブランドには、Googleの検索結果は優れているという認識をユーザーに与えるような何かがある」とジョーンズ氏。
それはGoogleと結び付いた「ブランド効果」のようなものだろう、と同氏は説明している。
「Googleという名前だけで、自分が実際に目にしているものに対するユーザーの認識が変わる。Googleというブランドは拡大鏡のような働きをしている。当社の調査結果が示しているのは、Googleには、ユーザーにとって素晴らしいと感じられる何かがあるということだ」とジョーンズ氏は語っている。(2006.4.27/IT Media)
米Googleはどうやら、単に最もトラフィックが多く、最も活用されている検索エンジンというだけではなく、検索結果の妥当性も最も高いと思われているようだ。
トロントで開催されたSearch Engine Strategiesカンファレンスのパネルディスカッションでは、ユーザーが「Googleはほかの検索エンジンよりも妥当性の高い検索結果を提供する」と考えていることが示された。
サーチマーケティング会社Enquiroの社長兼CEOゴード・ホッチキス氏は、「ゴールデントライアングル」と呼ばれる視線追跡調査の結果を更新し、このパネルディスカッションの火蓋を切った。
ゴールデントライアングルとは、検索結果ページの左上部分から広がる三角ゾーンのことで、この部分にはユーザーの視線が最もよく集まるという。
ホッチキス氏の最新データによると、ゴールデントライアングルはGoogleだけに限らず、MSNやYahoo!にも当てはまる。
だがMSNやYahoo!のゴールデントライアングルゾーンはGoogleよりも大きく、その点は、ユーザーが検索結果の妥当性をどう捉えるかにマイナスに作用する。
ホッチキス氏は大勢の立ち見の聴衆に次のように語った。「一見して、目立つところがある。MSNとYahoo!では、目を通すべきゾーンが広い。ユーザーはページ内をより詳しく調べ、自分の探している情報を見つけるためにいろいろと見て回る必要がある」
検索ユーザーは、見るべき情報が多いことを好まない。
ホッチキス氏によると、ユーザーにとって理想的なのは、自分が探している情報が常に検索結果の最上部の一番目立つ場所に表示されるという状態だ。
「見比べる必要もなければ、考える必要もない。検索をするたびに、まさに自分が探している情報そのものがページの最上部に表示される状態だ」と同氏。
ホッチキス氏の視線追跡調査によると、GoogleはMSNとYahoo!よりもこうした理想的なユーザー体験により近づいているようだ。
「ユーザーはMSNとYahoo!の検索結果はGoogleほど妥当性が高くないと考えているようだ」と同氏。
だからと言って、Googleの検索結果が必ずしも本当にMSNやYahoo!の検索結果よりも妥当性が高いというわけではない。ただユーザーが、Googleの検索結果の方が妥当性が高いと考えているということだ。
Googleの検索結果の妥当性が高いと思われているのには、幾つか理由がある。
1つには、Googleでは検索されたキーワードが検索結果内に太字で表示されるため、ユーザーは妥当性を判断しやすい。
ホッチキス氏はまた、Googleでは、周囲のテキストとクエリーとその周りの白い余白とに十分なコントラストがあるため、ユーザーは探している情報セットを特定しやすい、と指摘している。
同氏によると、検索結果の妥当性で何より重要なのは、検索結果に含まれるタイトルだという。
ホッチキス氏によると、平均的なユーザーは検索結果にざっと目を通して最初にどれか1つリンクをクリックするまでに、わずか6.5秒しかかけていない。その間に、4~5個の検索結果項目に目を通していることになる。
「いまここでクエリーを行い、検索エンジンの検索結果に目を通すとすれば、1つの項目を読むだけでも普通は6~7秒かかるだろう。つまり、われわれは検索結果を読むのではなく、検索結果にざっと目を通し、どれが妥当でどれが妥当でないかを非常に素早く判断しているということだ」と同氏。
Googleの場合、ユーザーが妥当性が高いと感じるのは検索結果のためだけではない。
Keynote Systemsの新しい調査によると、実際のところ、Googleの検索結果が妥当であるという評価は、検索結果として実際に表示される内容よりも、Googleというブランド自体から来るものだという。
Keynote Systemsの競合分析担当ディレクター、ランス・ジョーンズ氏は、ユーザーに検索体験の満足度をランク付けしてもらう調査を行い、通常のGoogleサイトを使った場合と、Googleというブランド(ロゴなど)を隠してGoogleを使った場合とで満足度の違いを調べたという。
この調査の結果によると、検索結果は全く同じだったにもかかわらず、Googleであることを知って検索した場合の方が満足度は高くなっている。
「Googleのブランドには、Googleの検索結果は優れているという認識をユーザーに与えるような何かがある」とジョーンズ氏。
それはGoogleと結び付いた「ブランド効果」のようなものだろう、と同氏は説明している。
「Googleという名前だけで、自分が実際に目にしているものに対するユーザーの認識が変わる。Googleというブランドは拡大鏡のような働きをしている。当社の調査結果が示しているのは、Googleには、ユーザーにとって素晴らしいと感じられる何かがあるということだ」とジョーンズ氏は語っている。(2006.4.27/IT Media)