Far Rattan

タイトルの後に邦題があるものはJP版です。

ジョン カーター

2012-04-19 | Film at Theater
今年、2本目・・笑っちゃう。
もう4月なのに・・って去年もこんなペースだったけど、去年は3月の震災が・・
今年は・・あまり見たいと思って無い・・だってシネコンって大仰な作品しかやらないんだもん。

で、その、大仰な作品見に行った。
正直同じ大仰でも、バトルシップは見たいと思っていたのに、時間が合わなくて、2Dの回数が少ないジョンカーターを先に見ちゃうと、その終了とバトルシップの開始がダブっちゃう。
諦めて、ジョンカーター。

多分読んだことあるような気がするエドガーライスバロウズ。ターザンの原作者で有名な人。SF作家と言うよりも、ファンタジー作家だと思ってる。
ファンタジーだから・・・未読かもの、「火星のプリンセス」でも、何となく話が判るから、小学校の文庫で読んだのかも・・
あれ・・プリンセスこんなに威勢良かったっけ???・・・ま。いいさ。可愛げもあるから。

おはなしは、テレポートしちゃったジョンカーターが繰りなすファンタジー。まず、出だしが・・異様。
赤いシンデレラ城。火星の赤をイメージしているんですね・・手抜かりは無いって印象。

1800年代のNYC。
蒸気機関車が走ってる。

男はすぐ来て欲しいと電報を出します。送り先はエドガーライスバローズ。あれ、原作者じゃん。
男は誰かにストーキングされています。

エドガーが、人付き合いの嫌いな叔父ジョンカーターに呼び出されたのは、ジョンが一族の中で、一番自分に近いと思っていた可愛い甥っ子のエドガー。

呼ばれたエドガーはすぐ叔父の屋敷に飛んできますが・・すでに遅く、ジョンは逝去していました。
弁護士からエドガーは、25年後に遺産の全額付与を受けること。
25年後は長いんでない?一応青年のエドガーだよ。中年以降に財産もらっても・・なんて思ったのは私だけ?
変った墓廟を見に行き・・・そして最後に一冊の日記を渡されます。
「あなただけが読むことが出来ます」
その日記は、ジョンカーターの冒険が書かれているわけです・・
ページを繰ると・・・

南軍の第七騎兵隊のパウエル大佐と蜘蛛の印の金の洞窟のエピソード。
(第七騎兵隊のお話はTVで見たきり@題名不明ですが、カスター将軍のあの風貌特におでこがとっても好きだったのに、ナイトミュージアムの2で・・・儚く消えた・・・ケツの固い長髪野郎がケツの軽い長髪野郎になってた・・)

伝説信じて金探しをするジョンカーター。
南軍の突出した軍人であったのに、パウエル将軍の命令は聞かない。
と言うのも、戦いの中、愛しい家族を守れなかったから。無常観に囚われているのです。

ある日パウエル大佐に捕まって脱走・・アパッチとの戦いの中で、求めていた金鉱の洞窟を見つけてしまいます。
う~ん。金ぴかって銅とちゃうの?ニッケルかもとひねくれものの私は思った。
水気の無いところにど~んと金鉱ってちょっと変だと・・ま。良いの大仰だから。

そこで目にしたのは捜していた蜘蛛の印。
どうやら転送装置のようです。
いきなり現れた敵意むき出しのモンクを殺し、その手に持っていたメダルを奪う・・モンクはぶつぶつ言っています。
バルスーム?とジョンカーターが問うと・・・転送。

アースではマーズと呼ぶバルスーム。バルスームではジャスームと呼ぶアース。
光学駆動の飛行船。赤い人。砂漠の大地を蝕む敵対する部族。
火星は確かに地球よりも軽いので、重力が違います。
なかなか巧く歩けないジョン、カーター。跳ぶ事を覚えますが、異性人の部族に襲われて、捕虜に。

この族長タルスタルカスはよきリーダーでジョンカーターが気に入り仲間として迎えます。反抗するタルハジュスは逆に荒々しい力本意の唐突もん。

この緑色のサーク続。長身で象の様な牙が両頬に生えています手も4本の飛ばない勇敢な戦士たちです。
それに続いて、ヒューマノイドのバルスームでの2大勢力は赤い人の穏健なヘリウム王国と好戦的なゾダンガ王国。

ひょえ~~軍事的には優勢のゾダンガの若き皇帝はドミニクウエストです!!
うわ~ん。いかにも悪・・その隣に控えるのが、モンク姿のマークストロング!!ひゃははは。つるん・・・
イギリスの2大悪役が並ぶと壮観!
なんてにへら~としながら見てると、

うわ!!!!!!ずら~と感嘆符が並ぶ・・ローマのシーザーとアントニウス!!!
いえいえ、ジェームズぴゅあふぉいさんにキーランハインズ!!!!
この二人も英国圏(キーランはアイリッシュマン)のノーブルやらせたら巧いお二人。
そうか、ジョンカーターみたいと思っていたのはこの4人の名前のためだったのか・・とわかったTOMCATでした。

脇の俳優たちが締めてる映画は安定感が違うもんです。主人公が軽くても逝けます。
もうそれだけで十分ちやう?の俳優の中に混ざった勝気そうなおひめ様が、リンコリンズ。
経歴の中で見た映画はヴェニスの商人でのポーシャとウルヴァリンぐらいかなぁ。ドッチもおきゃんで可愛い系なので、こんなに情熱的なプリンセスもOKなのに驚き。
ジョンカーターを務めるテイラーキッシュはウルヴァリンのカード撒いてたお兄さんとしか認識が無い。
フライデーナイトライツのTV版に出てるんだね。映画版は見たけど・・・あらバトルシップも出てるんだ・・来週見に行くわ。

これ英国のキャスティングがとても巧いっていうか無難なチョイスしてる。
だから大仰でも許せる範囲なんだわ。

Disneyだから絶対このラインは超えない的な作品だけど、
ぶさいくなわんこが実に可愛かった。かばとパグのあいの子みたいなキャロットのウーラ。
今回はリスやねずみの小動物は居ない・・・その分、みなでかい。

御し易いゾダンガの皇帝サブサンを傀儡として使おうとする銀河でも先進の部族、サーン族の教皇マタイシャン。
第9の光線と呼ばれる無限のエネルギーの一部をサブサンに与え、戦いを有利に導き、ヘリウムとゾダンガの統一を目指す。
ゾダンガの皇帝とヘリウムの王女デジャーソリスの婚姻で2王家を統合し、制しやすいゾダンガを王に据えるつもり。
サーン族はいわゆる実行支配がしたいわけではなく、物の理に従い栄華盛衰を導くために介入しているようです。
それってゲーム感覚?

結婚式が何よりも見もので、花嫁掻っ攫っておしまい。
地球から火星に飛んだときにあの蜘蛛のマークの地球の金鉱で殺してしまったモンクから奪ったメダル・・もう、自分は地球人のジョンカーターではないと塔の天辺から投げ捨てます。

そこに衛兵に化けていたマタイシャン。地球にジョンカーターを送り返してしまいます。
それが13年前の事。

それから一代で財を成したジョンカーターはあちこち蜘蛛の洞窟の金鉱を捜して、変人の域に・・・
誰ともかかわらず、ひたすら捜すフリをし・・病気のフリをして、薬で仮死状態になり死んだフリ。
呼び寄せられたエドガー・・∞ループ。
だって、ジョンは火星に帰りたいんです。プリンセスにすぐ戻るから、ベッドに居て・・って言っちゃったんですもの。
でも13年もたったよ・・・

へぇ・・と読んでいるうちに、エドガーはふと、思うんです。
これ、本当なら、ジョン叔父さんはどうやってコレを書いて、遺言したの?

もしかして・・と。
中からしか開かない墓廟。
もちろん埋葬もせず、棺も開けたままにするという遺言が守られているジョンカーターの墓所に走りよるエドガー。
自分のニックネームがキーだったようで・・空けると・・中は・・空?

地球まで後を付けていたサーン族のモンクがエドガーを襲い・・・ジョンがその地球人に化けているモンクを撃ち殺します。
ああ、やっぱり生きてた!と喜ぶエドガー。
でも、その実、エドガーは囮だった事に気がつきます。
じゃ、メダルは見つかってなかったの?
金の洞窟で殺したモンクから奪ったメダルは塔から捨てちゃった。どうやって火星に戻るか・・・
ならば地球に戻されたジョンカーターを見張りに来るモンクから奪えばいい・・
第9光線の秘密は広げるわけには行かないので、監視が来る事は自明の理。

で、火星に帰った?幸せになった?は語られないフェードアウトで終わったよ・・まさか2を視野に入れているとか・・無いよね。
しかも、火星のジョンカーターに題名が変ってる(笑

原作から外れずに作られている映画だけど・・・それって長編シリーズだった原作と・・・まさか再構築って・・有りな話し?
Disney110周年記念は、100年前発表のバローズの作品。
スターウォーズなどのヒロイックファンタジーの基礎ともなるお話だけど・・一般にどれぐらいのインパクトを残せたのかは微妙。だって、原作に感化された作品の方が先に世に出ちゃっているからねぇ・・

SF好きだけど、ファンタジーはイマイチな私。でも、バローズなら大衆娯楽として楽しめる事は請合います。
それにしても、脱線の多い記事だ・・・

プログラムのスキャン貼っておきます。キッシュには何の感慨も無いんですが・・やっぱ表紙を飾るのは彼かって・・

















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