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イタンデイコウ!

ひっそりたたずむ、設備たち

久々のご対面

2021年10月24日 | アレ
「お金を払って乗る」というエレベータは東京タワーをはじめ
各地にあるが、お金を払って乗る「珍しい」エスカレーターが
江の島にある。その名も江ノ島エスカー
エスカレーターに金を払う~(笑)とか言ってナメていると、
後悔するのはこの揚程。






江ノ島エスカーが珍しかったのは、有料なことだけではない。
現在は更新されたが、以前のステップがコレだった。






足を乗せる「踏み面」には溝がついているが、つま先が当たる部分の
「蹴込板」には溝がない。つるつるの金属板である。このタイプは
エスカーでしか見たことがなかった。先日、出先で見かけたのが






こっ、これは、蹴込板がエスカータイプではないか!
ちなみにどちらもメーカーは日立製作所。まさか2例目に会えるとは。



さよならだった浅草橋ビル 3

2021年04月20日 | アレ
この天地を間違えた呼びボタンであるが、



まーそんなこともあるよねー、と流していこう。
しかしさらに「いったいどうしたんですか」と声を掛けたく
なるのが、ココ。




どこどこ?ってココ。



エレベータの周りについているモールディングを
呼びボタンの為に「切断」しちゃっている?
全景で見ても




モールディングがそこだけ、ない。
不思議なのが、1階にモールディングはついていない。






元々呼びボタンがそこに在るのに、モールディングを
後からつける理由も不明。さらに伸縮戸の近くに可燃材を
貼るのは、もっと謎。
浅草橋ビルの設計者は「そねちゅー」こと曽禰中條建築事務所
らしいが、あの事務所がそんなことをするはずはない(笑)
デザインとは違う観点で、いいビルだったのに~
ううう(号泣)

さよならだった浅草橋ビル 2

2021年04月19日 | アレ
いつの間にか取り壊されていた浅草橋ビルに対して
おそるおそる「いったいどうしたんですか」と声を
掛けたい衝動に駆られるのは、この2階だ。




エレベータのドアは「カゴ」と「乗場」の両方についている。
電車のホームで見るドアと同じである。2階の乗場から
見たエレベータがこれ。乗場戸とカゴ戸の両方にジャバラと
称される伸縮戸を使用しており、火災予防の観点から
まずいタイプであるが、なぜか1階の乗場戸はガラス扉。
いや・・・そこだけ頑張っても、火は廻るよ?




この伸縮戸はガラガラガッシャンと
うるさいのであろう。注意書きが貼られている。




この階の呼びボタンも1つボタン。
ということは、誰かが使っていると利用できない、
タクシータイプだったのか、それともカゴが昇ってくる
タイミングで押したら上に行けるタイプだったのか。
その押すボタンはこれ。




ここで、いったいどうしたんですかの
登場である。「押す」の文字の向きからこれが正位置。
しかし下にある模様が実は逆。模様はこのロゴである。
ちなみに緑色の缶は「ウエス入れ」らしく、私の持ち物。




 




さよならだった浅草橋ビル

2021年04月18日 | アレ
用事があって人形町へ出かけたついでに、天気もよかったので
浅草橋まで足を伸ばしてみた。久しぶりに浅草橋ビルを
見てみたかったのだ。これが浅草橋ビル。




結果、チェーンのビジネスホテルに建て替えられており、
あまりのショックで現況の写真すら撮れなかった。
ああ、あの「いったいどうしたんですか」と声を掛けたく
なる、あのビルが落ちたなんて!(号泣)

このビルには服飾関係の卸売業者が入っていたようで、中に
入りづらいのであるが、声をかけていれてもらったのは
エレベータがあったからだ。




ちらっと映る階段の手摺子もデザインされていた。
行先階表示は針式。




呼びだしボタンの上には剥げているが、使い方の説明が。





そこには富士エレベーター工業株式会社とあるが、
改修を富士エレベーター工業が担当したようだ。
というのも



カゴ内の敷居には擦り切れているが
OTIS ELEVATOR COMPANY と彫り込まれているからだ。
カゴの中にも説明板兼の定員表示があり、




以前のかごに取り付けられていたと思われる
定員表示板も再利用されていた。




ちなみに富士エレベーター工業の創業者、篠田喜四郎氏は
オーチスに勤務していた経歴を持つ人物である。

幻のエスカレーター

2020年06月20日 | アレ
ここのところの自粛生活で「ラジエーターを見に行くin北海道」の
ネガフィルムを探しているが、見つからぬ・・・・
ところが逆に、今まで撮影するチャンスを逃したと思っていた
幻のエスカレーターのネガが出てきた。

そのエスカレーターは新交通ゆりかもめの工事中に、新橋駅前に
設置されたもの。工事が進むにつれ、いつのまにか姿を消した
「仮設」ともいえるエスカレーターだった。




それを幻と呼ぶのはこれがフィンランドのKONE社の製品だったから。





KONE社のエレベーターは大江戸線に数ヶ所設置されているが、
エスカレーターはここでしか見たことがない。


しかもこのエスカレーターはランディングプレートに
KONE社だけではなく、ドイツのメーカーO&K社のマークがついている。






O&K社は上野の国立科学博物館でも採用されている。
ランディングプレートにマークはないが、こんなふうにメーカー名を
知らしめている。






先日「マツコの知らない世界」というテレビ番組にエスカレーターマニアが
出演していた。マツコがマニアに
「エレベーターには興味はないの?」と振ると、マニアは
「単純なしくみの乗り物に興味はない」とバッサリ答え、
マツコに「あら~disっているわね~」と返されていたが、これは「あるある」。

電車好きに向かって「車に興味はないの?」とあまり訊かないように
カーマニアに「電車に興味はないの?」と尋ねないように、電車・車・
エスカレーター・エレベーターはすべて違う種類の搬送装置である。
ただそれがエスカレーターとエレベーターは同一メーカーで生産して
いるために、この質問がちょいちょい出てくる。
このようにエスカレーターの写真を写している私であるが、実は
エスカレーターには興味がない。とバッサリ答えるよ~

しかし北海道のネガはどこへ行ったのか・・・


2020.6.21追加
画像検索をかけたら「趣味沢山のお店巡り」さんの2019年11月17日の
Twitterには同じエスカレーターが宮城県慶長使節船ミュージアム
(サン・ファン館)にあるという記事を見つけた。
こちらの方がシャープでわかりやすい写真です。







動く模型

2018年02月15日 | アレ
浅草の凌雲閣の跡地ではレンガを配ったらしいが、マイブームが
レンガの時代に東京駅と横浜の生糸検査所のレンガをもらってきた。
結果、東京駅のは勤務先に置いていたらタガネとともに捨てられていた・・・
生糸検査所のはなかなか大きくて、引っ越し時に処分。
横浜スタジアム脇の道路下にあったレンガももらってきたが、これも
引っ越し時に置いてきた。物理的にコレクションは無理だな。

凌雲閣は日本初の電動エレベーターが設置されたことで記念碑的な
建物であるが、このエレベーターが動いている状態の模型が川崎の
東芝未来科学館で展示されている。

凌雲閣が意外に小さく、思ったより低かったのにびっくりだが、その
中にエレベーターがあったのだ。しかも2台!中に人が入っている絵が
あるが、結構乗っている。積載量も定員も不明のようだが、未だに
凌雲閣は謎が多いのである。

八角形だったのだ

2018年02月12日 | アレ
浅草の米久裏の工事現場から凌雲閣(通称浅草十二階)の基礎が出た!
というので、アレの追っかけとしては行かざるを得ない。
(といってもその範囲は、大正8年から昭和20年までなのだが・・・)




レンガとともに「八角形」の塔のコンクリート基礎が見えている。



今の地図だと道路上に塔が建っていることになるが、関東大震災で
一帯を区画整理しているのでそういうふうに見えるのだそうだ。
というのは、ここで出会った人と立ち話をしていたから。

この工事現場は矢板(横にさしている木)の一部をレンガの手前で
止めている、つまりレンガを見せる気満々で土留めをこしらえて
いるようなので、その配慮がすばらしい。まあ、レンガが崩れないと
踏んでやっていない可能性もなきにしもあらずだが。

参議院の設備たち 7

2017年08月21日 | アレ
参議院で屋内消火栓を見ている時に、他の見学者から
「さっきから消火栓を見ているけど、何を見ているの?」と聞かれたが、
消火栓の所でよかったよ。これは参議院のエレベータ。




近寄って見ると



「おお~」っと感動したのが、これ。



乗り場戸のドアに、今ではありえないほど「隙間」がある。どれぐらいかというと



シャフト(昇降路)にある配管が見えるくらい(笑)
このエレベータは昭和9年に設置しているが、当時に隙間の規定はない。
ここでしばらく立ち止まっていたのだが、その理由はこの隙間から漏れる機械油の匂いを
嗅いでいたから。小学生の頃から機械油の匂いが好きだったようで、ばあちゃん愛用の
ポータブルミシンの箱をかぶってクンクンしてました。好き、といっても濃度には
うるさい(笑)濃いと、あれ気持ち悪くなるんだよね。といって薄いと物足りないし。

この隙間からのはちょっと薄めだが、なかなかよろしかったのでスーハースーハーして
いた。だからここで「何をしているんですか?」と声を掛けられたら、アウトだったよ。

衆議院の設備たち 7

2017年06月07日 | アレ
議事堂は国の威信をかけて建設されたので、あちこちが豪華である。
エレベータもそのひとつ。閉まっていても金ピカ、開いても金ピカ。


  

ところが同じ金ピカでも、これは様子が違う。



人が乗り込むカゴが上下のどちらかに動いた、つまりフロアに到着していない光景である。
東京におけるエレベータの法令は、大正15年警視庁令第30号「昇降機取締規則」が
最初である。昇降路の構造として「主要構造部は不燃材料をもって構成する」や
「カゴやおもりがぶつからないこと」などとざっくり決められていた。

ところが戦後の昭和23年になりエレベータの規則は東京都条例第152号「昇降機安全条例」に
替わり、昇降路の構造は「主要構造部及び昇降路囲いは防火構造(鉄造またはこれに準ずる
もので火焔を通過させない構造)とし、昇降路外の人または物がカゴまたはつり合いおもりに
触れるおそれのない構造とすること」に変更された。この「鉄造」と「火焔を通過させない
構造」の語により、外国映画に登場する「鳥かごのような」昇降路は禁止となった。
だからこの外光が見える昇降路は戦前より改変されなかった、とわかるのである。
ちなみに戦時中の灯火管制では、昇降路に黒いカーテンを掛けたそうだ。

それから時代は流れて法令は変わり、ガラス張りの展望エレベータが出現したが、何よりも
驚いたのが、丸の内オアゾ。ガラス張りはガラスで覆っているが、オアゾのものはその覆い
がないのである。昇降路という「概念」すら捨て去ったその姿を見た時、エレベータの
新しい時代の到来を感じたのである。

重文指定、おめでとう!

2016年11月01日 | アレ
敦賀にある敦賀市立博物館が 国の重要文化財に指定された そうだ。
外観、内観の美しい姿は「思いつくまま 近代歴史遺産」でご覧ください。


おめでとう!(館内にあるカラーのエンブレムが珍しい金庫)



おめでとう!(その金庫がある金庫室)



おめでとう!(館内に転がっていた配電盤)



おめでとう!(館内の日米工務所マンホール)



おめでとう!(館内にある丸ホースの屋内消火栓。)



みんな、祝ってくれてありがとう。ワシも建物に付随してだが、重文指定となった。
素晴らしいのは重文になったワシだけではない。館内には魅力的な建築設備がいっぱいなのじゃ。
今まで共に過ごした建築設備とともに、これからもたくさんの来館者をお待ちしておりますよ。