電脳東京雑記(仮)

大煩悩人の世迷言

アイルトン・セナ ~音速の彼方へ

2011-04-24 12:14:18 | 映画
あの悲劇の事故から17年が経とうとしている昨日、故アイルトン・セナを偲び、この映画を観ました。

この映画は昨年(2010年)に公開された映画で、アイルトン・セナ財団の支援で製作されました。
また、映画の内容としましては、家族が撮影したプライベートビデオやドライバーズミーティングといった映像は、私は初見でしたので、とても良かったと思います。
しかし、レースの内容や、各シーズンの流れにつきましては、時間の制約もありますが、かなりはしょった感がありますので、当時のF1を知らない方が初めて観るのでしたら、少し難しいかもしれません(ま、この映画を観る方の多くは元セナファンだったり、F1に興味がある方でしょうが、、、)。



故アイルトン・セナのフルネームはアイルトン・セナ・ダ・シルバといい、セナは母方の姓で、一時期は、アイルトン・ダ・シルバ(ダ・シルバは父方の姓)と名乗っていた時期もありました。また、セナはブラジルの中でも裕福な家庭に生まれ育ち、4歳の時に父からレーシングカートを贈られ、レースに夢中になったそうですが、画業が疎かにはしなかったそうです(学校の成績が落ちると、レースをやめると約束していたそうです)。

そんな、セナですが、F1初のシーズンは弱小チームのトールマンよりデビューしましたが、僅か6戦目のモナコGPでは大雨の中、桁外れの速さをみせて、あわや初勝利かというところまで追い上げるのですが、勝者アラン・プロストのアピールもあり、31周終了時点でレース中断の赤旗が振られました(レースはそのまま終了)。プロストとのタイム差とラップタイムを単純に比較すると、中断がなけれれば、セナが初優勝したかもしれないレースでしたので、初の表彰台にもかかわらず、セナの表情はさえませんでした。
(この後、雨に強いセナ、あまり得意でないプロストというイメージが定着しました。また、セナの初優勝はロータスに移籍した2年目のポルトガルGPでしたが、このレースも雨でしたが3位以下を周回遅れにして、2位にも1分以上の大差をつけた、圧倒的なレースでした)



その後、セナはプロストと同じチーム(マクラーレン)に所属して、シーズンを席巻(二人で16戦中15勝)し、チャンピオン争いも激化して、二人の仲は修復不可能なまでに険悪なものとなりました。また、当時のFIAの会長であった故ジャン=マリー・バレストルは強権でも有名でしたが、贔屓もかなり強かったようで、プロスト贔屓の判定(と、当時のセナファンや日本の一部のメディアは受け取っておりました)で、一時期は引退も考えていたそうです。
(この映画の中でも、特に「政治」を強調づける内容が何度も紹介されましたし、プロストファンが観たら、怒り出しそうな一コマもありました)

現在のF1ドライバー(ルイス・ハミルトン等)からも、F1史上最も速いドライバーに挙げられるセナですが、速さの反面、脆さもありました。また、プロストは反対に、ここぞという時に速さを見せつけ、レース自体をコントロールして勝つタイプのドライバーで、若いセナも学ぶ事が少なくありませんでした。
(予選での速さのポール・ポジションはセナが圧倒的に多いのですが、決勝レースでのファステスト・ラップはプロストの半分もありません)



私がF1を見始めたのは1991年の後半で、ウィリアムズ(ナイジェル・マンセル)の猛追を受けるも、何とか逃げ切ってチャンピオンの座を獲得した時でしたが、92~93年はウィリアムズの強さの前には、成す術がありませんでした(それでも、92年のモナコGPや93年のヨーロッパGP等、しばしば、勝負強さ・雨の強さを見せつけました)。
そして、94年に、念願のウィリアムズに移籍したのですが、強さの源のハイテク兵器(アクティブサスペンション等)が禁止され、バランスも悪くなりました。それでも、何とかポールポジションだけは獲得できたもののリタイアが続いた第3戦サンマリノGPで悲劇は起こりました。

この映画では、セナと日本やホンダとの蜜月時代や、日本との関わりを示す内容はあまりありませんでした。しかし、94年当時、F1を放映しておりましたフジテレビでの事故死のパートは、以前観た事がありましたが、また、泣いてしまいました。



セナやQUEENの故フレディ・マーキュリーといい、天才でも、もちろん努力はしているのですが、何かを犠牲にしてまでも、昇華してしまう所があるのでしょうか、、、(平凡未満の私には、とても理解できない事でしょうけど)。

Only the Good Die Young...
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