資格雑誌『不動産受験新報』のフレッシュ&リラックス情報

資格・開業情報誌『不動産受験新報』編集スタッフが、編集にまつわるおもしろ話、資格情報、耳より情報をつづっていきます。

■住宅ローンアドバイザーの現状と展望第一回(メルマガ05年6月30日)

2005-06-30 10:30:09 | Weblog
住宅ローン・アドバイザーの現状と展望第一回

                      住宅新報社記者 吉岡達也

はじめに

 住宅ローン市場で民間ローンの比重が高まるなかで,より多様化した住宅ローン商品について一般消費者に対し適切な情報を提供する――。
 新制度「住宅ローン・アドバイザー」に対する関心が高まりを見せている。今年2月から3月にかけて初めて実施された(財)住宅金融普及協会(東京・文京区)主催の「住宅ローン・アドバイザー」養成講座(基礎コース)には,住宅メーカー社員を中心に全国から2,000人が受講。申込みを終了した1月中旬以降も,同協会へ講座に関する問い合わせが相次いでいるという。関係者の間からは「住宅・不動産会社の営業担当者にとっては,今後必須の資格として成長していく可能性が高い」という声が聞かれる。住宅ローン・アドバイザー制度のこれまでの歩みや具体的な内容,将来性などについて見ていきたい。

 時代の要請で登場した制度

「住宅ローン・アドバイザー」は,「消費者保護」の視点から,金融機関と消費者の間に立ってローン商品についてのアドバイスを行う知識を有する専門家。住宅の購入を予定しているエンドユーザーに対して,住宅ローンの商品性やリスク(危険)などの情報を客観的に提供し,より消費者に見合ったローンを勧めるというものだ。
 同様の制度は,すでに英米などで定着している。アメリカでは住宅ローンの貸付けを専門とする貸金業者「モーゲージ・ブローカー」資格者が活躍の場を広げている。
 日本で住宅ローン・アドバイザーを担っていく主な対象と考えられているのは,住宅メーカーや不動産販売業者だ。
 住宅ローン・アドバイザーの資格を取得するためには,(財)住宅金融普及協会の養成講座(基礎・応用コース,いずれも1日講習)を受講し,両コースの終了後に実施される「効果測定」で合格点を取ることが必要となる。2月から3月にかけて実施されているのは基礎コースのみであり,応用コースが始まる2005年秋以降が実質的なスタートとなり,その後に同協会認定の「住宅ローン・アドバイザー」が登場することになる。
 養成講座を通じて,住宅ローン商品や顧客情報の管理・保護といった住宅ローン・アドバイザーにとって必要な知識を系統立てて学ぶことにより,消費者に対する情報提供をより充実させていくことになる。
 今回,講座を受講した東京都内の住宅メーカー社員の1人は「名刺に肩書きとして『住宅ローン・アドバイザー』があれば,営業の際にも,相手に安心してもらってローンの話ができると思う。さらに,アドバイザーとして認定されることにより,自分自身のキャリアアップにつながることにも魅力を感じる」と話す。
 さらに,制度が定着していくことによる住宅・不動産会社の営業担当者全体のレベルアップにも期待が寄せられている。

不動産受験新報05年4月号
メルマガ05年6月30日号
「資格が取れる資格を活かす『不動産受験新報』」より

●お知らせ
不動産受験新報8月号は7月1日に書店で全国いっせいに発売になります。
特集1は「宅建・マン管・行政書士」短期決戦スタート号です。
定価は910円(税込み)です。
問い合わせ先は住宅新報社出版販売部(03-3502-4151)です。

■ビジネス書評(メルマガ05年6月29日)

2005-06-29 10:36:51 | Weblog
ビジネス書評26

▼「女性学」ともいえるマーケティング書

 
『図解 クチコミだけでお客様が100倍増えた!』

著者:日野佳恵子 発行:PHP研究所 価格:1,000円(税込み)

■女性の特性をとらえたビジネス戦略

 不況が長引き,多くの企業では現在も業績不振との戦いが続いている。一部の業種・企業では過去最高益を記録するなど,明るい話題も聞かれるものの,まだまだその実感は乏しいのではないだろうか。このような経済状況を背景に,既存のビジネスのあり方を根本から見直すさまざまな試みが模索されている。そのひとつとして,女性の感性を積極的に見直し,ビジネスに採り入れる動きが活発である。
 本書は,同性の目から女性の特性を分析し,それを基にユニークなビジネス手法を実践して成功を収めるコンサルティング会社の経営者が,その具体的な方法論を提示した書籍である。「クチコミュニティ・マーケティング」と銘々されたこの手法。行き詰まりを見せるこれまでの男性型マーケティングに風穴を開けるものとして話題を呼んでいる。
 本書で著者は,女性の特性として「直感や感覚で物事をとらえ行動する」「経緯を大切にするプロセス思考」など,9つの特性を定義している。なかでも「悪い情報・いい情報を他人に伝える傾向がある」「話し好き」「多くのネットワークを持っている」といった女性特有の情報伝達力に着目。全編を通して女性の「クチコミ」の力を最大限活用することを訴えている。
 特に興味深いのが,種をまく人という意味の「シーダー」の存在。顧客の中で,企業や商品の考えに共感してくれ,周囲に影響力を持つ好奇心旺盛な人たちのことである。本書では,このシーダーたちに共感してもらうための具体的な仕掛け作りから戦略の取り方を伝授していく。
 夫婦や恋人同士で商品購入を決定するのは8割方女性であるという。ビジネスでは女性を味方につけることが,ますます重要となっている。しかし,多くの男性にとって,女性の思考の本質的な部分を理解するというのは,実のところ,とても難しいことではないだろうか。同性の立場から女性の考え方を論理的に言葉で示した本書は,貴重な情報といえる。(岡部 靖)

不動産受験新報05年7月号
メルマガ05年6月29日号
「資格が取れる資格を活かす『不動産受験新報』」より

■住宅ローンアドバイザーの役割第4回(メルマガ05年6月23日)

2005-06-23 10:00:01 | Weblog
住宅ローンアドバイザーの役割第4回(最終回)

女性に向く住宅ローン・アドバイザーの仕事

 住宅ローン・アドバイザーは女性に向いています。パソコンで出た結果をどういうふうに考えて,どうやって依頼者に分かりやすく説明するかを考えて,きめ細やかに相談にのれるという意味では女性に向いていると思います。
 住宅ローン・アドバイザーは消費者の個人情報を知ることになります。収入,家族構成など把握します。税理士などの士業では守秘義務があります。住宅ローン・アドバイザーでもコンプライアンス(法令遵守)も守られているし,個人情報も守られているし,公平な立場で依頼者にあった住宅ローンをアドバイスできるという形が定着すれば,分かりやすくていいと思います。
 住宅ローン・アドバイザーになった方は,誓約書のようなものにサインして,実際に公平な立場でアドバイスできるようになってはじめて,住宅ローン・アドバイザーを名乗っていただきたいと思います。

不動産受験新報05年5月号
メルマガ「資格が取れる資格を活かす『不動産受験新報』」より

■住宅ローンアドバイザーの役割第3回(メルマガ05年6月22日)

2005-06-22 16:38:24 | Weblog
住宅ローンアドバイザーの役割第3回

生涯収支で考える

 住宅取得のあとに老後資金の必要が迫ってきます。ですから,住宅取得に資金を使いすぎてしまうと老後資金が不足しますので,注意が必要です。
 住宅が買えればそれでいいのかという話になります。住宅を買って,なおかつ,老後資金も足りますというのが一番いいですね。そういうふうにトータルで相談に乗れるアドバイザーがいいですね。
 最近FPとして,生涯収支を考えた住宅取得計画という話をしています。今までは,どれだけ借りられるかを教え,そして,「できるだけ借りましょう。収入も上がるし,貨幣価値も変わるから」と言ってきました。しかし,今は「返済可能額の範囲内で借りましょう。それで住宅を買っても,ローンは返せるのだけれども老後資金が不足してしまうかもしれません」と言っています。払い終わったら何も残っていない,というのでは困ります。
 そこで,どれくらい生涯に収入があって,教育費や生活費にどれくらいかかって,住宅にこれだけかけたら,あとはこれだけ残るけれど,それで老後資金が足りるのかどうか,というところまで見ていかなければなりません。
 住宅販売の現場では,返済可能額で話をする人が多いのですが,FPの立場からいうと,生涯収支が問題になります。
 実際にその話をすると,もう少し住宅取得価格を下げようとなさる方もいますし,当初35年ローンで組めばいいと思っていた方が,定年までに返し終わるようにしましょう,というふうに変わる場合もあります。
 なかには,無理な住宅取得だからやめようとなさる方もいます。住宅販売業のなかにいたら,そのようなアドバイスはしにくいかと思います。これだけ大変になりますが,どうしますか,という形で消費者に判断材料を提供していきます。
 都心のマンションを売り出すと,半分は中高年の方がキャッシュで買っていくといいます。その場合も,借りたほうがいいのかも考えたほうがいいと思います。団塊の世代が定年を迎えるので,これからそういう話は多くなると思っています。

住宅ローン・アドバイザーの課題

 見た目は立派でも,大変な問題のある物件をつかむ恐れがある時代なのかと思います。
 顧客のなかに4階なのに結露がひどくて,買戻しせよという話になって,結局,買戻しになりましたが,それまでの精神的な苦痛は何ものでも償いがたいと言っていました。
 そういう意味で,物件調査のアドバイザーが必要になってきています。お金を払ってでも第三者に購入する物件を見てほしいというのが最近の流れです。
 資金面では住宅ローン・アドバイザーがどれだけ役割を担っていけるか,というところが重要だと思うのです。
 世の中が変わってしまって,生産業者が利益を追求するという流れのなかで,それに逆らうならリストラされてしまいます。残念なことに物づくりの業者を信頼できない世の中になってきていると思います。大手の業者のなかでさえ,不祥事が起こります。どんなことがあっても不思議ではない世の中になっています。
 それぞれの利益が厳しいなかで,できたものの見た目は立派でも,住んでみたらあちこちおかしいということが起こり得ます。
 住宅ローン・アドバイザーが成功するには,監督するところがアドバイザーの質を高めて維持することが大切です。簡単に名乗れるようになっていて,相談した人がとんでもないアドバイスを受けるというようなことが続けば信頼されません。やるならばきちんと一定の水準でなければいけない,また,倫理規定もキチンと守っていただくという形で,監督するところがないと難しいと思います。
 まだ資格ではありませんが,初めのうちは認定されやすいという面もあって受講生が集まっています。そういう状況でどれだけ質を高めるかがこれからの課題です。

(不動産受験新報5月号より)

■平成17年度 管理業務主任者試験に関する公告が公布されました

2005-06-20 18:54:14 | Weblog
6月17日(金)の官報で、平成17年度の管理業務主任者試験についての公告が公布されました。詳しくは、(社)高層住宅管理業協会のホームページ(http://www.kanrikyo.or.jp/)をご覧ください。

試験期日:平成17年12月4日(日)
合格発表:平成18年1月20日(金)
試験の適用法令:平成17年4月1日(金)現在施行のもの

■住宅ローンアドバイザーの役割第2回(メルマガ05年6月10日)

2005-06-10 10:25:23 | Weblog
住宅ローンアドバイザーの役割第2回


他の資格と組み合わせて活用


 FPでも金融に強いとか,不動産に強いとか,あるいはリタイアメント・プランに強いという形で専門に特化している人がいます。
 そういう意味で,住宅ローン・アドバイザーは不動産に強いファイナンシャル・プランナーだというイメージで,分かりやすくていいと思います。
 それも,住宅ローン・アドバイザーがどの程度しっかりした制度になって,消費者の信頼を得られるかが鍵になってきます。
 また,他の資格と並べて明示することで,より信頼され,活用の道が拓かれます。
 さらに,不動産業の宅地建物取引主任者,工務店の1級・2級建築士,インテリア・コーディネーターとかで,提携ローンなどをもっていないところであれば,自由な立場で住宅ローンのアドバイスができます。いわゆる不動産コンサルティングのなかの1つの業務としてできると思います。
 現在は,住宅ローンの学習をするのにどこへ行ったらいいか,分からない状況です。住宅ローン・アドバイザーは資格ではないのですが,この講座を受ければ,住宅ローンに特化して勉強ができるという意味では,分かりやすい制度です。
 住宅金融公庫および国土交通省が支援しているので,将来,資格制度になるかもしれないとい
う期待は受講生のなかにあると思います。
 大変びっくりしているのですけれども,1つの会場に200人もの受講生が来て,とても熱心に聴い
ていただきました。たまたま,受講生の1人と話しましたが,「住宅ローンのアドバイスができる人が本社に集約されてしまって,現場に残った者が住宅ローンの提案をしなければならないから,講習会に行ってらっしゃいと会社から送りだされた」と言っていました。つまり,現場にとって必要な知識であるということです。

ライフプランまで見据えて

 今は,インターネットの時代で消費者もある程度知識を持っている人がいます。そのなかで住宅
販売業者が提携ローンばかり勧めたら,消費者の信頼はなかなか得られないでしょう。消費者か
らいろいろと聞かれたときに,業者がほとんど説明できないというのも問題があると思います。
 提携ローンだとこうなりますよ,提携ではないけど,ここなら10年間0.5%金利を優遇されますよ,とかいろいろと優遇点が違っているのを依頼主に説明します。それぞれの住宅ローンを選択した結果,どうなっていくかは,正確を期するならばシミュレーションするしかないでしょう。
 住宅金融公庫が縮小していくなかで,フラット35(民間金融機関が,住宅金融公庫へのローン債
権売却を前提として提供する新しいタイプの住宅ローン)など公的ローンに代わる融資を続けていくしかない状況です。
 今,世の中が不景気だから民間が乗りだしていますが,好景気になっても継続するか不安がり
ます。そういう意味でも公的融資の部分は残しておいてほしいと思います。
 お金が余っている企業には貸しますが,本当に困っている人には貸したくないのが,今の金融機
関の姿勢です。まじめにこつこつ返していく人で,収入はあまり高くない人であっても,助けてくれる住宅ローンがあればいいと,私は思います。
 FPの場合は,資産形成という要素をもちます。不動産には資産としての役割があります。住宅ローン・アドバイザーはどのくらいの物件が買えるのか,どういうローンを組めばいいのか,というところまでで,現在のレベルでは資産形成までは話がいかないですね。
 今後の展開はローンを上手に組むことによって考えてきたよりもワンランク上の住宅が買えるようになったとか,買替えのときもうまくローンを組み替えて,スムーズに買替えができるとか,ローンだけでなく,資産形成まで見据えた,できればライフプランまで考えた相談なり,提案ができるようになるといいでしょう。

(次回に続く)

(不動産受験新報5月号より)

■平成17年度 マンション管理士試験に関する公告が公布されました

2005-06-09 18:52:59 | Weblog
6月9日(木)の官報で、平成17年度のマンション管理士試験についての公告が公布されました。詳しくは、(財)マンション管理センターのホームページ(http://www.mankan.org/)をご覧ください。

試験期日:平成17年11月27日(日)
合格発表:平成18年1月中旬
試験の適用法令:平成17年4月1日(金)現在施行のもの

■平成17年度 宅地建物取引主任者試験に関する広告が公布されました

2005-06-09 18:46:15 | Weblog
6月3日(金)、各都道府県の公報で、平成17年度の宅地建物取引主任者試験についての公告が公布されました。詳しくは、(財)不動産適正取引推進機構のホームページ(http://www.retio.or.jp/)をご覧ください。

試験期日:平成17年10月16日(日)
合格発表:平成17年11月30日(水)
試験の適用法令:平成17年4月1日(金)現在施行のもの

■住宅ローンアドバイザーの役割第一回(メルマガ05年6月9日)

2005-06-09 10:20:46 | Weblog
●マガジンタイトル
資格が取れる資格を活かす「不動産受験新報」
●件名
住宅ローンアドバイザーの役割第一回
●配送予定日時
2005/06/09 10:01:41
●配送完了日時
2005/06/09 10:02:33



「住宅ローン・アドバイザーの役割」第一回

                                       住宅新報社 殿岡秀秋

はじめに
 住宅ローン・アドバイザーが注目を集めています。住宅金融普及協会が2月と3月に行った基礎

コースの講習会は,受付が始まってすぐに満員となる盛況ぶりでした。平成17年度中に行われる

予定の応用コースを修了して,効果測定に受かれば,同協会が認定する「住宅ローン・アドバイザ

ー」になることができます。受講することで,多様化する住宅ローンに対応し,住宅購入希望者に

適切なローン情報をアドバイスする能力の養成が図られます。

 今のところ,住宅ローン・アドバイザーは資格ではないのですが,業界関係者と消費者の認識が

高まれば制度的な広がりも期待できます。

 そこで,基礎コースのテキスト編集委員長である角田圭子先生(CFP・税理士)に「住宅ローン・

アドバイザーの役割」について話を聞きました。


住宅ローン・アドバイザー登場の背景


 従来の住宅金融公庫でやっていた公庫融資中心のセミナーではなく,広い意味の住宅ローンに

ついて講習を行っていくのが住宅ローン・アドバイザーです。 

 ファイナンシャル・プランナー(FP)は,だいぶ周知されてきましたが,当初は何について相談に

のる人だか分からないといわれてきました。FPの扱う範囲は,ライフプランや住宅取得などお金に

関するすべてが含まれ,幅広いのです。資格名で分野を特化していないので,どのFPに相談した

らいいか分かりにくいのです。ところが,住宅ローン・アドバイザーというのは,相談内容そのもの

がネーミングになっているので,とても分かりやすくなっています。

 これまでは,どんな住宅を買うかが先になっていて,そのあとに資金計画が立てられる傾向にあ

りました。買う住宅が決まってしまうと,そこの住宅販売業者に相談したり,提携ローンがあればそ

の銀行に頼んだりして,住宅ローンを組むのがほとんどでした。やがて繰上げ返済の相談で,やっ

とFPのところにくるのです。

 また,従来は公的融資を中心にして民間融資を組み合わせていました。民間融資は事実上,横

並びでした。銀行によってそれほど変わることはなかったのです。

 今は公庫融資が段階的に縮小されるということと,民間金融機関が貸倒れの少ない個人の住宅

ローンに貸出しを増やしています。テレビコマーシャルにも住宅ローン商品が出てくるようになりま

した。

 銀行によっていろいろな住宅ローン商品が出てきています。仕組みを見ると,保証料はないけれ

ど事務手数料は高いとか,事務手数料は安いけれど保証料が高いなど,商品特徴もさまざまで,

一律に比べられない状況です。

 銀行に行けば,その銀行の住宅ローンを勧められるだろうし,住宅販売業者に行けば,提携ロー

ンを勧められるでしょう。それを外して,もっといいローンがありますよ,という話は難しいでしょう。

最初からどこかに相談に行ける窓口があればいいと思います。そういうときに公平な立場で相談に

のれる住宅ローン・アドバイザーというものが必要になってきています。


住宅ローン・アドバイザーの仕事


 住宅ローン・アドバイザーは,これまでだと消費者に対し提携ローンしか勧めなかったところを,

住宅ローンの商品の種類と,そのメリット・デメリットを説明して,依頼主のライフプランにあった住

宅ローンを勧めていきます。

 現代は,ライフプランが多様化しています。依頼者の生活スタイルがさまざまなので,依頼者の

事情を聞いて,その人に適した住宅ローンをアドバイスできるようにしていきます。

 私のところへも,今までのライフスタイルを変えないで,住宅を購入してローンを組むにはどうした

らいいか,というような相談が増えてきています。相談の内容がバリエーションに富んできているの

が最近の特徴です。住宅ローン・アドバイザーを名乗るからには,そういうことに対応できるように

なってほしいです。

 将来はアメリカのモーゲージ・バンカー(注1)のようになるかもしれません。消費者の相談料だけ

では収入が成り立たないということであれば,モーゲージ(住宅ローンのこと)を顧客に販売するこ

とで手数料を取る。そういうときには,自分はこのモーゲージを販売することで手数料をもらってい

ることを顧客に明らかにする必要があります。

注1)モーゲージ・バンカー=預金等を原資としないで,主に住宅ローンの売却代金を資金として貸

付や元利金回収に係る手数料ビジネスを展開するノンバンク。モーゲージ(mortgage)を直訳する

と抵当だが,米国では住宅ローンを指すことが一般的。


   モーゲージ・ブローカー=米国における住宅ローン仲介業者の通称。各金融機関の住宅ロー

ン商品のなかから,住宅購入希望者に対して最適な商品を提案し,審査から金利の予約,契約,

実行などの住宅ローンに関する手続を代行する。金融機関から融資額の1%の仲介手数料を取

る。

 住宅ローンを設定したときに金融機関は事務手数料というものを取っています。将来,住宅ロー

ン・アドバイザーが,相談料とモーゲージを売るときの手数料を得ることができるようになるかもしれ

ません。手数料を取れるとなると,どうしても手数料を取りやすいローンを勧めてしまいがちになり

ます。それが顧客にとっていいことかどうか,難しい面があります。

 しかし,この住宅ローン・アドバイザーだけで独立して食べていくのは難しいと思います。

(不動産受験新報5月号より)



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2005-06-09 10:18:31 | Weblog
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