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AIグッチ―のつぶやき:Post like AI tweets

写真で綴る花鳥風月:Kachofugetsu spelled out in photographs

2019年ふたご座流星群を観望・撮影していて思った>>>月を隠す方法はないのか!?

2019-12-22 | ざれごと

[写真はオマケ]

今年のふたご座流星群は月明かりが眩しい中での観望だった。

それも月がまさにふたご座を貫くような場所。

流星の光りは月の光の下では色あせ。

目視で見るにも時々手で月明かりを遮りながらの観望。

そんな中、ふと思った。

それは、

「月を人工衛星で隠す!」

日食は月が太陽と地球を結ぶ線上に位置する事で起きる現象。

皆既日食ともなれば真昼の時間帯でも辺りが暗くなり運が良ければ星まで見られる。

それを人工衛星を使って人工的にやればいい。

例えば静止軌道上の月を隠す大きさの人工衛星があれば可能かどうかは別として理屈の上では可能になる。

以下にざっと計算してみる。

その計算結果は割と度肝を抜くような(個人的には想像とはかけ離れた)ものだった。

[計算の前に]

太陽を月が隠せるのは太陽と地球の距離と月と地球の距離の比率が太陽と月の直径の比率がともに約400倍と同じことによる。

故に月を隠す人工衛星に求められる直径は=>月の直径÷(月と地球の距離÷静止軌道距離)で求められる。

[太陽と月と地球の関係 (参考)]

太陽の直径≒1,391,000km(yahoo!検索による)

月の直径≒3,474.2km(yahoo!検索による)

太陽の直径÷月の直径≒400.38

太陽と地球間の距離≒149,600,000 km=A(yahoo!検索による)

月と地球間の距離≒384,400 km=B(yahoo!検索による)

A÷B≒389.18

[静止衛星と地球の関係]

静止衛星の高度≒35,786km(ウィキペディアより)

軌道周期≒23時間56分4秒(ウィキペディアより)

[静止衛星で月を隠すための大きさ]

月と地球間の距離÷静止衛星の高度≒10.74=C

月を隠すために要求される静止衛星の直径=月の直径÷C≒323.48km

およそ323kmとは・・・面積にして82,141.86km²でかなりの大きさが要求される・・・・・・・。

(関東地方の面積32,420 km²(yahoo!検索による)の約2.5倍に相当する)

<関連記事>

ウィキペディア 静止軌道 

 

以上の結果から方向性を少し変えて、

国際宇宙ステーション(以下「ISS」)などがとぶ低軌道2,000km以下では必要な直径が小さくなるはずで、

[静止衛星で月を隠すための大きさ その二]

月と地球間の距離÷低軌道の高度≒384,400 km÷2,000km≒192.2=D

月を隠すために要求される衛星の直径=月の直径÷D≒3,474.2km÷192.2≒18km

ちなみにISSの大きさが73m×108.5m(ウィキペディアより)で高度は400km

ISSと同じ軌道まで高度を下げて計算すると、

≒384,400 km÷400km≒961=E

月を隠すために要求される衛星の直径=月の直径÷E≒3,474.2km÷961≒3.6km

だいぶ現実的になってきた‼?

<関連記事>

低軌道 ウィキペディア

国際宇宙ステーション(ISS) ウィキペディア

[考えられる問題]

<<温度と気圧>>

高度400kmは一応宇宙空間と呼ばれているが大気圏でいうところの「熱圏」

その名の通り熱いところで数百度から条件によっては2000℃に達する。

しかも極薄くではあるが空気(主に酸素)が存在している。

ただ気圧は1億分の1気圧なので衛星に対する抵抗などの大きな問題にはならないと思われる。

高度2,000kmの場合は大気圏外宇宙に当たるので太陽が当たっているときは割と高温で陰になると-200℃を下回る。

ただし、この高度を飛んでいる人工衛星があるのだから温度と気圧は問題なく有るとしたら別の要素(例えば直径18kmという大きさなど)だろう。

<<人工衛星の大きさ>>

月を隠すために必要な大きさは高度2,000kmで直径18km

高度400kmでも3.6kmになる。

ただ、宇宙空間の推進力として帯電ワイヤーを用いた太陽帆で全長50kmと言う構想もあるくらいなので直径18kmは可愛いものだろう!?

(現実的なアイデアの太陽帆についてはJAXAが計画している対角線20mの正方形型の太陽帆)

<関連記事>

長さ50kmの帆に、太陽風を受けて進む宇宙探査機 WIRED

小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」 JAXA

<<人工衛星の推進力>>

月と地球の位置関係は一定ではない。

そのため月の光を遮るときは前段階として軌道上を移動しなければならない。

ロケット推進力を利用するとしたら何度も利用することは現実的ではない。

移動にかかる燃料の量は相当なものでそれをロケットやシャトルのようなもので補給するのはコストがかかりすぎる。

一番現実的(?)なのは先に登場した太陽帆自体を利用して観測するターゲットの日付と場所を設定しておく。

(太陽帆自体は宇宙空間を移動するための手段として考えられたもの)

そして、予め太陽風を太陽帆で受けられるタイミングを使って移動させておく。

(当然、通信手段も確保するはずなので電源となる電池を太陽光を使って充電することも怠らないでおく)

これなら打ち上げの時以外の個体もしくは液体燃料を節約できる。

<<対人工衛星・スペースデブリ問題>>

通常は帯電ワイヤーを格納し小型化するとはいえ軌道上の移動や月の光を遮るときは4kmないし20km近い直径の帆を広げることになる。

当然、他の人工衛星とのニアミスを防止する監視や移動・稼働スケジュールの管理が必要になる。

また、帯電ワイヤーが大きいものになるほどスペースデブリ(超高速で移動する宇宙ゴミ)との接触>下手をすると予想外の落下という恐れがある。

このスペースデブリが一番やっかいな問題になる可能性が高い。

<関連記事>

スペースデブリ ウィキペディア

<<倫理的問題>>

このバカでかい帆を持つ人工衛星でもピンポイントに近い場所でしか月の光を遮ることはできない。

それでも「十五夜お月さん」や「中秋の名月」を見たい人もいるはず。

そうでなくても月見を望むものはいるはずで、その月を隠してしまうのは倫理的問題が生じかねない。

しかも、このプロジェクトには莫大な国家予算を投じる必要があり、

「そんなものに血税を使うのか!?」

という声が一つや二つ・・・・いや、それ以上に上がるはず。

スペースデブリと並んで大きな問題になりそうなのが倫理的問題だ。

[最後に]

問題は大小有りそうだが養老孟子氏(日本の医学博士・解剖学者・東京大学名誉教授・作家)の言葉を借りれば、

「人間が考え付くものは時間がどれだけかかるかは別として実現する」

なので仮に実現するならプロジェクト名は、

「月光食衛星」

これしかない。

【最後まで戯言にお付き合い頂きありがとうございます。】



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