日本においては、昔からある「甘え」の文化が、極端に表面化していると考えられます。(ペイレスイメージズ1 / PIXTA)
昨今、子供たちによる殺人事件が増えています。あどけない年頃の男の子や女の子が、「むかついたから」という理由で簡単に人を殺しています。また、学級崩壊やいじめの問題も深刻です。それらの背景には、家庭環境や教育現場の問題が指摘されることが多いですが、日本においては、昔からある「甘え」の文化が、極端に表面化していると考えられます。
一昔前に流行った「暴走族」は、人目を引く派手な衣装に身を包み、爆音を轟かせながら集団でバイクを走らせていました。人里離れた場所でやってくれれば、誰も文句を言いませんが、彼らはわざと街中や住宅街を走り抜け、警察を挑発したりします。
それはつまり、誰かに「見てほしい」からであり、注目してもらいたいという気持ちが強いからです。「注目されたい」という気持ちは、「母親に対する幼児の甘え」に由来するといえます。
土井健郎(どい たけお)氏は著書『「甘え」の構造」』の中で......
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「甘え」の文化
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