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貧しい人々を支えた母の偉業のうち、最も忘れ難く、いまだ記憶に新しいのは、そのうちの2つである。1つは、寒風が突き刺すような真冬の夜のことだ。その夜、物乞いになった数人の貧しい人たちが、崩れかけた洞窟の中へ入り込んでいた。もう床についていた母はそれを知ると起き上がり、私たちを連れて、私たちと同じくらい貧しい彼らに会いに行った。
今でも鮮明に覚えているのは、母に付いてその壊れ洞窟まで来たときのことである。洞窟の口は、中にいた彼らによって麦わらやアワ殻で塞がれていた。母が手でそれらを取り除いたとき、目の前に現れた光景は切ないものだった。ほの暗い月光が照らすのは、様々な年齢の男女8人が身を寄せ合う姿。母は、ここにやって来た目的を告げると、入り口を塞ぐわらを取り去った。その時、彼らは驚きのあまり口も開くことなく、ただ私たちをしばらく見てから、互いの顔を見合わせた。
だが、母の言葉を聞くと、彼らも安心した様子だった。貧しい人々(もちろん私たちも含む)は、その夜私たちの洞窟にひしめくことになった。オンドルの上から地面まで、どこも人であふれていた。
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