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京都の町屋リフォーム工務店ブログ

数寄屋建築を中心に社寺、茶室、住宅、店舗の設計、施工と町家再生を手掛ける工務店の活動報告

あらかべ(荒壁)

2006年04月23日 | 建築用語
■あらかべ(荒壁)

地方地方によって解釈が違いますが、
粘性の高い砂混じりの粘土に乾燥させた藁を混ぜ水捏ねしたものを
小舞竹(竹で作った下地)に塗り、
裏側から裏返し塗りをして仕上げた壁のことを荒壁と言います。

また、荒木田土に荒苆(あらすさ)を交ぜて練ったものを
塗るものを荒壁とも言われています。

荒壁は、調湿性能が高く、断熱材の役割も果たし、
筋交いの替わりとして漆喰で仕上れば美しい壁になります。
ただ、欠点としては、荒壁の乾燥に時間がかかり、現在の建物の
工期を考えると、適さない場合が多い。


■あらきだつち(荒木田土)

荒川沿岸の荒木田原から産出する土で、
壁や屋根瓦葺下地に荒苆(あらすさ)を混ぜて用いられます。
この土は粘着力があるので
壁の下塗に適していると言われています。


■こまいだけ(小舞竹)

土壁の下地に使う細かく割った竹のことを言います。
柱に小さな穴をあけ、小舞竹といわれる割竹を横に渡し、
さらに竹を交差するように組んでいきます。
小舞竹と小舞竹の交差する部分はワラや棕櫚(しゅろ)縄で巻くのが
一般的ですが、最近は手間を省きビニールで巻くこともあります。
ビニールで巻くと耐久力がなくなるので、弊社ではワラで巻いています。


京都の工務店 山中工務店
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