カタクリの花

2009-04-17 17:34:11 | Weblog
木立の間にカタクリの群生がある
ここは信州岡谷の県立出早(いずはや)公園 古くからもみじの紅葉の美しいことで知られている。

かたくりの名の持つやわらかい響きに魅かれて訪れてみると、名にふさわしい可憐な立ち姿で迎えてくれた。
日差しだけはきついこの頃の陽気で、日向では汗ばむ程だが木立の間はさわやかな風が吹き抜けて
花達が踊るように揺れている。

日向の花はあまりの日差しの強さにギブアップの態で、くるっと花びらが丸まって・・・
はなびらを手に例えるなら、頭を日差しから守っているかのようだ。
水分が奪われてしまっている苦しい姿だろう。

片栗粉に連想が飛ぶが、やはり江戸時代頃まではこの花達が主役だったみたいだ。
畑一面にカタクリを育てている様はきれいだっただろうな。粉にまでのご苦労も考えずに
風景情景としての群落に思いを寄せてしまう。

赤そばの畑・・・韃靼蕎麦と云ったっけ・・・やはりきれいだったな~
そして水芭蕉も・・・戸隠鬼無里も尾瀬も・・・群生した花々の美しい季節が続く

花咲き花散り

2009-04-16 19:39:55 | Weblog
どかーんと暑い位の日々が続き、あっという間に桜も満開に・・・
心待ちしてるわくわく感的な情緒というか咲きほころびて溢れていく喜びのようなものが
あっけにとられてしぼんでしまった無情感

そして早くも散り始め・・・こんな世には未練など無いかもしれないけど
ひかりのどけき春の日にしづ心なく花の散るらん・・・のような余韻も無く
いかにもさびしい

潔く散るのは桜の花ばかりではないけれど、はらはらと風に吹かれて舞う美しさに
日本男児の本懐とした軍国の時世もあった。そんな世の中も見つめてきたんだろうな
この満開の桜の古木も

植物と人間がコミュニケーションを持てたらどんなにか素晴らしいだろうか
犯罪も事故も少なくなるだろうな でもやはりえらいことになってしまうよな
人間の身勝手さをあげつらわれて身の置場の無くなる様な気がする

彼らの間では人知の及ばないコミュニケーションは行われているだろうし
森林の中では樹々に見つめられている気が気配がする

かっての熊野大社の立地場所は幾本かの川の合流点の中洲のような場所であったけど
思いを遡れば、欝蒼とした美しき樹々に囲まれ、清らかな水が寄り集まり川霧が湧くその場所を
神宿る麗しき地とみた古代の人達の感性の豊かさ、自然に対する畏怖畏敬の念の深さを知る

人の命の長きを越えて世を見つめ立つ彼らの偉大さに賞賛を!