エニアグラムについて考えるブログ

ここはひとつエニアグラムについて考えようということで、Facebookとの同期を前提に作成したブログ。

エニアグラムとモノアミン

2012年07月05日 19時22分40秒 | エニアグラム補足知識

ではお待ちかね、ちょいちょい質問をいただく脳内物質の話です。

はじめて「書くほどの意味があること」を書きます。

 

「タイプは脳内物質の活性度によって決定される」という仮説があります。

 

元の文章はこちら。米国the ENNEAGRAM INSTITUTEの記事です。

英語力と根性のある人は解読してみてください。

(ちなみに、NOREPINEPHRINE≒ノルアドレナリンです。

 日本人がアドレナリンと呼んでいるものを、アメリカ人はエピネフリンと呼びます。

 同時期にいろんな人が発見して、各自勝手に命名してしまったようです)


さて、ここで取り上げられているセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンは

すべて「モノアミン神経伝達物質」と呼ばれるものです。

この三つは、モノアミンの中でも、特に、うつ病との関係が取りざたされており

昨今では、これらが減ってるからうつ病になるんじゃねえかってなことで

・SSRI(セロトニン減らさない薬)

・SNRI(セロトニンとノルアドレナリン減らさない薬)

・NDRI(ノルアドレナリンとドパミン減らさない薬、日本にはありません)

など、色々な『脳内物質を減らさないようにする抗うつ薬』が出ています。


 

 ※そもそも神経伝達物質が何か、ということについて。

  人間の神経とは、大体、電気のコードみたいなもので、

  あっちから流れてきた電気を、こっちに伝えるようにできています。

  ただし、ところどころに「線がつながっていないところ」があり、

  「電気が流れてきて、線が終わったら、そこから神経伝達物質が出る

   →近くにいる線がそれを感じ取れたら、その線が自分で発電して電気を流す」

  というようなことが可能な構造になっています。

  この神経伝達物質にはたくさん種類があり、神経によって、

  出せるもの・感じ取れるものが違います。

  ですから、神経内では、くそ狭い所で複雑な接続がなされており、

  昔の東京証券取引場のように

  「なんだか、えらいいろんな情報が飛び交ってるけど、

   俺は俺のほしい情報だけ拾えてるし、伝えられてる」

  というような奇跡的な現象が起こるのです。たいしたものです。

 

さて、ENNEAGRAM INSTITUTEの記事を見ると、

・センターによる分類は、ノルアドレナリンに対応する。

・ホーナイによる分類は、ドーパミンに対応する。

・ハーモニクスによる分類は、セロトニンに対応する。

というようなことが書かれています。

 

では、これについて、神経伝達物質の特徴について補足しながら見ていきます。

【センターによる分類:ノルアドレナリン】

ノルアドレナリンは、『闘争か逃走か』のキャッチコピーで知られるホルモンで、

目が覚め、心臓が早く打ち、脂肪が燃え、ドッと血が巡るような感覚を呼び覚ます、

あんまり出すぎると不安で具合悪くなるホルモンです。

・ヘッドセンター(5,6,7) ノルアドレナリン高活性

・ハートセンター(2,3,4) ノルアドレナリン中活性

・ガッツセンター(8,9,1) ノルアドレナリン低活性

なんとなく、タイプ8とか、ノルアドレナリン多そうな印象ですけれども、

出すぎると不安になるというのがポイントです。

 

【ホーナイによる分類:ドーパミン】

ドーパミンは、嬉しいこととか、達成感があると出てくるホルモンです。

また、ドーパミンが出ることで、やる気が出ます。

ですから、「ほめて育てる」というのは、

「ほめて、喜ばせて、ドーパミンださせれば、やる気が出る」という

非常に理にかなったやりかたであるということです。

ちなみに、麻薬みたいなもんですので、出すぎると幻覚が見えるそうです。

・自己主張型(3,7,8) ドーパミン高活性

・追従型(1,2,6) ドーパミン中活性

・遊離型(4,5,9) ドーパミン低活性

どう見てもやる気順です。すぐ覚えられますね。

 

【ハーモニクスによる分類:セロトニン】

セロトニンは、脳内幸せ物質です。お花畑系ホルモンです。

実際には、ノルアドレナリンやドーパミンを抑える働きをし、

一人で働く時も、作用する場所によって全く逆の結果を出したり

かなり複雑な仕事ぶりを見せるホルモンでもありますが、

要するところ「うふふあははホルモン」です。

出すぎると、熱が出たり震えたり吐いたり最悪死んだりします。

・楽観的タイプ(2,7,9) セロトニン高活性

・中立的タイプ(1,3,5) セロトニン中活性

・反応的タイプ(4,6,8) セロトニン低活性

これも大体見たまんまかな。

 


「タイプ7は全部高活性」と覚えておけば、あとは導き出せるでしょう。

確かにうつ病からは最も遠そうな人たちです。

 

さて、勘のいい方はお気づきかと思いますが、

実はこの理論から、「対象関係論」が外れています。

もし対象関係論も、これに対応するのであれば

ヒスタミンじゃないかなと、個人的には思っています。

ただの雰囲気ですけど。アレルギーとかそれっぽいかなと。

 

(まあ、もっというと、

 個人的にはモノアミン「が原因で」精神状態を左右するという仮説自体に対して

 だいぶ懐疑的なので、この仮説もどうなんだろう、という気はします)

 

では、今夜はここらへんで。おやすみなさいよ。

次回以降何しようかな…


ハーモニクスによる分類

2012年07月01日 21時59分15秒 | エニアグラム分類

さて、ハーモニクスによる分類です。



・楽観的タイプ(2,7,9)図中の赤
・合理的タイプ(1,3,5)図中の青
・反応的タイプ(4,6,8)図中の緑

では毎度のように、エニアグラムで幸せ子育てから、
簡易タイプテストの、選択肢グループ2を引用します。

楽観的タイプ:選択肢X
私は、物事は結局なんとかなるのだから大丈夫だ、と思う。
楽観的な見積もりが裏目に出て対応が遅れることもあるが、
嫌なことばかり考えるより、明るい気持ちでいたほうがいい。


反応的タイプ:選択肢Y
私は、実際には、多くの人が思うよりずっと繊細だと感じる。
警戒心が強く、マイナスの感情、あるいは本能的な『嫌な予感』を、
強くはっきりと感じる。常に最悪の事態を視野に入れたい。


合理的タイプ:選択肢Z
私は、判断するとき、感情に左右されたくないので、冷静かつ論理的であろうとする。
冷淡だと非難されても、気持ちがどうかということと、
問題をどう処理すべきかということは、分けて考えたい。


この分類はとってもわかりやすい分類です。上の引用だけで完全に事足りるでしょう。
でもそれだけでは話にならないということだそうなので、もう一段階、噛み砕きます。

・楽観的タイプ(2,7,9)
「問題が起こった」と認識した次の瞬間、
「ま、なんとかなるよね。さあ、どうしようか」と考えるタイプ。
小学校のとき通信簿に「明るい」とか「朗らか」とか書かれたような人たちであり、
また、本当にその通りだよなあ、と思う感じの人たちです。根っから明るいです
(ただし「陽気」「ラテン系」とは限りません。草食系・癒し系も多数おります)。
もちろん生身の人間なので、陰の部分はあります。たっぷりあります。
必要があればどっぷりつかることだってあります。
ただ、日常のなかでは、そこにわざわざ光を当てようとしない人たちです。
辛いから避けているケースもありますし、それをしても仕方ないと思っているケースもあります。
ポジティブシンキング。

・反応的タイプ(4,6,8)
「問題が起こった」と認識すると同時に「ヤバい!」と強く感じ、
もうその瞬間に真剣な、たいへんだモードにシフトチェンジするタイプで、
ことによっては悲観的(「もうだめだ」とか感じやすい)なことさえあります。
自分に陰の部分があることをよくわかっていて、だから逆に明るくふるまうこともあるでしょう。
相手の言い方に棘があったり、説明に引っ掛かる部分があると、
ていうか、もはやそんなものがなくても、そこばっか気になっちゃう。
リスクを重くみて(だからといって安全策をとるとは限りませんけども)、
すごく、こう、「問題」を「問題」として重大に捉える人たちです。
『感情的な反応』をむき出しにすること≒真剣に向き合うこと、と考える人たちです。

・合理的タイプ(1,3,5)
「問題が起こった」と認識すると、「はいはい解決しましょうね」となり
「問題はコレ、こうなると解決、だからこれをこうしますよ」と、
合理的に、淡々と、「問題を解決」することに重点を置くタイプです。
感情の問題の優先順位は低く、後回し、そっちのけになる傾向があります。
感情的な反応や楽観的な見通しは、判断の邪魔になると考えるのか、
冷淡だ、とか、ドライだ、という印象を与えることが多いかと思います
(むしろ、ネクラと言われるような人は、反応的よりこの合理的に多いかもしれません)。
比較的、喜怒哀楽の起伏は小さめです。なんか機械的で無機質なイメージ。
「納得する」「すっきりする」より「問題がなくなる」を優先します。
自分自身に対して、「効果的」であることを求めます。

この分類は、比較的はっきり分かる方が多いと思います。
自分が世界標準だと思っているケースでも、
「なんでみんなあんなマイナス思考なんだ?」って思うとしたらたら楽観的、のように
差し引いて客観的に考えることも難しくないと思います。

さて、今夜はここまで。おやすみなさい。