縁側間倉の細々手帖

ゲームのアイデア提案(フィクションゲームノート)とバランス等の考察が中心
既存のものを闇鍋するほうが得意

【MHRise:SB】天衣無崩ってどんなスキル? 考え方

2023年04月22日 21時32分40秒 | 考察
天衣無崩。
アマツマガツチと共に登場したスキルであり、その強さと姿を彷彿とさせる代名詞たりえるスキル。
 
今回は天衣無崩の強さ……ではなく、天衣無崩を取り巻く環境の話をしたいと思います。
「どう使えばいいのか判らない」ではなく「だから自分は使う/使わない」へとステップアップするための参考になれば。
 
まず天衣無崩の効果を確認しましょう。
交戦中、一定時間吹き飛びを受けず一定距離内に留まることで発動
発動までの時間
SLv1 SLv2 SLv3
30秒 15秒 15秒
常時効果
SLv1 SLv2 SLv3
スタミナ消費軽減、被ダメ軽減 スタミナ消費軽減、被ダメ軽減 スタミナ消費無効、被ダメ軽減、斬れ味消費無効
疾替え時効果
SLv1 SLv2 SLv3
斬れ味回復、リロード 斬れ味回復、リロード 状態異常解除・軽減
ざっくりこんな感じです。
攻撃的な効果は斬れ味やスタミナなど継戦能力に寄っており直接ダメージが増えるものでらありません。
それでもその効果は非常に高く。単体で見れば優秀な効果であることは間違いありません。
 
しかし今回の本題であり、天衣無崩が流行らない原因は「疾替え」にあります。
疾替えといえば入れ替え技のセットである「書」を切り替える要素であり、書とバフ効果が連動している強力なスキルがいくつか存在していることはご存知だと思います。
具体的にこの「疾替え」周りのスキルは3つの種類が存在しています。
書によって異なる効果を受けられるもの 業鎧【修羅】、伏魔響命
書の切り替えをスキルのモードに例えたもの 激昂、龍気変換、狂化
疾替え自体に効果を与えるもの 疾風の息吹、合気、天衣無崩(お団子疾替え術)

このうち前者2つは「疾替えを抑制することでメリットを得るスキル群」です。
それに対して天衣無崩の属するスキル群は「疾替えを積極的に使うことでメリットを得る」ものになっています。
コンセプト自体が真反対になる抑制型のスキルが幅を利かせている現環境では半端な強さでは太刀打ちできないわけです。

 

それでは、ここまでの話を下地に天衣無崩を使いたい時にはどう考えれば良いのかを考えてみましょう。

その前に、上で「天衣無崩は疾替えを積極的に使うスキル」と紹介しましたが、これは50点の答えです。
何故ならそれはLv2までの話であり、Lv3では疾替え時効果が常時効果に吸収されるためです。
従ってLv2までとLv3の2つのケースに別けて考える必要があります。
しかし、Lv3での運用は構築的にも運用的にも大きく難を抱えているため、ここでは扱いません。あしからず。
(Lv3運用はスキル/天衣無崩 - モンスターハンター大辞典 Wiki*が十分に深掘っているようです)

では改めて、相反の関係にあるスキルについて考えます。
特に取り返しの付かない状態になるのは伏魔響命です。
従ってこれは完全に除外します。

続いて激昂変換と狂化奮闘の2つですが、疾替えでリセットされますが大抵の場合は再度疾替えを行えば問題はありません。
ただし、この2つは装飾品が出ておらず天衣無崩と両立した装備構築そのものが難しいことが大きな課題になります。

また、スタミナ消費については今しがた挙げた狂化奮闘が強力なライバルとなります。
狂化奮闘と特に相性の良い双剣と弓のうち、双剣は奮闘から得られる達人芸と鉄蟲糸技による斬れ味回復を両立するため斬れ味の面でも勝ち目はありません。
運用は多少異なりますが、基本的にこれら2武器種については狂化奮闘には太刀打ちできないと思っていいでしょう。

以上から、伏魔響命と狂化奮闘以外で天衣無崩の使い道を模索することになります。

続いて、天衣無崩だからできることについて考えます。

天衣無崩は疾替えというかなり小さなアクションで斬れ味を50も回復し、なおかつこれにクールタイムはありません。
このことから斬れ味消費が極めて重い部類であるフルバースト型のガンランスですら業物なしで運用が可能で、納刀にデメリットのあり砥石が使いづらい場面でもそれを超越して斬れ味を維持できます。
また、ボウガンでは斬れ味の代わりにリロードを行うことができます。こちらもクールタイムはありません。
ただよっぽどリロードが遅くない限り普通にリロードした方が早いため、これは疾替えであることを活かす必要があります。

最も有名なのは合気を利用するフルバースト型のガンランスです。
これは元々合気を常用していたところに魅力的な効果を付与するスキルが登場したために発生したものですが、
上の表のように疾替え自体を強化するスキルは意外と多く、疾風の息吹の繋がりを探ると更に鬼火纏or泡沫の舞&災禍転福にも通じます。(流石にスキルが重いですが)

また、疾替えを「朱蒼の書を切り替える動作」として捉えた場合は、チャンスタイムに切り替えを行う際に「斬れ味が落ちている」「リロードが必要」という状態を解決してくれます。
このときには先駆けも利用して適当な位置まで移動できればなお良しです。

もう1つ、狂化奮闘と異なりダメージを受けることは許容でき、またダメージ軽減効果もあることも特徴です。
超高ランクの傀異化モンスター相手にアーマー受けの択を取るリスクを大きく緩和してくれることが期待できます。
要検証項目になりますが、天衣無崩のダメージ軽減効果はガード時の超過ダメージにも適用されているように感じます。(気の所為の可能性もあります)
特別討究クエストともなれば相当の攻撃力であることが予想されるため、これに対する優秀な対抗手段の1つとして捉えて良いでしょう。
(ことアーマー受けについては剛心の適応対象外のため、確率に頼らないものとなると防御と天衣無崩くらいしか頼れるものが無いのです)

この辺りの特長から「天衣無崩ならば何ができるか」を考えることで自然と「どのような構成で、どういう動きをすれば良いのか」の道は開けてくるはずです。
自分もまだまだ模索に至れていないため、まずは今の得物であるガンランスと笛を比較しながら考えて行こうと思います。

 

それでは、皆さんの参考になれば幸いです。


【MHRise:SB】ガンランスはガード武器か?【思うに】

2023年01月19日 21時44分30秒 | 考察
ときに、「ガンランスはガードができるから」という言葉をよく聞きます
確かにガンランスは大きな盾を有しておりガードの効力も高いのでこの言葉は間違いでも無いのですが……
何か腑に落ちない、「認識が違うんだな」と思うことが多々あります

そんなわけで今回は自分の感じている「ガード武器」についてガンランスでの現実について書いていきます

まず、最初に認識を明らかにするために1つ大きな事実を記しましょう
何を隠そう、「ランスは長らく回避武器でした」

ランスほどガード武器らしい武器は無いじゃないかと思われるでしょうが、ランスの盾はシリーズの大半において飾りでした
今回はランスの歴史を語る回ではないので省略しますが、この原因は「ガードを織り交ぜた行動よりも回避を織り交ぜた行動の方が強かった」ことに尽きます
ガードができることは「ガードという選択肢がある」点では確かな強みなのですが、ガード武器か否かは「武器種の持つ選択肢の中からガードが選ばれる(≒ガード運用が主流である)」ことで初めて決定されるわけです

そんなわけで、ガンランスの話に戻りましょう
ガンランスは現在では3つの理由によりガードを使わない戦い方が主流となっています
その理由を箇条書きするとこんな感じです
・ガード性能スキルのコスパが悪い
・ガードを織り交ぜるアクションが相対的にかなり弱い
・リバースブラストを軸とした動きが強い

特筆すべきなのはリバースブラストです
このアクションはRiseの時点では(ガード性能を参照しないことも含めて)非常に強力だったガードエッジを軽く駆逐するほどの強さを持っており、なおかつ入れ替え枠の都合でガードエッジとの選択になります
どのくらいリバースブラストが強いかと言えば、Riseの頃はTAで最下位常連だったガンランスをそこから救い上げるほどの強さがあります
(それも、ガンランスはver.10.0での強化が乏しい組だったにも関わらずです)
加えて、ガンランスはランスと異なり「ガード性能を底上げする効果を持つアクション」を一切持たないため、「わざわざ重いガード性能を高めるよりリバースブラスト(と合気)に特化する」方が向いている武器種でした
こうして現在のガンランスは盾を保険程度に考えて、基本的にはガード以外の方法で攻撃を捌いていくのが主流になっています

果たして、「ガンランスってガード武器だよね」的な言葉を聞くと(そういう意図ではないと解っていても)こうした背景が頭を過ぎってついつい否定したくなってしまうわけです
場面によっては応急手段としてガードは役立っているので更に内心複雑です

ちなみにガンランサーとしてこの動きにただ納得しているわけではなく、ガード運用が強くなって欲しいとは強く感じています
ガードリロードやそれと関連した水平付き、砲撃、そして竜杭砲が強化されることを切に願っています

今回のまとめ
○ガード武器か否かは「ガードを活かした運用が主流か」で決まる
○今作のガンランスは「ガードを活かしていない」ためガード武器とは言い難い

余談
実はRiseより前(特にWorld以前)のガンランスは基本的にはガードの強い武器種でした
というのも、3rd〜XXのガンランスは「斜め砲撃(or真上砲撃)から踏み込み突き上げ」の派生を持っていたことと、4以降は更に「ガードから直接派生できる踏み込み砲撃」を持っていたためです
(当時ガンランスで最も強い行動は水平突きと切り上げの組み合わせだったので、これへの連携が早いこの2つのアクションが非常に有益でした)
Worldではこれら両方を失った代わりにガード性能の装飾品が軽かったため相対的にガードの強い環境でした(フレーム回避が弱いシステムなのも大きく影響しています)
IBでは攻撃の高速化や複合装飾品の登場によって回避性能が強くなっており、回避型優位の相手も多く生まれていました
Rise/SBではガードエッジやリバースブラスト、合気などガード性能に依存しない防御行動が主流なので回避型でもガード型でもない運用が主流です

【MHR:SB】攻勢というスキルはどういうものか【スキル考察】

2022年07月17日 05時37分00秒 | 考察

スキル:攻勢とは

今作初登場の「攻勢」というスキルがあります。

名前からは想像しづらいですが、MHF-Gにあった「状態異常追撃」のようなスキルで
「攻撃対象が毒状態、または属性やられ状態の場合、攻撃力と会心率がアップする」という効果になります。(絶対に状態異常追撃の方が解りやすい)

このスキルがどの程度を強さがあるのか、相対的な数値で測るためには比較をしてみるのが一番手っ取り早いですね。

代表的な火力スキルとの比較

特徴や数字を見て真っ先に比較候補になるのは「連撃」と「挑戦者」かと思います。
連撃は「装飾品が存在しないが、護石では登場している」ことと「最大SLvが等しく、SLv1が最も効率が良い」という点が類似しています。登場時期も近いですね。
挑戦者は「戦闘中特定の期間だけ発動している」ことと「最高レベルでの数字がよく似ている」ことから連想されるものですね。
それぞれを比較して考えていきましょう。

連撃と比較する場合、攻撃力+10という数字は先程名前を挙げた「連撃」のSLv1と同一の攻撃力加算であり、発動条件と属性値も加味すれば連撃の下位互換です。
一方でSlv2以降は連撃が物理属性の両取りとして純粋にアッパーされ、攻勢は攻撃と会心率の物理二刀流の形になります。
担ぐ武器にもよりますが、属性をきちんと選んだ場合は連撃、属性を意識しない場合は攻勢と差別化されているように思えます。

挑戦者と比較する場合、挑戦者は最大となるSlv5で攻撃力+20&会心率+15%と攻勢Lv3の数値を逆にしたスペックを持ちます。
計算上、スキルを加える前の攻撃力が400未満ならば挑戦者の方が高い効果が期待できるため、現環境では挑戦者の方が優秀な火力スキルと言えるでしょう。

これら2つのスキルと運用面を比較すると、
連撃は攻撃が当たりさえすれば少なくとも+5という最低限のバフが得られるのに対し、攻勢は実際に「毒or属性やられ」を発症させる必要があります。結果、明らかに有効時間で連撃が優位です。(連撃が十分機能しない武器種・運用では毒を維持することはそれ以上に難しいため、実用上は攻勢が連撃を上回ることはほぼありません)
挑戦者の発動条件である怒り状態は戦闘の半分以上は効果が発生していると考えて良いでしょう。一方で毒状態は一般的に30秒と持たず効果が消滅します。詳細は後述しますが、毒には向かい風がとにかく多く維持は非常に難しいと言えます。
このように運用面からも攻勢というスキルは費用対効果が高いとは言いづらいものになります。

毒の維持は難しい

挑戦者との比較でも触れましたが、今作の毒状態は非常に維持が難しいものになっています。
過去作では「毒は短時間に与えるダメージは小さいものの効果時間が長く、継続ダメージにより最終的なダメージは半端な属性値を上回る効力がある」ものでした。
Worldからの頃にはごく一部を除く多くのモンスターは毒状態が効果時間が半分以下まで下がった一方、時間あたりのダメージが大幅に上昇しています。
Worldをシステム的基盤とするRiseでもその点は変わりなく、大抵のモンスターは25秒しか持続しません。
Riseからは過去の「毒状態でも毒蓄積はされる」という仕様を取り戻し多少の追い風を受けていますが、それでも耐性が回数に伴って上昇していく中で常に毒状態にし続けるのは至難の業です。
そしてトドメに傀異化モンスターは軒並み体力が多く(毒属性が活躍しにくく)、状態異常耐性自体が高いという特徴があるため二重に向かい風を受けています。

これに対し、公式からの回答は「毒状態の時間を延長するスキル」すなわち「霞皮の恩恵」(Worldではシリーズスキル「毒ダメージ強化」)の実装です。
毒の効果時間が2倍になるこのスキルがあれば「毒を維持する」という観点から見れば毒属性値が2倍以上になったと思ってもらって相違ありません。
「霞皮の恩恵」を持つオオナズチの防具が「攻勢」スキルを多少なり持つことから、これを前提にした運用を勧められているように思えます。
毒ダメージがどれほど頑張れるのかにもよりますが、実用的になる可能性を捨てるには早いと考えています。

ただちょっと待って欲しいんですよね。ナズチ防具のスキルの配分に異議ありです。

「霞皮の恩恵」が全ての元凶

ナズチ防具は足に「霞皮の恩恵」のSPが集中しています。そしてエスピナ防具の足は攻勢を構築するのに優秀なスキルが多く集まっている部位でもあります。
そのため「エスピナ足の優秀なスキル構成を選ぶ」か「霞皮の恩恵を選ぶ」かの致命的な2択を迫られることになります。
攻勢スキルはエスピナ防具とナズチ防具の2つにしか搭載されていません。その中で喧嘩をされては組めるスキルも組めなくなります。
事実、自分の護石(攻勢2,スロット2,1)では霞皮の恩恵を諦めた場合には攻撃7まで盛れましたが、霞皮の恩恵を積んだ場合は良くても攻撃3(Lv2スロット×3)しか積めない状態になりました。
流石にこれだけの差があると同じ武器でも攻撃力そのものに1割近い差が生まれます。その差を毒だけで覆すのは到底不可能です。

なお、霞皮の恩恵を採用した防具には「フルチャージLv1」「破壊王Lv2」といった「毒を運用する上では相性の良くないスキル」が発生しています。
本当に装備の組み合わせが絶望的に悪いのです。

つまり、現状で「他に劣らない実用的な攻勢装備を作る」ことが不可能、あるいは非常に困難な状態にあるといえます。
第一弾無料タイトルアップデートではナルガクルガ希少種が予告されエスピナス亜種も期待されていますが、それで大幅にスキルが伸びる可能性は低いと考えられます。
(それらの防具が既存防具を覆せるほど強力であったとしても、ナズチ足由来の相性の悪いスキル(フルチャージ)は野放しです。)
これはナズチ防具の問題のため、「霞皮の恩恵」スキルを持った防具や装飾品が新たに登場しない限りは根本的な解決を見込めないと言っていいでしょう。

この辺りはシリーズスキルが構築の幅を狭めていた理由をそのまま背負っている感覚がありますね。
固有スキルが装備の幅を狭めることは開発も理解しているでしょうに。
(そもそも過去作から混合装備が推奨されていた理由は「都合のいいSPを持つ部位を組み合わせて理想的なスキルを構築できる」ところにありました。
 シリーズスキルはその行為を否定する天邪鬼な存在です。その癖に二つ名防具のような優秀な組み合わせがほとんど存在しないので「シリーズスキルのために他の全てを捨てる」か「シリーズスキルをそもそも諦める」かを迫られたのがWorldおよびIBの発売時点の状況であったことは忘れてはなりません)

とはいえ、上記の通り問題は「霞皮の恩恵」スキルをナズチ防具が独占している現状が良くないのです。
この状態自体が解消されればそれ以外の状況は変わらずとも装備構築の自由度は格段に広がります。

しかしですよ、しかしです。

運営は期待させるだけの積み重ねを持っていない

結局はこれに尽きるのです。

実のところ、MHFでも同様に新スキルが登場したときには「そのSPを持つ装備・装飾品が少ない」という理由で使いづらい時期は短くありませんでした。
半年近い、もしくはそれ以上の時間を掛けて徐々に装備や装飾品も増え、ユーザ人気の後押しを受けながら徐々に環境に浸透していくことが日常茶飯事でした。

しかしそれはMHFがアップデートを前提とした数年単位の長期展開型のゲームだったからこそ実現したことであり、
その形式を実際に数年以上続けたという実績があったからこそ受け入れられていたのです。

しかし今のモンスターハンターではそうはいきません。
WorldからIBになるにあたってプロデューサーが変わり、Riseでもサンブレイクでもプロデューサーが変わり、
すでに完成度が高く人気のあるものが中心にあるためマイナーなスキルには見向きもされず(IBで起きた現象)、
サンブレイクでは長期展開自体に不安が払拭しきれておらず(Rise時代の負債が原因)、
挙げ句「属性遊びが楽しめる」旨の発言をしておきながらそれは数回のアップデート後の話で最初は「嘘」や「勘違い」と捉えられていました(IBで実際にあった事件)。

開発がユーザに説明する義務は無いのですが、期待や信頼をさせるだけの行動は起こさなければなりません。
「期待や信頼」を起こさせず、裏切られた経験がある。今まで通りの行動で「信じてくれ」というのは狼小僧のようにしか聞こえないのです。
間違っていないかもしれないがあまりにも待たされ過ぎた。期待外れだった。それが流行る前にユーザが環境を定義しきってしまっていた。

結局はモンスターハンターシリーズの広報が弱すぎるという話になります。
今までがちゃんとしていれば、こんな愚痴のようなコーナーなど必要なかったのです。

それでも不安は拭えない

仮に開発に大いにやる気があり、各種スキルについて変革をする予定があるとしましょう。
しかし、例えば「鋼殻の恩恵」や「炎鱗の恩恵」などは名前からして特定のモンスターに強く紐づいたスキルです。これが関係のない防具や装飾品として出てくるのは大いに違和感があります。
モンスターの関連性をそのままスキル名にした「伏魔響命」など新スキルでも同様のものが見られますし、「風神合一」についてはシステムレベルで装飾品にできるかが怪しいです。

もはやこれは「やる気」の問題ではありません。構造上の問題です。
「モンスター名を冠したスキル」「モンスターの生態に強く紐づいたスキル」を登場させるとこういうことになるのです。
(唯一MHF-G「紅焔の威光」というスキルは汎用スキルとして定着したことが期待を持たせているのが逆に質が悪いです)

おそらく攻勢は装飾品になるため改善は見込めますが、根本的な問題である「霞皮の恩恵」自体は改善がとても難しいと言わざるを得ません。

それでもその「難しさ」を破ってきてくれるのであれば、改めて「攻勢」というスキルがちゃんと強いのかを考えることができると思っています。

それでも今考えるのならば

熱弁になってしまったので、ちょっと冷やしていきましょう。

「攻勢を狙って霞皮の恩恵を積むと毒の強さがそのまま装備の強さになる」旨の話はしましたね。
これはあくまで「毒を使う人だけが攻勢を使う」場合の理屈だというのは気づいているでしょうか。

攻勢の適用条件はこうです。
「毒 or 属性やられ状態のモンスターを攻撃した時」
そう、発動のために毒に特化する必要があるだけでスキルの恩恵自体は攻勢単独でも受けることができるのです。

4人PTで挑んだとき、誰か一人が毒状態にすることに腐心し、ほかは攻勢の「強いところ」だけを得られるような運用は現時点でも可能です。
実際にエスピナ防具の胴、腕の部位はそれぞれ破壊王、剛刃研磨を積む上で優秀なところにオマケで攻勢も持っているという形になっています。(尤も、破壊王は人気が低い上に相性の良い血氣スキルがメルゼ防具の胴にあり、剛刃研磨はセイラー腰が優秀過ぎるため「勝手に攻勢も入ってきた」現象は起きにくくなっていますが)

この傾向が今後の追加モンスターでも継続されるようなら「勝手に付いてくる攻勢」を「より洗練された攻勢を活かす装備構築」が利用したり
「毒を使いたい」というプレイヤーの提案に「それなら装飾品で攻勢を付けていくね」といった流れも発生しえると思っています。

ただ、後者については疑問が残るんですよね。
なにせ現状「部屋」というものが十分に機能しておらず、Worldから引き継いだチャット機能や他人の装備を確認する機能が驚くほど使い勝手が悪いのでコミュニケーションがとにかく取りづらいんですよ。
その中で「示し合わせる」ことはできないのではないか、というのは開発の想定と大きなズレを感じる部分ですね。
その辺り救難信号の狩猟笛のようなものだなあと感じています。

PT単位で見れば可能性は感じるのですが、どこか片手落ちな部分のあるスキルだなあ、というのが考察してみての印象でした。

 

余談:前世の状態異常追撃スキルはどうだったか

攻勢のスキルにはモンハンの中で類似するスキルがあります。
MHF-Gに登場した「状態異常追撃」というスキルです。
あくまでモンハンの中に限りますが、攻勢の前世はこのスキルではないかと考えられます。

この「状態異常追撃」は「状態異常中に攻撃を加えると『自身の武器の状態異常値に応じた追加ダメージが発生する』」仕様でした。
このため毒に特化し毒漬けにした後、その状態異常値自体が攻撃力として転化するため、高い毒属性値が無駄にならない作りだったわけです。

その状態に「追加ダメージは肉質無視ダメージ」「毒の効果時間が全体的に長い(≒毒の効果量が低い代わりに常に霞皮の恩恵が働いた状態)」という事情があり、
MHFでは最大HPを伸ばさずに全体防御率と肉質を下げることで耐久力を表現していたため、この「肉質が低い」モンスターにピンポイントで刺さる例が報告されていました。(具体的に、超高難易度として登場した「極み吼えるジンオウガ」は「全体防御率が極めて低く」「肉質が十分に低い」モンスターだったため、毒状態が全体防御率を無視する仕様と合わせて有力な属性・スキルではないかと真剣に研究されていたことがあります)

それと比較して、攻勢はあくまで「攻撃力を上げる」ことに留まり、肉質の影響はきちんと受けることになります。(そしてこれは毒漬けにする戦い方に反しています)
そして今作は「全体防御率」という項目が事実上存在しておらず「全体防御率が下がり毒が強くなった」という現象が起きなくなっています。
そして何より、「毒状態を維持するために高い毒属性値を持つ武器を選ぶ」行為に対するリターンが用意されていないのは気がかりなところです。

今の効果に加え、毒属性値の何割かを攻撃力に加算してくれれば霞皮の恩恵の重さを考慮しても「強い」スキルだったと思うんですけどね。
非常に勿体ない話です。

最後に

個人的には毒属性に注目したスキルは特に大連続狩猟などにおいて面白いものだと思っており、(状態異常耐性が不細工に高い)傀異化ではないモンスターに対しては試す価値ありと判断しているスキルです。

兎にも角にも最初の大型アップデートが1つの分水嶺だと思うので、その結果を待ちたいと思います。
せめて装飾品になってくれると嬉しいですね。

以上で今回の考察を終わります。
長文お読みいただきありがとうございました。


Ver10.20更新での砲撃威力の変化

2022年06月29日 16時20分00秒 | 考察

とりあえずこれをご覧ください。

こちらは黒キュア(https://twitter.com/kenk03061?t=bAAfcWhWSqRXq_1FEpsr1A&s=09)さんが調査してくださったVer.10.20(R4/6/29日時点)での砲撃データを入力したグラフになります。(1枚目がVer.10.20,2枚目がそれ以前のデータです)

読み方としては縦軸が「武器攻撃力に対して砲撃の威力がどの程度の効果を持つか(スキルによる補正込み)」で、横軸が進行段階&Verとなっています。(1~7はHR。8がHR解放直後。9がVer.2追加武器。10がVer.3追加武器となります)

時間の都合レイアウトなどを考慮できない点はご了承ください。

少し前後しますが、今回の記事は主に「記録用」であり、どの程度の変化があったのかを視覚化したものだとお考えください。

結果としてMR突入時点では下位→上位に上がる以上の下地を得たこととなります。

ここからMRではどれほど大きな変化になるかは未知数ですが、滑り出しとしては悪くないと思いますが、

物理にはここから爆杭砲による攻撃力の乗算が入るはずなので、下落の一途を辿る可能性が高いでしょう。(少なくとも現在判明している限りでは砲撃ダメージを上げる効果はお団子砲術以外に確認されておらず、6→7の「砲撃レベルが上がる」ような大きな変化は期待できません)

とはいえここで何を言っても事前評価でしかありません。明日の解禁を待ちましょう。

ただ、今回の上がり幅は今までからするとかなり革命的であることは間違いありません。

未来は明るい、と言うと大袈裟ですが開発がガンランスの砲撃威力についてちゃんと考えているかを示す根拠になるでしょう。


短いですが、最後にお借りしたデータ(tweet)のリンクを示しておきます。



それではまた、MRのデータが出揃った頃にでも。


【MHRise】ガンランスのバランス考察と今後の推測

2021年04月17日 04時10分52秒 | 考察

先日、あるガンランサーにより各種砲撃の威力・ダメージが一通り判明しました。

(参考URL:黒キュア(月刊ガンランス)

今回はこのデータを用いて、以下2つの確認をしていきます。

  1. 進行度別の武器火力と砲撃威力のバランス
  2. 同じく竜杭砲、竜撃砲の威力のバランス

以上から、「今後の武器火力と砲撃威力のバランスの変化」を推測し、また「既に環境に出遅れつつあるガンランスが今後加速する方法」を提案していきます。

※重要なこと

この確認はバランスの決定ではありません。

あくまで実際にゲーム上で「どういうバランスの変化があったか」を確認するためのものであり、デザイナーがどういったバランスを想定しているのかの考察ではないことにご注意ください。

また、今回の設定はガンランス経験者である筆者縁側が独自に設定したスキル設定に基づいたものであり、実際にデザイナーが想定したスキルとは限りません。

以上より、ガンランスの現在にケチを付ける目的ではなく、これを基に要望とするものではありません。

あくまで1つの「分析」であり、実態との乖離については一切触れていかないことにはご注意ください。

また、後述しますがこれは「上位環境」の話です。下位環境は対象外としています。

ではまず最初の項目。

「進行度別の武器火力と砲撃威力のバランス」についてです。

これは、スキルを加味した各砲撃威力と、護符爪のみを加味した武器の火力(斬れ味補正や会心率、属性も考慮)の比較を用いていきます。

砲撃威力を用いる都合から、各砲撃種ごとに結果を見ていくこととします。

ただし、下位は全く参考にならないブレ方をしているため(おそらく里の進行度で見る必要があるが、それでも序盤はかなり怪しい)、上位のみを確認していくこととします。

(想定的にも、理想肉質を攻撃しにくくなるマルチの方がガンランスの適正が高く、実際にMHWではこの特性からマルチの火力は上位であったという報告もあるため、ソロプレイの選択肢が強い里≒下位は考慮すべきでないという考えからでもあります。)

というわけで、集めたデータがこんな感じです。

ここで、参考とした肉質は修練場のカエルの胴体の肉質(物理60/属性20)を用いています。

砲撃倍率は砲撃威力の固定値部分に関わっていますが、この計算は通常型とそれ以外で異なるため、それぞれの紹介時に改めて説明します。

なお、モーション値の参考には「40」を用いていますが、実際にはもっと低い可能性が高いです。(砲撃種にもよります。)

共通して、HR2のリノプロで砲術Lv2が確定でき、護符爪の登場タイミングは同一です。これについても考慮した結果を算出しています。

ただ、あくまで「割合がどう変化したのか」を確認するためのものなので、誤差程度の影響しか出ないものとして細かい設定は投げ捨てた値になります。

もう1つ、初期武器とガルク武器、モロコシ武器は攻撃力と砲撃レベルのバランスが大きく逸脱しており、算出結果にノイズが入りやすいことから以下の計算から除外しています。

オルトリンデも除外すべきだったかは結構悩んでます。

まずは通常型。

上述の通りHR2で砲術Lv2は共通しています。

通常型についてはガード性能の重要性が低く、HR5で発生する「胴をバサルSにするか、リノプロSにするか」の議論から脱出することが可能で

砲弾装填Lv2&砲術Lv3が現実的であると考えたため、これらを加味した威力(砲術により1.3倍、砲弾装填により1.2倍(ブラストダッシュ併用時のフルバーストの平均発射数5→6で計算)の合計1.56倍)としています。

これをグラフにすると以下になります。

砲術と砲弾装填が一気に伸びるため、HR5帯では大きく火力が伸びることになります。

HR6は砲撃レベルについては変化が少ないためここで少し落ち目になりますが、砲撃レベル4が大多数を占めるHR7ではやや上がり気味となります。

通常型は初期の威力が低めなぶん、砲撃レベルによる威力上昇がやや高めなこともあり、ここまでは体裁を保っている印象ですね。

ただ、7+(現時点でのラスボスクリア後武器)では相対的に砲撃レベルの伸びが悪くなり、下落を見せます。

このあたりで砲撃レベル5と通常の火力を併せ持った武器が出てくれるといいバランスを保ってくれそうですね。

お次は放射型。

こちらは運用が分かれ、運用方法にもよりますがガード性能の重要性が高めになります。

したがってHR5ではガード性能Lv3を重視して砲術Lvは2のままという解釈をします。(最低値がこれになりそうなので、これを参考に)

HR7で砲術珠【2】が登場しこの問題が解決するため、ここで初めて砲術Lv3として計算しています。

これをグラフ化したものが↓です。

HR5では放射型武器自体が3本しかなく信頼性に欠けるデータとなりますが、6で明らかに下落していることが見て取れます。

実はここ、2つの魔法があってちょっと結果がおかしくなっているんですね。

1つがHR5武器の武器火力。後に平均を載せますが、HR5の火力は平均から見て明らかに低くなっています。

もう1つがHR6武器の砲術火力。なんとHR5の平均より下がってます。レウス派生やカガチ派生などHR7に向けて放射3で一旦止まる武器が多くなり、平均的な砲撃レベルが低めになっています。

とはいえ、それを考慮してもHR4-5帯と6-7帯で火力が大きく異なることは事実です。HR6で竜杭砲と相性の良いガードリロードが登場しますが、関係があるのでしょうか。

何にせよ、今後の砲撃威力については大きく不安を抱く結果となりました。

3つめの拡散型。

こちらも放射型と同じくHR5ではガード性能を重視し、HR7で砲術が完成する想定をしています。

いつもどおりグラフ↓

放射と似たような傾向が見られますね。

実際にはHR7+の段階が存在するので5-6で伸びるというちょっと不思議なことが起きています。ここでは砲術レベルが上がっていないのですが。

当然ここにも魔法があり、これは拡散型の武器火力にあります。HR5-6共に拡散型の武器火力が明らかにヘタれてるんですよね。

結構大きな差になるためこれを補正してグラフを作り直したところ、↓の形になりました。

えっぐ、ひたすらえっぐ!!

7+でようやく全武器が砲撃レベル4に達するためか、なんとここで盛り返しを見せます。

というよりHR6とHR7で砲術レベルに差があるにも関わらず比較威力が一切変わらないって何事ですか。

実際にはHR5-6の武器火力はもうちょっとだけ(2%くらい)高くなりますが、この結果の前では誤差です。

完全に狙ったバランスしています。えっぐ!

ただ改めて、HR7での維持は砲術によるものです。HR7+帯以降の武器火力の伸び次第では遅れを取る可能性は十分にあります。

ここで砲撃威力関連のまとめ

  • 通常型:砲撃レベル5が早期に実装されれば維持できる可能性はある。
  • 放射型:HR6以降確実に砲撃威力が追いつかなくなっている。竜杭砲が一番強力なタイプなので、評価はこの時点ではできない。
  • 拡散型:砲術も込みでかなり理想的なバランスをしている。通常型同様、砲撃レベル5のタイミング次第でもあるが、砲撃ダメージの上昇幅を見直しが必要になりそう。
  • 共通:この計算は攻撃力に関わるスキルが一切無い想定(実際に業物を入れると組み込めない)であり、スキルによる攻撃力上昇に対して遅れを取る結果を如実に示している。

いずれにせよ、砲撃レベルが今後スキル火力の上昇も込みで上がっていってくれない限り確実に置いていかれます。

そういう意味でこのままのバランスを保つならば砲撃レベル5はかなり近く、スキルインフレによって上位ながら砲撃レベル6以上が見えてくる可能性は極めて高いといえるでしょう。そうでなければ砲撃はただ足を引っ張る存在になります。

一方で次に実装が決まっているオオナズチ、バサルモスがいる都合存在が推測できるグラビモスなど、物理に厳しい肉質を持ったモンスターが残っているのでそこでなんとかしてくるかもしれませんし、

Wと同様に全体防御率を固定ダメージが貫通する場合にはそこも砲撃火力の上昇と捉えることができるので存外維持する方法は残っていたりします。

(ただ、VJUMPがプレイした中で爆弾が72ダメージを出していたものがあり、固定ダメージが全体防御率を貫通しない可能性は結構高いと考えられます。)

いずれにせよ砲術レベル向上が望めない以上、砲撃レベルはダイナミックに上がり続ける必要があります。



さて、続いて竜杭砲と竜撃砲について。まずは竜杭砲から。

竜杭砲で注目するべきは放射型、拡散型の2つで、それぞれで見る必要があります。

ただ上記の通り放射型だけでは武器火力に偏りが出てしまうので、基本的な性質は同じになる通常型も混ぜてバランスを取っています。

というわけで放射&通常型からドン。

通常型でHR5、放射型でHR7のタイミングで砲術Lvが上がるためそこのみ維持していますが、HR4以降着実に火力が減少していることが明らかです。

現状のTAがほとんどガルク武器なので参考にしづらいのが割と本音ですが、今後正式に砲撃レベル5が見えたとしても「今更」になってしまうことは想像に難くありません。

どこのバランスがデザイナー的に適当なのかは不明ですが、そろそろ大幅にテコ入れをしないと放射型が死にます。

その参考になるのが武器の火力。これに追いつくようにすればなんとかなるという話です。

今回は数字の話になるので、グラフはありません。

どこを基準にするかにもよりますが、例えばHR4~HR7で砲撃レベルが1段階、武器火力は1.35倍に上がることを基準にしましょう。(7+は一時的な部分なので、今回の対象外とします。)

ここから求められる杭の物理部分の威力は、砲撃レベル3で14なので、砲撃レベル4では20が必要です。

とはいえHR8か9あたりで砲撃レベル5が出て欲しい(通常型や拡散型から暫定値)都合から、砲撃レベル4で威力18、レベル5で22程度あればいいと思います。

ちょうど砲撃レベル1-3が各+3、3-5が各+2になってるのでよれてる場合じゃないですね。

きちんと武器攻撃力に合わせて上げるとなればこのくらいは必要です。当然、爆発部分の固定ダメージももう少し伸び率を上げる必要があります。

続いて拡散型ドン

拡散型はHR5-6帯で攻撃力がヘタれてると書いた通りなので、ここも補正して算出しています。

拡散型の竜杭砲って威力の伸びが悪いんですが、砲術のおかげもあって思ったより火力が落ちてないんですよね。

とはいえスタン蓄積値も上がっていないのでもう少し上げて安定させて欲しいところです。

元データを書き換えて確認したところ、1Lvあたり25ずつ(現在は10ずつ)上がれば火力が維持できることが分かりました。もちろん砲術込みです。

どこを基点にするかはそれぞれですが、「ここで良い」というポイント以降は+25ずつ固定値を上げればいいと思います。

このグラフのままだとおそらく火力高すぎるんですよね。基準はどこがいいのか自分にはわかりませんが、+25でこんなに綺麗になるよとだけ。

打撃部分(打撃肉質参照)を上げてもいいんですが、全体でバランス取れればいいのでそんなに気にしなくていいと思ってます。

続いて竜撃砲

こちらは放射型で少しブレがありますが、基本的な部分は変わらないので一括を使います。

ちなみにこちらもHR4以降伸び率ヘタれてます。基礎値高いのに上昇量が低いこともセットです。それで威力保てるわけないですね。

上位だけで見ても落ちて…落ちて…意外と落ちてないんですね。思ったより計算されているようでした。

とはいえHR4から落ち目なのは事実。こちらもHR4(砲撃レベル3)を基準としてHR7(砲撃レベル4)がどうなればいいのか当てはめてみましょう。

竜杭砲で示した通り、HR4~HR7では攻撃力が1.35倍になります。が、砲撃レベルは微妙に4で一致にならないのでもう少し上乗せする必要があります。

結果、砲撃レベル3の65に対し、+30ずつすることで横ばいになることが分かりました。(本来は+5)

竜撃砲自体の威力不足も指摘されていますが、少なくとも威力を「保つ」ためにはこのくらいのテコ入れが必要です。

HR7以降は砲術による持ち上げも消えるので、それも加味して威力を更に上げる必要があります。

デザイン的には砲術の冷却加速も加味されているかもしれませんが、それはDPSでガンランス最高を決められるようになってからの話です。

ではまとめです。

  • 竜杭砲(通常型&放射型):武器倍率の上昇に合わせた火力を再設定する。砲撃レベル3と同様の火力を求める場合、砲撃レベル4では威力18が必要。(これは現在の砲撃レベル5に等しい。)
  • 竜杭砲(拡散型):物理部分は重要ではなく、固定ダメージを重要とする場合で考える(頭ヒットボーナスはスタン値で確保できているはず)。このとき、レベル3→4では+25の上昇が必要。
  • 竜撃砲:砲撃レベル3(65)を基準として、砲撃レベル4では95の威力が必要。砲術による冷却加速はこれ以上に威力を上げてから言って欲しい。
  • いずれにせよ、これ以降(砲撃レベル5以上)では砲術が頭打ちをしているので砲術適用部分はこれ以上に上げる必要がある。


それでは最後の節に入りましょう。

「今後の武器火力と砲撃威力のバランスの変化」を推測し、また「既に環境に出遅れつつあるガンランスが今後加速する方法」を提案する。

今後について、複数のモンスターが追加される、その中にグラビモスがいる可能性が高いこと(バサルモスが既にいるため)から、まだもう少しインフレが続くでしょう。

また、砲弾装填が小スロット枠として新たに登場する可能性もあります。(砲術は撤甲榴弾にも有効なスキルなので変わらない気がします。)

この結果、ガンランスにもある程度(弱点特効Lv3や攻撃Lv4など)の火力スキルは追加できるようになるでしょう。来なかったらガンランスは砲術と一緒に心中です。

一方で今の護石の仕様もあり、追加のスキルが来る可能性はあまり高くありません。現在護石抽選がバグっている原因が追加スキルにあったりするかもですが、憶測もいいところですね。

一方、武器火力に対する砲撃レベルについては、今後もそれなりに維持してくると考えています。

しかしながらここから武器火力はスキルの影響で加速度的な上昇に入ることになります。(特にガード性能を放棄可能な通常型、砲弾装填を放棄可能な放射型)

これに対しても砲撃などの火力が対応しなければ、相対的にガンランスの火力は下がる可能性が高いと言えるでしょう。


ここで、「今後も現状を維持するのか」という疑問があります。個人的印象では、これまでの傾向からすると維持しようとするでしょう。Fでは結局物理に特化する形になってしまいましたから。

ただそれでも砲撃レベル5に依存して火力をなんとかしている程度にはガンランスの現在の火力は悲惨です。(ラスボスのタイムアタックはちょっと例外ですが…)

他の点についてですが、まず砲撃含む全モーション値を見直す必要があるかと思います。簡単な話、入れ替え技としてヒートブレードを持ってきた方がいいです。

竜撃砲を犠牲に突きのダメージを大幅に(1.1倍程度?)上げ、冷却時間を倍にする。(効果時間と冷却時間が並行して進む形。)その代わりに竜撃砲は威力を大きく上げて肉質無視重視の瞬間最大火力に据える形です。

また、地烈斬の砲撃系強化の補正を納刀しても維持できるようにします。また、移動距離も短・現在・長の3種類を変更可能にするとありがたいですね。バフ部分はいっそ前提火力にした方が収まりがいいと思います。

一方でヘイルカッターは殴り方面に強く出られるようにし、DPSの底上げを図ります。単純にモーション速度を上げ、威力も上げた上で風圧に負けない程度にアーマーが欲しいところです。竜撃砲クールタイムの短縮はそのままヒートブレード(仮)の時間を長くすることに繋がるため、ガンランスの平均火力を持ち上げる役割を持てます。出し得ではないけれど、積極的に使うことで確実に全体の火力を上げられる技になります。

放射型については竜杭砲に強く依存していますが、地烈斬の改修によって何とか火力を持ち直せると思います。現在杭特化になっているのは砲撃レベル5が原因で、その上でタイムは平均やや下です。武器火力が追いつく頃には更に落ち込んでいることは明らかでしょう。

これらによって、一定サイクルごとに全火力を上げるヒートブレード&地烈斬、物理火力を上げ続けるヒートブレード&ヘイルカッター、コンスタントな砲撃ダメージを狙う竜撃砲&地烈斬、竜撃砲のダメージを最大限引き出す竜撃砲&ヘイルカッター、と差別化できることになります。

これらで全体のダメージを底上げし、現在の砲撃レベル4の武器でTAに勝負に出ても並程度の記録が出せるようになることが理想です。

そうでないなら、HR4時点のバランスが崩壊することを覚悟で素のモーション値を軒並み上げるしかありません。将来のことを考えると、その方がいい気もしますが。

なお、よく言われる杭のダメージですが、地烈斬のバフが乗るならば現状上記で上げた以上の強化は不要だと思っています。

強いて言えば会心率が乗るようにすると良いと思います。攻撃力計算は今更現実的ではありませんし、弱点特効との噛み合いを考えると圧倒的に会心率の方が現実的ですので。




全体まとめ

  • 現時点で砲撃のダメージは足りているが、将来的に不安がある。砲撃レベルは躊躇せず上げて欲しい
  • 竜杭砲と竜撃砲は砲撃種を問わず明らかに減衰している。どこかで歯止めを掛ける(上昇効率を上げる)必要がある。
  • ここまで砲撃にスキルを割いて攻撃力に追いつくようになっていたため、それに追いつくだけの基礎火力を持たせる必要がある。これに伴い砲撃威力が相対的に落ちる懸念を解消する方法は複数ある。
  • 竜杭砲の連続ダメージは会心が乗るようにすると良い。

最後にちょっと愚痴です。

今回の結果として、砲術等込みで火力を整える方向性になっていることがよく解りました。

今後もこの方向を続けるならば、そして撤甲榴弾が今後も十分なダメージを持つならば砲術スキルは重くならざるをえず、ガンランスは永遠に砲撃ダメージのみならず砲術スキルに足を引っ張られる形になります。

撤甲榴弾の仕様も変わったので、思い切って砲術スキル自体を削除する方がかえってバランスが取れると思っています。

その代わりに自然に乗る攻撃系スキルの効果を砲撃ダメージに反映させるようにして、「ガンランス特有のバランス」の中から「固定値」の要素を減らすのが懸命です。

MHWのときにも、今作も、ガンランスの中のバランスは素晴らしいと思っています。しかし、砲撃の存在がゆえにバランスの調整に溺れ、他武器との調整が不十分になってしまっている(少なくともデザインのリソースが大きく割かれている)現実が見て取れます。

それならばいっそ、「通常のバランス」の中にガンランスを組み込みやすく変革し、そのために砲術スキルを削除する方がガンランサーとしても安心できるところです。

もう1つ、砲撃レベルが通常より高い武器は一旦封印した方がよいと考えます。

現状多くのTAで砲撃レベル5の放射型竜杭砲を求めてガルク武器が使われています。すなわち、武器種内のバランスが「砲撃種」ではなく「特定の武器」により崩されており、誤解されています。

クエスト中の武器によるダメージと砲撃によるダメージが同程度、あるいは多少武器に寄ることで初めて砲撃レベルの抜け駆けは真っ当に機能しますが、果たして今作はそうでしょうか。

個人的には否と考えています。そのため、このような武器には慎重にならなければなりません。

W以降、ガンランスは大きく変化しています。その中で慣例を貫くために必要なものを考え直す時期であったと思うのです。

以上、異論は認めます。