縁側間倉の細々手帖

ゲームのアイデア提案(フィクションゲームノート)とバランス等の考察が中心
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盟勇について思うこと思い出すこと【MHRise:SB】

2022年11月30日 19時58分00秒 | 日記
MHRise:SBでVer.12のアップデートからしばらく時間が経ちました。
その結果、野良マルチの需要が激減したことは読者の皆さん自身が身を以て感じているかと思います。
今回は「そういえばMHFでも似たような話があったな」という懐古的な話をしようと思います。
ただし、自分がMHFをプレイしていたのはG6~G7以降のことなので懐古というよりは多分に伝聞の話であることはご了承ください。

まず、MHFにてどういった要素があってどのような変化が危惧されたのかについて紹介しましょう。

MHFは当初ソロという選択肢が基本的にありませんでした。
MHXX以前と同様にソロとマルチの体力が変わらず、更にネットゲームであるため敵の強さはマルチプレイを前提にしていました。
この中に現れたのが【ラスタ】というシステムです。

ラスタはNPCのハンターであり、ソロプレイ時にのみハンターに同行します。
彼らは防御力の設定が特殊でプレイヤーハンターより立ち回りは下手ですが案外長生きしてくれます。
彼らは武器や戦闘センスこそハンターに劣るものの、ダメージとしては一応の値を出してくれることもあり弾除けとしては十分に機能します。
また、事前にアイテムセットを指定することである程度の支援も行う他、ラスタが倒れてもクエストの報酬が減ったり失敗に直接影響することは一切ありません。
ラスタはソロプレイをするハンターにとって何だかんだ頼りになるNPCでした。(もちろんプレイヤーがラスタというシステムを適切に運用する必要はあります)

これによって危惧されたのが「マルチ前提の環境の崩壊」でした。
その理屈は以下の2つの懸念があったと考えられます。
1.マルチよりソロの方が楽な環境になってしまう
2.マルチ特有の作法/連携が身につかない
しかしながら現実のところは1.の懸念は杞憂となります。
簡単な話、「マルチプレイの方が圧倒的に早く倒せる」からです。
その結果、2.の懸念も「何れ必ず身につけることになる」ものであることは変わらりませんでした。
ラスタの改修は何度も行われ、他にもパートニャーというシステムも登場したりしましたが、上記の状況が変わることはありませんでした。
ちなみに、彼らたちNPCの編成は「プレイヤーが作成したラスタ」「他プレイヤーが作成したラスタ」「パートニャー」の合計2人+一匹となっていました。

さて、このラスタやパートニャーというシステムを見て今のモンスターハンターをプレイしている皆さんは大なり小なり既視感を覚えているはずです。
それもそのはずで、ラスタというシステムは元々「オトモ」というMHP2ndGから登場したアイデアを共有したものと考えられるからです。
SBではラスタの枠に盟勇が当てはまりますが、その結果もたらされた変化には大きな違いがあります。

さてここからが本題です。
最初の自分の語りを思い出しましょう。
Ver.12から野良マルチの需要が激減していると書きました。
MHFではそのようなことは起きなかったはずです。(過疎りきったクエストは別ですが)
全く同じような形でありながらなぜこのような違いがあるのでしょう。

その答えは「ソロ難易度」にあります。
紹介の最初にちらりと書きましたが、MHFではソロプレイでも4人マルチでもモンスターの体力に違いがありません。
そのためNPCの増援があってもプレイヤー人数分の火力を超えることは到底できなかったのです。
一方World以降はソロとマルチで体力が異なり難易度が大きく変わらないようになっています。
このため腕前によっては「ソロの方が早い=マルチに行かない」という人がそもそも存在していました。
これに盟勇の増援が入った一方でマルチには大きな変化がなかったため、「ソロの方が早い/安定して勝てる人」がVer.11以前より多くなりました。
その結果、今のマルチには「マルチにこだわる人」か「盟勇があってもソロで勝てない人」しかいない状況となり、マルチの需要は著しく減少しています。
(ちなみに自分は「マルチにこだわる人」です。ソロのモンハンは端的に言ってすぐ飽きるので……)

Ver.12から新規傀異克服モンスターがオオナズチより遥かに強敵として仕上がっています。
傀異調査も手間の掛かるものとなっており玄人向けの作品に変わろうとしている中、ソロ志向の強化はどうなるのでしょうか。
魔境から逃げられた人もいる一方で、魔境だった場所は更なる魔境に仕上がりそうな不安があります。
個人的にサンブレイクは良作の部類であると思っていますが、最後までそうあり続けられるのか今後ものんびり続けていこうと思います。