未来の日記

こんにちは。一条未来。6歳の小学校1年生です。
とうとう私に妹がやってきました。
パパは「男の子なら俺の味方になってくれると思ったのにー！」とちょっと嘆いているようですが、黒髪に緑の瞳をした妹にまんざらでもないみたい。
名前は今度はパパの名前をひとつ使って美輝（みき）。なんだか難しい漢字の名前。
そして、そして、ミンメイお姉ちゃんにも待望の赤ちゃんが産まれました！
こっちは予定日より2週間遅い日に産まれてママもパパも「あの先生の子供らしいや」とつぶやいていました。
しかも陣痛が思いのほか長くてこれも「あの先生のry」。
ミンメイお姉ちゃんはそうとう痛かったらしく、出産した次の日はものすごく目が腫れていたようです。
あ、そうそう。ミンメイお姉ちゃんの赤ちゃんは男の子でした。
クオーターに中国の血が入って多国籍な赤ちゃん（？）名前は健人（けんと）。
赤ちゃんが産まれてからは先生も研究室にはあまり籠らなくなったって言っていた。いいのかなあ…？
そんなある日の事でした。
「ただいま！健人は？」
「しっ！今ちょうど寝たばかりの所なの」
「なあんだ、そうかあ」
残念がる先生。
「今、夕食温めるわね」
「あ、ミンメイ」
「なあに？」
「ただいま」
と、ミンメイお姉ちゃんにキスをする先生。
相変わらずのラブラブっぷり。
ノロの事がなければ、もうひとり赤ちゃん産んでいたと思う。
我が家は家族で出かければ特売品のオムツの爆買い。
「未来はひとつ持てればいいからな」
「うん！」
とは言え、大佐に昇格したパパなんだから、そんなケチらなくてもいいと思うのに。
「パパは小さい頃にお母さんもお父さんも亡くなっているから、苦しい思いをして頑張って生きてきた偉い人なのよ」
と、時々ママが言うので、要するにあれだ。『貧乏性』ってやつね。
イワンおじちゃんと雅持お姉ちゃんの子供、エレメイ君は３歳。
なにかとやんちゃで雅持お姉ちゃんが手を焼いてるみたい。
イワンおじちゃんは「それでこそ俺の息子だ！」と言っては雅持お姉ちゃんに頭を殴られているみたい。
それでも今度二人目が出来たって言っていたから、仲はとてもいいんだと思う。
…なんかウチみたい。
こうして心御柱に愛の歴史が刻まれていく。
私は一条未来。6歳。

心御柱を守る伊勢神宮の斎宮―――。

fin