えんばたけ

たいしたことではないけれど、
言葉にせずにはいられないんです。
聞いてくださる?

11月の変 その3

2006年11月27日 09時11分31秒 | えんばたけ
伯父の家には、旦那従兄の韓国人妻「姫さん」が先に来ていました。

私は旦那側の親戚で、姫さんと一番の仲良し。
何でも話せるお姉さん。

姫さん、かなり上手になったけど、
まだまだ韓国訛りのかわいい日本語で、

姫さん 「エンちゃん、久しぶり。ちょと太たか?
     なにがあた?子供3人目か?宝くじ当たたか?」

姫さんと話していると、急に耕介クンのことを
喋ってしまいたくなり、台所でヒソヒソ話。

   こういうときは、洗い物が大量であればあるほど嬉しい。


姫さん 「そーゆのは、ある。あるよ。エンちゃん、恋だ。
     私もある。でも旦那サには、わかちゃダメ。
     男の嫉妬、コワイ。 本気違う、気持ち軽くも、許せない。
     自分はイイ。女房はダメ。それが男」


私がもし、私の友達の立場で、こういう打ち明け話をされたとしたら、
「いいなぁ。私もイケメンディーラーに会いたい!
 旬のアイドルってことだよね?かわいいんだねぇ!」
と、茶化すことで、バカも休み休みお言い!な方向へ
持っていこうとするに違いない。

でも、姫さんは、私の心をしっかりとらえた上で、
意見をくれた。

このまっすぐさに、
情の深さを感じました。



片づけを終えて、座敷に戻ると、
車の話になっていて、
旦那が新車検討中であることを説明中。

叔父  「トヨタなら、中町さんに頼めば安くしてもらえるんじゃないか?なあ?」

叔母  「そうよ、そうよ! 中町さんなら、間違いないわ!」


   だ、だれよ?中町さんって???


叔母が席を立ち、
電話が置いてある台の引き出しから、
名刺を1枚、持ってきて

叔母  「早いほうが、いいわ! 今、電話する?」と。


   な、な、なんですと???


旦那 「トヨタのお知り合いですか?紹介してください!」と。


   生まれてはじめて飲んだ「ボジョレーヌーボー」とやら。

   酸いも甘いも喉に流れ、

   タンニンが出す渋みだけが、

   舌の両側に滞っている感覚。


   ヤ、ヤな予感するんですけど・・・。




ここから先は、どういう会話がなされ、どういう流れで
うちの担当ディーラーが耕介クンでなくなったのか、
わたくし、記憶にございません。


気がつけば、
耕介クンと同じお店の見たことのないオッサンが、
うちの担当になっていて・・・

それなのに、耕介クン、
私達を見つけると、走って飛んできて

耕介クン  「中町から聞きました! 私も先輩として尊敬する人なので
       色々と勉強させてもらているところなんです。
       横に張り付いて、一緒に商談に参加したいくらいです。
       全て中町に安心してお任せください!」

なんて、こちらの気まずさを察して、
自分から切り出してくれることに、
涙ぐみそうになってしまった私。


私と旦那が中町氏と商談中も、
耕介クンが子ども達の相手してくれて・・・


   ほんまに、エエ子じゃのぉ。。。


がっくし。
肩が下がる音が聞こえた気がしました。

遠くから耕介クンをながめながら、
私の気持ちは一気に、
ばあさん気分に変換されていきました。


とっても短い11月の恋でした。 ← 変だったんだってば!

11月の変 その2

2006年11月24日 13時39分44秒 | えんばたけ
休日が待ち遠しい11月。

2度目の神奈川トヨタ訪問の朝、
なぜかクローゼットにこもって
服を選んでいる自分がありんす。

   っぽ。  ←  イイ年こいて、まぁ!

「お?そのスカート、なんかキラキラじゃん!」と旦那。

   普段、一緒に電車通勤したって、
   私が着て行った服を覚えてなさそーなヒトが、
   こういうときに限って、反応してくれちゃいます。

休日、車屋さんに行くだけだったら、
行き過ぎ!な格好してしまったのですが、
本日、都合良いことに、
近くに住む旦那伯父夫婦の金婚式で、
およばれ。

「お祝いだからね。
 秋らしい色にも、華やかさを演出してみました。どぉ?」と私。

   ナイスな切り返し!
   と思っているのは私だけで、
   旦那は旦那で、思うところあるのかないのか・・・

朝からトヨタに直行だいっ!
いぇい いぇい いぇい!!

今日は、自宅まで試乗させてもらって、
私が車庫入れできるかどうか、試す予定。

   ちなみに、発案は旦那です。
   私は、なんつったって、車庫入れが大の苦手。



トヨタに到着。
複数の社員が、

「いらっしゃいませ~!」

   元気あって、エエのぉ。

遅れて、耕介くんが、お店の中から走って出てきます。

耕介クン 「おはようございます!お待ちしておりました大森様」 (仮名ヨ)

笑顔で、テキパキと応対してくれる耕介クン。
旦那が気にしていた車高を、
カタログで確認しながら、実際にメジャーで測り・・・。
頼んでもいないのに、
地面から車の底辺までを測るときには、
スーツ姿で地面に突っ伏し、車の下にメジャーを当てる。

旦那 「いまどき珍しい好青年だよね」と。

思わず、でしょ~???と言いたくなるのをこらえ。

私  「そーだね」と。


   ちゃんと顧客の名前を覚えてて、
   えらいぞコースケ!
   うちの旦那が何を知りたいのか察して
   わざわざ実寸を測って見せるなんて、
   親の教育がいいの?会社の教育がいいの?

   頭では冷静に年下クンの仕事振りを観察。
   でも、
   心臓は、ズ・きゅん。


試乗車の運転席に私。
助手席に耕介クン。

二列目運転席側から
旦那・子妹・子兄の順。

座席位置を合わせようと、右手でレバーを探るも
よくわからなくて、モソモソしていると・・・

既にシートベルト着用していた耕介クン、
カチャッと、シートベルト外して、車から降り、
軽快にフロントを回って、運転席のドアを開け、
ひざまずきポーズで、レバーを動かし、

耕介クン 「ここです! こうやって、漕ぐように上げ下げしてください」

と。

その颯爽とした一連の動きを
目のレンズだけで追っていくと、
私のキラキラスカートひざ面に、
耕介クンの髪が当たるのが見える。   

思わず目を反らしてしまった私。


自宅までの道のり、何か話せばいいのに、
カタくなってしまった私。
耕介クンが、子兄にポケモンの話をしたり、
子妹に名前や年を聞いたり、
旦那が耕介クンに車のことをあれこれ質問するのを
無反応でただ、聞き流していました。


   呼吸がフツーにできない。
   吐く息を、出し惜しみしてしまって
   胸が苦しい。
   吐ききりたくて、静かにゆっくり息を出すと、
   震えた息が出てくる。

   なぜ???



昔だったら、
「運命の人に出会った錯覚」に陥ったときは、
自分の気持ちのままに動いて、
想う人との心の距離を、
どうにでも縮められたのに。

今は、
この感情すら恥ずかしく、
誰にも悟られたくないし、
バカバカしさに腹が立つ。

落としどころの見つからない心が不憫で
右目と左目にひとつずつ、
水たまりができました。

朝の時点では、
キラキラのスカートで
くるくるまわりたいような気分だったのに、
とても同じ日の心臓とは思えないくらい
重い。


まだ、続きます。。。

11月の変

2006年11月21日 05時18分40秒 | えんばたけ

はあぁ。。。

ため息の日々を、
なかなか文章にできずにいました。

文字に変換しようとすると、
胸のまんなが
もしゃもしゃっと、
紙を丸めるような感覚になってしまって・・・

この、11月の恋を    ←    これは恋?変?どっち?
聞いてくださいます???



我が家では、新車購入を検討中です。

今、乗っている車、
来月の車検は、通す気でいました。

んが、
子どもが大きくなってきて、
車内が手狭になったのも、
障害者の母が乗り降りするにも
「難儀よのぉ」なのも確か。

うちもいよいよ
ワゴンタイプのファミリーカーか?

ということで、
行ってまいりました。
トヨタさん。   ←   メーカーが先に決まってるのはナゼ?

お店に入って、目と目が合った瞬間、
担当してくれたのは、
新人ディーラーの
耕介クン。  ←   はい。クン呼ばわりです。


耕介クン 「よろしければ、カタログお持ちしますが、
        どんなタイプをお探しですか?」

   うっっっ。イタイ。

   今、たしかに、左側の肋骨へ
 
   きゅっっっつん。

   なにか刺さった気が・・・。

   右手でゆっくり

   刺さったものを抜いてみると、
   
   それは
   
   ハートの矢  ←  透明だから目には見えんさ。



車のカタログを取りに走る
耕介クン。

反射的に目で追う私。


旦那  「タイプなの?」

私   「ん? 別に。
     ちょっと、堺雅人に似てるなぁと思っただけ」

   ちなみに私、堺雅人のファンではありません。

   女のカンがあるように、
   男のカンもあったのねぇ!と
   旦那のするどさにどぎまぎしつつ・・・

   私の目と耳は
   耕介クンの言葉も空気も
   ぜ~んぶ吸い取っちゃうぞぉ!くらい全開。  ←  いとあさましき   


顔は堺雅人似。
笑顔は小池徹平レベル。
人と話す姿勢は、氷川きよし級。
そんな耕介クンを前に私は、
胸から抜いたハートの矢を
後ろ手に隠すような気分で
ときたま目線をカタログに向けました。


車を試乗しに、外へ出るときも、
どこかうわっついた足取りに見られないか
ごきげんツーステップで着いてっちゃいそうな自分が
心配で、心配で。
ぐずってもいない子妹を
抱っこして歩いた私。  ←   娘を重石にごまかす母


はっきり言って、
シロウト相手に ← (チャンドンゴン・イビョンホンなどがクロウトという意味ね)


ときめいてしまったのは、
結婚以来、はじめて。


耕介クン、
電動スライドドアに、自分の腕を挟んで、
どのくらいの感知力か
実演してくれちゃってます。

耕介クン 「大人でも、挟まれると痛いので、
       小さいお子さんは、気をつけてあげてくださいね」と。

   い、いたいでしょ?
   そのくらいで、いいからいいから!

   って、言いたいのに、なぜか言えない私。
   ぼーっと、ぽーっとしてました。


お店の中へ戻ると、
キッズコーナーで遊びはじめた子兄が
わざとボールを投げてくる。

私が取り損ねたボールを
耕介クンが軽快な足取りでキャッチし、
「いくぞ!」と
子兄に投げ返す。

    はあ。。。すてきぃ。。。

こうして、書いていても
ときめきを反芻してしまう私は
罪なのでしょうか???


「今まで見た車の中で、一番いいよねぇ」と、

私は旦那に感想を述べる。

   もし私の目があなたにの目に、
   ハート型に映ってたとしても、
   それは、車を気に入ったからで
   他の理由は無いわ☆
   
一応、旦那に
目ヂカラ送りました。

そして、

「でも、ゆっくり慎重に、考えようねぇ」と、

笑顔で付け加えました。

慎重に選ぶには、
何度もこのお店に足を運ばなくちゃね!
という意味をこめて。

これは・・・恋?  ←  だから、変だってば!



後日、つづきをご報告させてください!