はじめまして、愛しています。 最終話

最終話（第９話）　「２人の母　本当の親は、誰？」

梅田信次（江口洋介）が母・志乃（浅芽陽子）と和解して「母さん、愛しています」と伝え、
梅田美奈（尾野真千子）が父・追川真美（藤竜也）に「私はお父さんの音楽が大好きです。お父さん、愛しています」と伝え・・・
序盤は微笑みながら感動してウルウルしていたのですが、

中盤になり、ハジメ（横山歩）の実母・泉（志田未来）が入水し、近親相姦を告白して・・・
でも、そんな壮絶な告白をした泉を美奈が優しく抱きしめて「つらかったね。苦しかったね。今まで誰にも言えず、一人で。きっと許してくれるわ。ハジメはとても優しくて良い子だから。いつかあなたにも言うはずよ、『僕を産んでくれてありがとう』って。これからは、ハジメを産んだことを恥じないで。今からでも遅くないから、いっぱいいっぱい愛してあげて」と声を掛け、
泉が母・月子（富田靖子）に「今までずっとお母さんから逃げてきたけど、本当の私をちゃんと受け止めてもらわなきゃダメなの。そうしなきゃ、絶対に幸せになんてなれないの、私とお母さんも！」と告げると、月子が泉を優しく抱きしめて・・・
美奈と月子のそれぞれが泉を抱きしめる姿に、胸がいっぱいになりました。

涙をこらえながら観ていたのですが、ハジメが児童福祉司・堂本真知（余貴美子）に「あいしています　はじめ」と書いた手紙を渡したシーンで、とうとう涙が溢れ・・・
大人の勝手な都合で振り回されていたハジメが、ようやく安心して生きていくことが出来るのだな～と思ったというか・・・
堂本目線で私は観ていたのかも？

色んな愛情が「これでもか！」と描かれていて、あまりにもジェットコースター的に話が進んだので、お腹もいっぱいにはなりましたが、
父の秘書・日陰蘭（根本りつ子）にも美奈は「あなたも家族と同じなんですから。大人になるまで面倒見てくれたのに、今までお礼も言わずスミマセンでした。これからも父の事よろしくお願いします」と伝えることが出来るなど、
たくさんの愛が「優しい愛」に結実したラストになって、とても良かったと思いました。


ハジメは、出生の真実を知らないまま美奈＆信次に育てられるのがいいのでしょうね・・・。
月子も、事実を薄々は気付いていたのではないかな？
でも、出来る事なら泉にはその事実を封印してもらって、ハジメを病院経営の跡継ぎとして育てていこうと思っていたのだろうけど、
やはり娘である泉の心の傷を無視し続ける事は出来ないと気付いて、それで泉を涙ながらに抱きしめたのかな？と勝手に思いながら観ていました。


美奈の言葉の中にあった
「子供を大切にしないような行いは、どんな言い訳をしても人間として間違っているのよ」
「一人でも多くの人が『愛しています』と言える人に出会い、ずっと一緒にいられますように。この世界に生きる誰もが、幸せになる資格があるのだから」
「もしかしたら私たちは自分の思いを誰かに伝えるために生まれてきた存在かもしれないのだから」
といったことが、全話を通じて伝えたかった事なのかな。

演技派の皆様方の好演で、とても見応えのある作品になっていたと思います。
一番幅広い演技を求められていたのが主演の尾野さんだったと思うのですが、序盤は人生に悩む30代女子だったのが、自然と母親の顔になってきて、愛を色んな人に伝えていくことが出来るようになっていて、その自然な変貌が素晴らしいな～と思いました。
そして、過酷な運命を背負ったハジメ役の横山歩君が、本当に素晴らしかった！！
無表情の顔から怒った顔、満面の笑み・・・細かい表情まで、本当に本当に名演でした。
もちろん江口さんや余さん、藤さん・・・も抜群の安定感でしたし、
後半の重要キャラクターの志田さん＆富田さんも素晴らしく・・・
キャスティングの勝利でもあったかもしれません。
もちろん、ストーリーが、真面目に特別養子縁組の事を描いていたから、というのが一番良かったのですが、
それを壊すことなく描き切った演出も素晴らしかったと思いました。

最後までじっくりと魅せてくださり、本当にありがとうございました！

最後に美奈が「信次化」していたのが面白かったです
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「夏ドラマ」の総括の記事は、９月の最終週に書く予定です。
来週は少しブログをお休みして、録りためていた物の消化をしたいと思っています。
（明日のラジオの記事は書く予定です）
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